筋肉を肥大させるバルクアップのためには、筋トレだけでなく食事に気を配ることも大切です。今回の記事では、バルクアップに必要な食事と筋トレ・プロテインの量や飲み方・バルクアップのための4つの栄養・手軽に摂取できるプロテインについて解説します。
バルクアップを目指している人は、ぜひ参考にしてください。
バルクアップとは?筋肉量が増えるしくみ
バルクアップとは、筋肉を発達させて身体を大きくすることです。単に体重を増やすのではなく、食事に気をつけたり筋トレをしたりしながら筋肉を肥大させていきます。
筋肉は、常に分解と合成を繰り返しており、筋たんぱく質を分解してアミノ酸にしてしまうのが筋肉の分解、たんぱく質を吸収して新たな筋肉を作り出すのが筋肉の合成です。
脂肪は分解よりも合成が優位ですが、筋肉は逆に分解が優位なため、なかなか肥大しにくいという特徴があります。しかし、髪の毛・肌などのほかの部位と比較すると、筋肉は衰退のスピードが遅く、歳を重ねても成長できるといわれています。
バルクアップをするためには、筋肉の合成をいかに増やすかが重要です。食事・トレーニングの条件を整えることで、筋肉を発達させ、バルクアップを目指すことができます。
バルクアップに必要な要素
バルクアップはダイエットとは反対の行為といえます。ダイエットは食事制限だけでも成功する可能性があるのに対し、バルクアップは食事を変えるだけでは達成できません。バルクアップには、食事と筋トレの2つの要素が必要です。
食事
バルクアップのための食事のポイントは、常に消費カロリーより摂取カロリーが上回る状態を維持することです。摂取カロリーの内訳は、たんぱく質30%・脂質20~30%・炭水化物40~50%が理想的なバランスです。高たんぱくの食材には、赤身牛肉・鶏胸肉・サーモンなどがあげられます。
バルクアップのためには1日3食ではなく、間食を入れて4~6回食事を摂ると良いでしょう。トレーニング直後の筋肉が損傷したときに栄養を摂取することも大切です。時間がないときには、コンビニで買えるサラダチキン・プロテインバーなどを食べることをオススメします。
バルクアップのための食事管理は、山本義徳先生が解説している以下の記事もご覧ください。
筋トレ
バルクアップのための筋トレの代表的なメニューは、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3つです。
スクワットは、しゃがむ動作をして脚の筋肉を使うトレーニングです。おもに大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋という大きな筋肉を鍛えられます。
ベンチプレスは、ベンチに仰向けになって両手でバーベルを押し上げるメニューで、特に大胸筋・上腕三頭筋に効きます。厚い胸板と太い腕を手に入れたい男性だけでなく、バストアップと二の腕のシェイプアップをしたい女性にもオススメです。
デッドリフトは、床に置いたバーベルを両手で持ち上げる種目です。背骨の両側についている脊柱起立筋・広背筋・僧帽筋などを鍛えられます。
食事と筋トレの2つの要素を意識して、バルクアップに取組みましょう。
筋トレの効果を高める間食については、山本義徳先生が解説している以下の記事も参考にしてください。
バルクアップに最適なプロテインの量・飲み方
バルクアップを目指すための食事では、たんぱく質・脂質・炭水化物をバランス良く摂取する必要があります。たんぱく質を効率的に摂取するには、プロテインを活用するのがオススメです。ただし、プロテインを摂取するときには、「プロテインの量」と「飲み方」に気をつけましょう。
筋トレをする人の適切なプロテイン摂取量は、1日あたり「体重×2g~2.8g」です。例えば、体重60kgの人は1日あたり120g~168gが適切な摂取量となります。
1回の摂取量は、20代~30代は約20g・40代以上は約40gを目安にすると良いでしょう。
プロテインは飲むタイミングも重要です。たんぱく質を効率的に摂取するためには、就寝前・起床後・トレーニング前に摂ると良いでしょう。
就寝前に摂取すべきなのは、寝ているときに成長ホルモンが分泌されるためです。寝る30分~1時間前にプロテインを摂取すると、成長ホルモンの分泌量のピークに合わせられるため、たんぱく質の吸収を高めることが可能です。起床後は、できる限り早い時間にプロテインを摂取すると、睡眠中の成長に使用されてなくなってしまったたんぱく質を補うことができます。
トレーニングをするときには、筋肉の合成が高まるタイミングに合わせるため、開始する1時間前にはプロテインを摂取しておきましょう。
バルクアップに必要な栄養はプロテインだけではない!
