脇から腰にかけて広がり、大円筋とともに肩関節の動作に関わる広背筋。おもに、腕を内側にひねったり、後ろに動かしたりする際に使われる筋肉です。背中は、広背筋のほかに僧帽筋・脊柱起立筋で成り立っており、それぞれ機能・鍛え方が異なります。
この記事では、広背筋のマシントレーニングに注目し、効果的に鍛える方法・メリットを解説します。トップアスリートも指導する山本義徳先生による、効率アップが期待できるサプリメントも紹介するので、参考にしてください。
広背筋の筋トレにマシンを使うメリット・デメリット
広背筋の筋トレ方法はさまざまですが、マシンを使うトレーニングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。メリット・デメリットを理解したうえで効率の良いトレーニングメニューを組み、実行してみてください。
広背筋のマシントレーニングのメリット
マシンによる広背筋トレーニングのメリットは、以下のとおりです。
・初心者でも安心
マシンを使ったトレーニングは動作が固定されているので、トレーニング初心者でも安心して取組めます。一見、初心者には難易度が高く感じますが、ダンベル・バーベルを使うトレーニングのほうが難しい場合が多いでしょう。
ダンベルなどを使ったトレーニングは、正しいフォームでおこなわないと効果が軽減します。フォームの間違いはケガのリスクも高めるため、注意が必要です。
一方、マシントレーニングの場合、マシンを動かすだけで広背筋を鍛えられます。マシンの軌道は決まっており、機械的に動かすだけで使用可能なため難しくありません。ダンベルトレーニングと比較して、不安材料が少なめなのが大きなメリットです。
・ピンポイントで広背筋が鍛えられる
マシンでトレーニングをおこなうと、ピンポイントで広背筋を鍛えられます。マシンは軌道が決まっており、ターゲット以外の筋肉を使うのが難しくなるからです。
一般的に、広背筋はピンポイントで刺激を与えるのが難しい部位といわれています。さらに、ダンベル・バーベルのトレーニングでは、複数の筋肉・関節が使われていることがほとんどです。そのため、広背筋を鍛えるメニューでも、フォームに問題があると僧帽筋などに刺激が逃げてしまう可能性があります。
ピンポイントでしっかりと広背筋を鍛えられるマシントレーニングは、初心者にこそオススメです。
広背筋のマシン筋トレのデメリット
次に広背筋のマシントレーニングのデメリットを解説します。
・ジムに通う必要がある
マシントレーニングのデメリットは、スポーツジムなどのマシンがある施設でなければできない点です。時間が確保できない・費用がかさむなどの問題でジムに通えない人には、難しいかもしれません。
・鍛えたい部位ごとにマシンが異なる
広背筋以外の部位も鍛えて全身に筋肉をつけたい場合、部位ごとに複数のマシンが必要になります。マシン数が充実していないジムでは、希望どおりのトレーニングができないこともあるでしょう。そのため、鍛えたいマシンがそろったジムを調べて出向く必要があるかもしれません。
広背筋を鍛えるマシントレーニング
広背筋を鍛えられるマシンを使ったトレーニングメニューを紹介します。
ストレートアームプルダウン
広背筋に負荷を集中させるメニューです。
1. ストレートバーをマシンに装着する
2. 肩幅でバーを握る
3. 腕を伸ばしたまま身体後方に引くようにバーを下ろす
4. 腕は伸ばしたまま時間をかけてゆっくりもとの位置に戻る
シーテッドローイング
アタッチメントで握る手の向きを変えると、負荷のかけ方が変化するマシンです。背中を伸ばす・縮ませる動きで、広背筋の下部と僧帽筋を効率良く鍛えるトレーニングとなります。
1. 胸を張りグリップを握る
2. 肩甲骨を寄せるように、ひじを後ろに引く
3. ゆっくりと時間をかけてもとに戻る
フロントネックプルダウン
ジム常備率の高いラットプルダウンマシンを使うメニューです。背中側にひじが引きやすく、広背筋に良く効きます。肩関節への負担も少なめで、初心者には特にオススメのトレーニングです。目線は斜め上に置き、胸を張って顔の前側に向かってバーを引いてください。
1. マシンに座り両手でバーを握る
2. ひじを背中側に引くようにしてバーを顔の前に下ろす
3. 時間をかけてゆっくりと戻す
