栄養・食

【山本義徳監修】筋トレの成果を助けてくれる食事メニューとレシピ例

筋トレに励んでいるものの、なかなか成果が出づらくなったと感じるときがあります。停滞を感じたら、トレーニングだけでなく食事の見直しも重要です。

ただし、やみくもに食事量を増やしたり減らしたりしてはいけません。正しい食事メニューを理解するのが現状を打破するきっかけです。

この記事では、筋トレとあわせて気をつけたい食事のメニュー例を、時間帯・食材別に紹介します。ぜひ最後までお読みください。

筋トレの成果を助ける食事のPFCバランス

強度の高い筋トレをおこない、筋肉を増やすためには、十分な栄養を摂る必要があります。過不足なく栄養を摂取し、エネルギー不足を避けるのが大切です。

3食きっちり栄養を摂ることに加え、間食を上手く利用しながら空腹状態を作らないようにします。空腹時はエネルギーを作り出そうとして筋肉を分解してしまうためです。

筋トレの成果を上げるにはPFCバランスも重要です。PFCバランスとは、たんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の割合を表します。

理想的なPFCバランスは以下のとおりです。

  • P:たんぱく質30%
  • F:脂質20~30%
  • C:炭水化物40~50%

摂取カロリーの内訳を上記PFCバランスに合わせると、必要な栄養を摂取できます。

増量期なら、消費カロリー+500kcal、減量期は、消費カロリー-500kcalが摂取カロリーの目安です。

糖質を極端にカットし、脂質をメインに摂取する「ケトジェニック」で減量するなら、以下のPFCバランスを目安にします。

  • P:たんぱく質30%
  • F:脂質60%
  • C:炭水化物10%

ケトジェニックダイエットの詳細は以下をご覧ください。

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【時間帯別】筋トレ中の食事メニュー例

具体的な食事のメニュー例を、朝・昼・夜に分けて紹介します。筋トレしている人が必要な栄養を摂取するためのメニューです。

体内のエネルギーを枯渇させないよう、間食のメニュー例も参考にして必要なエネルギーを蓄えましょう。

筋トレ中の朝食のメニュー例

朝食は一日の食事の中でも重要な位置づけです。

睡眠中は体内の水分・栄養がなくなってしまいます。朝起きたときには栄養が枯渇している状態のため、朝食は抜かずに必ず摂りましょう。

筋肉が分解されるのを防ぐため、特にたんぱく質の積極的な摂取を意識してください。

たんぱく質とともに、パン・ごはん・シリアルなど、身体を動かすエネルギー源となる炭水化物も摂取します。

朝から肉・魚を食べるのが大変なら、卵を食べましょう。卵にはたんぱく質が豊富に含まれています。炭水化物に目玉焼きなどをプラスするのもオススメです。

食欲がなかったり、野菜・スムージーだけで済ませたりしがちな人は、プロテインで効率的にたんぱく質を摂取しましょう。体内の水分・栄養が枯渇している起き抜けに、水分補給として吸収の早い「EAA(Essential Amino Acids=必須アミノ酸)」を飲むのもオススメです。

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朝食のメニューは以下を参考にしてください。自炊が苦手な人はコンビニを利用するのも良いでしょう。

  • 例:(自炊の場合)十六穀米・鮭塩焼き・白菜浅漬け・わかめ味噌汁・バナナ etc
  • 例:(コンビニの場合)もち麦おにぎり・おぼろ豆腐・ゆで卵 etc

筋トレ中の昼食のメニュー例

昼食は、毎日決まった時間に必ず食べる習慣をつけることが大切です。メニューを決めるのが面倒ですが、栄養が偏らないよう毎回同じものを食べるのは避けます。

たんぱく質・炭水化物・野菜・海藻などビタミン・ミネラルのバランスを意識してください。

外食する場合は、うどん・麺など単品の麺類は避けます。糖質が多く栄養バランスが偏ってしまうためです。サラダ・小鉢のつく定食・セットメニューを選びましょう。

オススメの外食メニューは以下のとおりです。

  • 例:焼き魚定食(ごはん・焼き魚・味噌汁・野菜のお浸し・ひじきの煮物etc)
  • 例:ハンバーグセット(ごはん・ハンバーグ・サラダ・スープetc)

