男性の広くてたくましい背中や女性の美しく引き締まった背中は、誰もがあこがれるものです。
あこがれの背中を手に入れるためには、広背筋を鍛えることが大切です。
広背筋を鍛えると身体のラインが整い、見た目の印象も変わります。
今回は、初心者の人にも安心して鍛えることができる、広背筋のダンベルトレーニングを解説します。
広背筋を鍛えると多くのメリットを得られるので、ぜひトレーニングに取入れてみてください。
肩を支えて背中を構成する筋肉「広背筋」
背中の筋肉は、僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋の3つの筋肉から成り立っています。まとめて背筋と呼ばれており、それぞれの筋肉には動作時の役割があります。
広背筋は、背筋のなかで一番大きな筋肉です。背中の中央から脇の下、腕へつながっています。大きな筋肉のため、トレーニングの際に上部・下部・側部などに分けて鍛えます。
広背筋のおもな役割はおもに肩関節の動きに関わり、腕を引く・内側にひねるといった動作に使われます。
日常生活では、ドアを引きながら開ける、ものを手前に引き寄せる、はしごを登るなどの動作です。
スポーツではレスリング・柔道・水泳などの競技で、広背筋が高い頻度で使われます。
広背筋は日常生活など普段からよく使われる筋肉ですが、トレーニングで鍛えることでさまざまなメリットがあります。
以下、広背筋を鍛えることで得られるメリットを詳しく解説します。
広背筋を鍛えるとどのようなメリットがある?
トレーニングで広背筋を鍛えると、筋肉が増加して基礎代謝がアップします。
基礎代謝とは、生命維持活動で消費されるエネルギーのことです。1日中何もしていなくても消費されるエネルギー、いわゆるカロリーのことです。
広背筋は、背中の筋肉のなかでも特に大きな部位の筋肉です。広背筋を鍛えることで全身の筋肉量が増え、基礎代謝も上がります。
基礎代謝量は人によってさまざまですが、広背筋を鍛えて基礎代謝量を増やすと脂肪が効率良く燃焼できます。太りにくい身体づくりにも役立つため、ダイエットを目的としている人にもオススメです。
広背筋のトレーニングは、姿勢やプロポーション維持にも効果的です。美しい姿勢を維持するには、背中の筋肉が大きく関わってきます。
背中の筋肉が衰えると姿勢が崩れ、猫背といわれる背中が丸まった状態になります。お腹と背中の筋肉をバランス良く鍛えると、猫背改善に効果的です。
まっすぐで引き締まった美しい背中は周りに与える印象も変わるため、若返り効果も期待できます。
広背筋を鍛えるダンベルメニュー
ダンベルは広背筋を鍛えるのに効果的なアイテムで、トレーニング初心者の人でも気軽に始められるのでオススメです。
以下、広背筋を鍛えるためのダンベルを使ったトレーニング方法を紹介します。
トレーニング初心者の人はぜひ参考にしてみてください。
ワンハンドロウイング
ワンハンドロウイングは、ダンベルトレーニングのなかでも特に人気のメニューです。
背筋を全体的に効率良く鍛えることができます。片手でおこなうので、可動域も広がります。
しかし、間違ったフォームでおこなうと腰を痛めることがあるので注意が必要です。
特に、初心者の人は正しいフォームをしっかり意識しておこなってください。
1 脚を肩幅に広げ、同じ側の片手と片脚をベンチに乗せる
2 腰から首筋までまっすぐにキープし、肩を下げて胸を軽く張る
3 顔は下に向けず、斜め前の床を見る
4 ダンベルを軽く握り、しっかりと横腹まで引き上げる
5 引き上げたダンベルをゆっくりと下ろす
6 4と5を繰り返す
ダンベルを引き上げるときは腕の力ではなく、背中の筋肉を使って引き上げることを意識しておこないます。
広背筋の筋肉を収縮させながら、ダンベルを引き上げることがポイントです。
慣れてきたら効果を高めるために、ダンベルを上げるときに息をゆっくりと吐き、下げるときには息をゆっくりと吸いながらおこなってください。
広背筋のダンベルトレーニングは、以下の動画でも詳しく解説しています。
ダンベルベントオーバーロウ
ダンベルベントオーバーロウは、中腰になってダンベルを逆手で持ち、上げ下げするトレーニングです。
背中側部の広背筋など背筋全体の筋肉に効果が期待できます。
ダンベルベントオーバーロウをおこなう際の基本フォームは、ニーベントスタイルと呼ばれる基本姿勢になります。
ニーベントスタイルのポイントは以下のとおりです。
- 胸を張る
- 背中を反らす
- お尻を突き出す
- 膝はつま先より前に出さない
- 目線はやや上に向ける
正しいフォームをしっかりとマスターしておこなってください。
1 ダンベルを逆手で持ちながら、脚を肩幅に開く
2 お尻を突き出して太ももと上半身が90度になるように傾ける(上半身はまっすぐにする)
3 軽く胸を張り、背中を反らせる。膝がつま先より前に出ないように注意し、やや上を見る(ニーベントスタイル)
4 肩甲骨を意識しながらダンベルをヘソの位置まで引き上げ、元の位置に戻す
5 4を繰り返す