マシンバックエクステンション
マシンバックエクステンションは、腰を曲げた状態から上半身を伸ばす動きをします。一般的に、うつ伏せでのトレーニングは、背筋が伸びた状態からさらに背筋を伸ばすため、腰への負担が増加しがちです。
マシンバックエクステンションなら、自然な動きでおこなえることから腰への負担が抑えられます。腰が反るまで、無理に引き上げる必要もありません。ただ、トレーニングの際は、反動をつけて勢い良く上げないようにしてください。
1. マシンに座ってパッドを背中に固定する
2. 両手でバーを握りゆっくり身体を起こす
3. 戻すときも時間をかけてゆっくり戻す
ラットプルダウン
マシンで懸垂と同じ動きをするメニューです。握り方で鍛えられる部位が変わり、広めに握ると広背筋・大円筋・三角筋などを鍛えられます。狭く握ると、広背筋の下部を中心に、僧帽筋にも刺激を与えられます。
1. バーを握る
2. 肩甲骨を寄せながら背中を反らしてバーを鎖骨に近づける
3. ゆっくりと時間をかけてもとに戻る
マシントレーニングの効率アップにサプリメントを活用しよう!
マシントレーニングで筋肉を鍛えるときは、トレーニング中・トレーニング前後の栄養補給が重要です。意識的にサプリメントを摂取すると、トレーニングの質を上げることにつながります。
トレーニング前には、血行促進の効果が期待できるアルギニン・シトルリンなどのサプリメントがオススメです。トレーニング中の筋肉減少を防止するには、必須アミノ酸を含むEAAが良いでしょう。トレーニング後は、筋肉を作るための栄養補給としてプロテインの摂取が適しています。
VALX アルギニン・シトルリンパウダー
『VALX アルギニン・シトルリンパウダー』は、トレーニングに不可欠のアルギニン・シトルリンの配合量・配合比率にこだわって開発されたサプリメントです。ビタミン・ミネラル豊富なビーツも追加し、トレーニング時の栄養補給をしっかりサポートしてくれます。
VALX EAA9(イーエーエーナイン)
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、登録者数55万人以上のYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』の山本義徳先生が監修したサプリメントです。
筋肉に必要なたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類の必須アミノ酸は体内で生成できません。そのため、基本的には食事・サプリメントから摂る必要があります。
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』には、BCAAを含む9種の必須アミノ酸が配合されており、トレーニング中のドリンクにぴったりです。
VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、たんぱく質含有量が多いプロテインです。トレーニングの必需品として、お手頃な価格に設定されています。
フレーバーは、プレーン味・チョコレート風味・ストロベリー風味・ライチヨーグルト風味・バナナ風味・抹茶風味の全6種類。好みに合わせてチョイスできるのがうれしいポイントです。
トレーニング中のEAAの摂取に関しては、山本義徳先生が監修した以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
肩関節の動作に関わる広背筋のマシントレーニングは、初心者でも安心して取組めます。刺激をほかの筋肉に逃がさずピンポイントで鍛えられますが、ジムに行かないとできないのがデメリットです。
マシンで筋肉に刺激を与えたら、サプリメントで筋肉の回復・増加をサポートすることが大切です。
- トレーニング前:アルギニン・シトルリン
- トレーニング中:EAA
- トレーニング後:プロテイン
上記のタイミングを意識してサプリメントを摂取し、効率良く広背筋を鍛えましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
【筋トレ大学PRO】
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