バルクアップのために必要な栄養は、プロテインだけではありません。クレアチン・BCAA・EAA・HMBの4つの栄養の特徴を理解して、効率的に摂取することも重要です。
クレアチン
クレアチンとはアミノ酸の一種で、筋肉を強くしたり瞬発的な運動機能を向上させたりする働きがあります。
クレアチンは、インスリンによって筋肉に運ばれるため、クレアチンを吸収されやすくするには食後の摂取が良いでしょう。筋トレ中においても、クレアチンを摂取することでトレーニングをおこなうためのパワーを維持できます。
BCAA
BCAAとは「分岐鎖アミノ酸」のことで、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つを指します。筋肉の分解を抑制し、損傷を補修して、新しい筋肉を合成するのに役立ちます。
BCAAは吸収が早いため、トレーニング終了直後に摂取しましょう。運動してからできる限り早くBCAAを摂取するほど、筋たんぱく質の合成率が高いと報告されています。プロテインを一緒に飲む場合には、BCAAを摂取した5~10分あとに摂るようにしましょう。
EAA
EAAとは、全部で9種類ある必須アミノ酸の総称で、筋肉の分解を抑制して発達を促進する機能があります。
EAAは吸収するスピードが速いため、トレーニング直前・トレーニング中に摂取すると効果的です。普段EAAを摂取していない場合は、1~2リットルの水に対し、EAAを10~15g入れて、トレーニング中に飲むことから始めるのをオススメします。
EAAは一度に大量に摂取するとお腹を下してしまうため、1日の摂取量の目安はとなる10~15gを守るようにしましょう。
HMB
HMBとは、EAAの一つであるロイシンの代謝産物のこと。ロイシンを摂取すると、体内でHMBに変化します。HMBは、筋たんぱく質の合成を促す信号を送り、たんぱく質の分解を抑制する働きをします。
HMBは1日に約3g必要ですが、3gのHMBを作るためには60gのロイシンが必要です。そのため、EAAとは別にHMBも摂取すると良いでしょう。
EAAとHMBの違いをもっと詳しく知りたい人は、山本義徳先生が解説している以下の記事もご覧ください。
バルクアップに欠かせない栄養はプロテインとサプリメントで補おう!
バルクアップのために大切なたんぱく質・クレアチン・BCAA・EAA・HMBを摂取するには、プロテインとサプリメントが便利です。ここでは、山本義徳先生監修の2つのプロテインを紹介します。
VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、プロテイン以外の材料を最小限にして、たんぱく質としての純度を高めた商品です。たんぱく質含有量は、一番高いプレーン風味で96.4%。溶けやすさにも徹底的にこだわって開発されました。
プレーン味・チョコレート風味・ストロベリー風味・ライチヨーグルト風味・バナナ風味・抹茶風味の6つのフレーバーから選べるため、気分によって変えるのもオススメです。1回で5,400mgのBCAAを摂取できるのも魅力の一つ。商品の価格は、1kgで4,752円(税込)です。
VALX EAA9(イーエーエーナイン)
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、9種類の必須アミノ酸であるEAAと「β-アラニン」を配合したサプリメントです。β-アラニンもアミノ酸の一種で、摂取すると筋肉がパワーを発揮する際に必要となるカルノシンという物質に変化します。
フレーバーは、シトラス風味・コーラ風味・パイナップル風味・青りんご風味の4種類。1回あたり17,650mgのアミノ酸を摂取可能です。世界ドーピング防止機構(WADA)によるインフォームドチョイス認証を取得しているため、アスリートも安全に使用できます。
まとめ
筋肉を発達させて身体を大きくするバルクアップのためには、食事と筋トレの2つの要素が必要です。栄養に関しては、特にたんぱく質・クレアチン・BCAA・EAA・HMBを摂取するように意識しましょう。これらの栄養を効率的に摂取するにはプロテインを活用すると便利です。今回紹介した2つのプロテインをぜひチェックしてみてください。
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VALX プロテイン一覧監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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