ポイントは、ダンベルの引き上げの際には肩甲骨をしっかりと寄せることです。
腕だけでダンベルを持ち上げると上腕二頭筋ばかり効いてしまうので、肩甲骨を寄せることを意識してください。
グッドモーニング
グッドモーニングは、トレーニング中の姿勢がまるで挨拶をしているように見えることから名づけられました。
広背筋・脊柱起立筋をメインとして、太もも裏のハムストリングスや大殿筋も同時に鍛えることができます。
1 脚を肩幅に開き、顔を正面に向け、ダンベルを肩に担ぐ
2 背中を丸めずに上半身が床と平行になるまで前方に倒していく
3 そのままキープし、ゆっくりと元の姿勢に戻す
4 2と3を繰り返す
背中を丸めた状態でおこなうと効果が半減します。少し反り腰になり、お尻を突き出す感じで身体を倒してください。
初心者の人は、まずはダンベルなしで練習するのがオススメです。
ショルダープレス
ショルダープレスは、上半身のトレーニングに効果的です。
特に肩の筋肉をメインに鍛えていくため、逆三角形の身体を目指したいなら必ず取入れてほしいメニューです。
1 椅子に座って両手に持ったダンベルを耳の横に構える(顔は正面を向ける)
2 肘を肩の上まで持ち上げる
3 その状態をキープしたあと、ゆっくりとダンベルを耳の横まで戻す
4 2と3を繰り返す
ポイントは、ダンベルを持ち上げるときに背中の筋肉が刺激されていることを意識することです。
背中を丸めた状態でおこなうと、ケガをする恐れがあるので注意してください。
ショルダープレスは、以下の記事でも山本義徳先生が解説しています。
ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは、ダンベルを持ちながらおじぎをするような感じでおこなうトレーニングです。
背中の広背筋や僧帽筋などの部位に効果が期待できます。
スクワットベンチプレスと並んで有名なメニューの一つです。
1 脚を肩幅に開いて胸を張り、ダンベルを太ももの前あたりで構える
2 背中を丸めず、お尻と軽く突き出しながら上半身とダンベルをゆっくり前に倒して行く
3 ゆっくりと身体を元に戻す
4 2と3を繰り返す
正しいフォームでおこなわないと腰痛を引き起こす場合もあるので、様子を見ながら軽いダンベルから始めてください。
広背筋のトレーニングは、以下の記事でも詳しく解説しています。
広背筋のダンベルトレーニングは弱い部位から鍛えよう
広背筋をダンベルで鍛えるときに、どのメニューから始めれば良いのか迷っている人も多いでしょう。
基本、筋力が弱いと感じる部位から鍛えると効果的です。
もし、自宅に十分な重さのダンベルがある場合は、8~12回おこないます。
軽いダンベルしかない場合は、3秒くらいかけて上げて4秒くらいかけて下ろします。ゆっくりとしたテンポで10回程度おこなってください。
軽いダンベルでもしっかりと背中に効かせることができます。
先述した各メニューを2セットずつの目安におこないましょう。
筋トレのパフォーマンスアップにオススメのサプリメント
トレーニングで高いパフォーマンスを発揮するには、有名トレーナーの山本義徳先生がプロデュースした、以下のサプリメントがオススメです。
VALX アルギニン・シトルリンパウダー
『VALX アルギニン・シトルリンパウダー』は、山本義徳先生の完全監修のもと、アルギニンとシトルリンの配合量と比率に極限までこだわったプレワークアウト専用のサプリメントです。
ハードなトレーニングに必要不可欠なアルギニンと運動パフォーマンスをサポートするシトルリン。この2つと相性が抜群のスーパーフードのビーツを追加し、トリプル効果でトレーニーを支えます。
スッキリとした甘さとほどよい酸味がおいしいアセロラ風味のフレーバーで、飽きずにずっと飲み続けられると人気です。
VALX EAA9(イーエーエーナイン)
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、山本義徳先生の完全監修のもと、BCAAを含む9種類の必須アミノ酸をバランス良く配合したサプリメントです。
フレーバーは、シトラス風味・コーラ風味・パイナップル風味の3種類があります。どれもクセがなく飲みやすいので、トレーニング中のワークアウトドリンクとして最適です。
まとめ
今回は、初心者の人にもわかりやすい広背筋のダンベルメニューや効果的な鍛え方を解説しました。
広背筋を鍛えると、基礎代謝量の増加や姿勢の改善など、さまざまなメリットが期待できます。
広背筋のトレーニングメニューのなかでも、特にダンベルを使ったトレーニングは初心者の人でも気軽に始められるのでオススメです。
サプリメントを利用すれば、トレーニングで高いパフォーマンスを発揮します。正しいフォームを意識して効率良く鍛えましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
【筋トレ大学PRO】
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