シットアップやクランチなどは腹筋運動として有名な種目です。しかしこれらの種目はあまり、ひねる(回旋)動作がないため、ウエストを絞りたい人へのトレーニングとして向いていない事はご存知でしたか?山本義徳先生流のロシアンツイストは、回旋動作に適度な負荷がかかるため、ウエストを絞りたい人のトレーニングとして最適です。
山本義徳先生が推奨するロシアンツイストとは?
一般的なロシアンツイストは、腹直筋を収縮させて上半身を丸めたまま左右に振るトレーニング方法を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
山本義徳先生が推奨するロシアンツイストは、通常とは少し方法が異なります。山本先生流ロシアンツイストは、広い可動域での回旋動作で、外腹斜筋と内腹斜筋により強い刺激を与えることができます。
野球やゴルフなどの身体を回旋させるような競技を行なっている人にも、ウエストを絞りたいという人にもとても有効なトレーニングです。
山本先生流ロシアンツイストのやり方
1.地面に仰向けになり、両手を地面に固定する。
2.膝を少し緩めた状態で、両足を垂直に上げる。
3.ゆっくりと真横に脚を倒していく
4.地面に触れる寸前で切り返す
山本先生流ロシアンツイストの回数・重量
初めて行う人は、まずは往復10回を正しいフォームで反復できることを目指しましょう。
楽にできるようになったら、脚の間にメディシンボールなどを挟み負荷を高めて行なってみましょう。それでも負荷が物足りなくなったら回数を20回に増やして、トレーニングの強度を高めてください。これを2〜3セット行います。
一般的なロシアンツイストとの違いは?
一般的な方法で行うロシアンツイストは、クランチの姿勢で腹直筋を収縮させたまま、上半身を左右にひねるという方法で行います。
それに対して山本先生流のロシアンツイストは、上半身は完全に地面につけ、腹直筋を収縮させずに回旋動作だけに特化しています。さらに回旋動作の可動域も大きいため、外腹斜筋・内腹斜筋を重点的に鍛えたい人にオススメです。
山本先生流ロシアンツイストで使われる筋肉
クランチのような普通の腹筋運動では腹斜筋も使われますが、主に使われるのは腹直筋です。山本先生流のロシアンツイストでは、体幹をひねる動きにより腹斜筋が強く働きます。
起始と停止
筋の両端をそれぞれ起始(きし)と停止(ていし)と呼びます。一般的には、収縮するときに関節の動きが小さい方が起始、大きい方が停止とされています。
外腹斜筋(がいふくしゃきん)
外腹斜筋は左右がべつべつに働いて、腰部の回旋を行なっています。身体を左へひねるときには右の外腹斜筋が、右へひねるときは左の外腹斜筋が働いています。
起始
第5〜第12肋骨の外側面
停止
腸骨稜(ちょうこつりょう)の前半分、鼠径靭帯(そけいじんたい)、恥骨稜(ちこつりょう)
作用
両側:腰椎の屈曲
右側:腰椎の右側への側屈、左への回旋
左側:腰椎の左への側屈、右への回旋
内腹斜筋(ないふくしゃきん)
内腹斜筋は、外腹斜筋の深層に付着しています。筋繊維は外腹斜筋とクロスするように反対方向へと走っています。
起始
鼠径靭帯(そけいじんたい)上方1/2 恥骨稜の前面2/3 腰筋膜(ようきんまく)
停止
第8・第9・第10肋骨の肋軟骨と白線(はくせん)
作用
両側:腰椎の屈曲
右側:腰椎の右への側屈、右への回旋
左側:腰椎の左への側屈、左への回旋
腹横筋(ふくおうきん)
いわゆるドローインと呼ばれる、お腹を凹ませる動作を行うときに収縮するのが腹横筋です。また、腹横筋が収縮することで、横隔膜を押し上げ、息を吐くという役割もあります。
起始
鼠径靭帯(そけいじんたい)の外側1/3 腸骨稜(ちょうこつりょう)の内縁 下方6本の肋軟骨内表面
停止
恥骨稜(ちこつりょう)と腸恥骨線(ちょうちこつせん)
腹直筋の腱膜から白線
作用
腹壁を内側に押し込むことでの呼気
腹直筋(ふくちょくきん)
腹筋群のいちばん表層に付着しているのが、腹直筋です。肋骨と骨盤を結ぶように付着しており、腰椎を屈曲する主導筋として働きます。
起始
第5〜第7肋骨の肋軟骨前面と剣状突起(けんじょうとっき)
停止
恥骨稜
作用
両側:腰椎の屈曲
右側:腰椎の右への側屈
左側:腰椎の左への側屈
まとめ
山本義徳先生流ロシアンツイストは、クランチやシットアップ、あるいは通常のロシアンツイストよりも強く外腹斜筋・内腹斜筋を刺激をすることができます。
回旋動作を行うスポーツの競技力を高めたい人や、ウエストを絞りたい人はぜひお試しください。
記事監修者 情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー、トレーニング指導者。
メジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家など幅広いクライアントを指導している。
2019年4月から投稿を始めたYouTubeチャンネル「VALX 山本義徳 筋トレ大学」を開設。
一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)(下)
【SNS】
X▶︎https://twitter.com/valx_official
Instagram▶︎https://www.instagram.com/valx_official/
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
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