ただし、ポテトサラダ・ポテトフライなどのつけ合わせは、油分が多く含まれているため避けたほうが無難です。

とんかつなど揚げ物がメインのメニューは、週1回程度に抑えましょう。

昼食を摂る時間がない場合は、丼ものがオススメです。ごはん(糖質)と魚・肉類(たんぱく質)を一度に摂取できます。

栄養バランスを整えるため、副菜も忘れずに食べましょう。牛丼の場合、つゆ抜きにすると塩分が抑えられます。

外食ではなく自炊・コンビニで昼食メニューを決める場合は、以下を参考にしてください。

  • 例:(自炊の場合)梅と昆布のおにぎり・鶏むね肉・厚焼き玉子・大根サラダ etc
  • 例:(コンビニの場合)鮭・梅おにぎり・サラダチキン・ゆで卵

筋トレ中の夕食のメニュー例

筋トレ中の夕食は、できるだけ飲み会・外食が続かないようスケジュールを調整しましょう。自宅でバランスの良い食事を摂るのが筋肉を成長させるための秘訣です。

外食で居酒屋などへ行くなら、サラダ・冷奴・枝豆・肉・魚・ごはん・麺類と順番に注文します。

天ぷら・唐揚げなどは脂質が多いため避けたほうが無難です。飲み会・外食の締めにチャーハン・ラーメンは避け、おにぎり・お茶漬けを選びましょう。

麺を食べるならそばがオススメです。

残業で夕食の時間が遅くなる場合は分食します。19時頃にはおにぎり・サンドイッチなどの糖質を摂りましょう。難しい場合はプロテインバーなどがオススメです。

残業後には低糖質の主菜と野菜メインの副菜を選び、主食以外の食事を摂ります。食事を摂らず、すぐに就寝したい場合は、プロテインを飲んでたんぱく質を補給してください。

家での夕食にオススメのメニューは以下のとおりです。

  • 例:(自炊の場合)玄米・マグロステーキ・納豆・豆腐の味噌汁 etc
  • 例:(コンビニの場合)大麦ごはん・サバ水煮 etc

筋トレ中の間食のメニュー例

普段から空腹の状態を作らないよう、間食を上手く利用してカロリーをコントロールしましょう。

間食にオススメなのは、フルーツ・ナッツ・ヨーグルト・和菓子・プロテインなどです。たんぱく質・炭水化物だけでなく、良質な脂質も摂取できます。

【食材別】筋トレ中の食事メニュー例

たんぱく質と筋肉の合成を助けるビタミンB6・ビタミンCは積極的に摂りましょう。栄養素が豊富な食材を使ったメニュー例を以下で紹介します。

鶏肉を使ったオススメ食事メニュー例

鶏むね肉は高たんぱくで低脂肪・低カロリーな食材です。皮を取った鶏むね肉100gあたりのPFCは以下のとおりです。

  • P:たんぱく質22.3g
  • F:脂質1.5g
  • C:炭水化物0g

鶏むね肉にはビタミンB6・カリウムなどのみビタミン・ミネラルが含まれているため、筋トレには欠かせません。

筋トレ中にオススメするメニューは鶏ハムです。じっくり火をとおせば、しっとりとした食感に仕上がりやすくなります。

1.鶏むね肉にフォークで数か所穴を空ける
2.小さじ2~3の塩と砂糖をもみ込んで30分程度寝かせる
3.鶏むね肉が浸かる程度のお湯を沸騰させる
4.鶏むね肉を入れ再沸騰させる
5.火を止めたらふたをして、30分程度放置させ完成

牛肉を使ったオススメメニュー例

牛肉もたんぱく質が豊富な食材の一つです。100gあたりのPFCは以下のとおりです。

  • P:たんぱく質14.4g
  • F:脂質32.9g
  • C:炭水化物0.2g

牛肉はビタミンB12・ナイアシンが豊富な一方で、脂質が多く含まれています。脂質の摂りすぎを防ぐため、以下PFCのとおり脂身の少ない牛ヒレ肉がオススメです。

  • P:たんぱく質20.5g
  • F:脂質4.8g
  • C:炭水化物0.3g

牛ヒレ肉を使ったメニューはステーキを紹介します。

1.牛ヒレ肉に塩コショウをまぶして下味をつける
2.フライパンに軽く油を引いて強火で焼く
3.焼き色がついたら裏返して同じように焼く
4.火を止めたらふたをして、10分程度放置させ完成

豚肉を使ったオススメメニュー例

豚肉はたんぱく質に加え、ビタミンB1が豊富に含まれている食材です。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換したり、エネルギー補給を助けてくれたりします。

ただし、以下のとおり100gあたりに含まれる脂質が多い食材でもあります。脂質を摂りすぎないよう、豚ロース肉・豚バラ肉より脂身の少ない豚ヒレ肉がオススメです。

豚肉の部位 たんぱく質 脂質 炭水化物
豚ロース肉 19.3g 19.2g 0.2g
豚バラ肉 14.2g 34.6g 0.1g
豚ヒレ肉 22.8g 1.9g 0.2g

豚ヒレ肉はシンプルに焼いて食べます。味つけを塩コショウにすれば、余分なカロリーを摂取しません。

1.豚ヒレ肉に塩コショウをまぶして下味をつける
2.フライパンに軽く油を引いて強火で焼く
3.全体に焼き色がつくように焼いたら完成

豚しゃぶサラダもオススメのメニューです。豚肉を茹でるだけの手軽さで、調理に余計な油も使いません。

豚ヒレ肉は火がとおりにくいため、豚ロース肉を使います。

1.お湯を沸騰直前まで沸かす
2.豚ロース肉を広げながらサッと茹でる
3.冷水に浸したら水気を切る
4.器にキュウリ・レタスなど野菜を盛りつける
5.野菜の上に茹でた豚ロース肉をのせて完成

市販のドレッシングは脂質が多いため、ポン酢などカロリーが低い調味料をかけて食べましょう。

卵を使ったオススメメニュー例

卵も高たんぱく・低カロリーで筋トレに欠かせません。良質な脂質が摂れるため、ケトジェニックダイエット中にもオススメの食材です。

卵1個のPFCは以下のとおりです。

  • P:たんぱく質7.38g
  • F:脂質6.18g
  • C:炭水化物0.18g

ゆで卵・目玉焼きなどは簡単に調理できますが、毎日食べると飽きてしまいます。卵を使ったメニューでオススメなのがスパニッシュオムレツです。

スパニッシュオムレツは、ソーセージ・じゃがいも・ほうれん草・玉ねぎなどの具材と一緒に作る卵料理です。炭水化物・ビタミン・ミネラルを同時に摂取できます。

1.大きめの器で卵を溶く
2.じゃがいも・玉ねぎを薄めに切る
3.ほうれん草を3~4cm幅に切る
4.ソーセージを輪切りにする
5.卵と具材を混ぜ合わせる
6.フライパンに軽く油を引いて「5」を入れる
7.焦げないよう片面ずつ焼いたら完成

魚を使ったオススメメニュー例

魚介にも高たんぱくで低脂肪・低カロリーな食材が多くあります。例えば、アジ・鮭・マグロ赤身・白身魚・エビ・イカ・タコです。

アジなどの青魚には必須アミノ酸も多く含まれます。必須アミノ酸は体内で合成できない9種類のアミノ酸です。たんぱく質を合成するには必須アミノ酸が欠かせません。

魚料理では焼き魚がオススメです。フライパンにアルミホイルを敷いて焼けば焦げつきません。

1.フライパンにアルミホイルを敷く
2.皮面を下にして魚を焼く
3.皮に焼き色がついたら裏返す
4.ふたをしたら弱火で15分程度蒸し焼きにして完成

焼き魚以外では、マグロ納豆丼も筋トレに最適なメニューです。たんぱく質と炭水化物だけでなく、納豆から脂質も摂取できます。

1.マグロ・わさび・醬油を混ぜる
2.ご飯に「1」と納豆をのせる

食事とあわせて活用したいサプリメント

食事だけで一日に必要な栄養をすべて補給するのは困難です。小食な人は、1日3食だけでも大変な場合があります。

足りない栄養を手軽に補給するためには、サプリメントの摂取がオススメです。特に筋肉の合成をサポートしてくれる、たんぱく質と必須アミノ酸は積極的に摂取しましょう。

ここでは山本義徳先生監修によるオススメのサプリメントを紹介します。

VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト

『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、たんぱく質含有量96.4%を誇るプロテインです。プロテイン以外の材料を極力カットし、たんぱく質の純度を高めています。

体質的に乳糖が苦手な人でも飲みやすいのが特徴です。

プロテインを飲むとお腹がゆるくなる人・コストパフォーマンスが良い高純度なプロテインを求めている人にオススメです。

VALX EAA9(イーエーエーナイン)

『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、筋肉の合成をサポートする9種類の必須アミノ酸がバランス良く配合されたサプリメントです。

『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』にはβ-アラニンが配合されています。β-アラニンはトレーニングのパフォーマンス向上が期待できるアミノ酸です。

筋トレの効果を高め、効率良く筋肉を成長させたい人に『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』がオススメです。

まとめ

筋トレで停滞を感じたら、トレーニングだけでなく食事内容も見直すことが大切です。毎回PFCバランスを意識して食事を摂ります。

朝・昼・夕食に加え、間食も摂りながら、体内に必要なエネルギーを蓄えるのが筋力アップのポイントです。

鶏むね肉・牛肉・魚介などたんぱく質が豊富な食材を意識して摂取しましょう。毎食自炊するのが大変なときは、コンビニを上手く活用してください。

食事だけで一日に必要な栄養を摂り切るのは困難です。プロテインやEAAで不足しがちな栄養を補いましょう。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

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