私たちはエネルギーを糖質・たんぱく質・脂質の3つから産み出しています。一方で、
減量をする場合、エネルギー源となる3つの摂取量を減らすことが必要です。
しかし、筋肉量を維持するうえでも、たんぱく質の摂取を減らすわけにはいきません。糖質か脂質を減らしましょう。
今回は脂質の摂取量を減らす、ローファットダイエットについて説明します。ケトジェニックダイエット(糖質制限)との違い・ローファットダイエットをおこなうときの具体的な食事内容も紹介します。
ローファットダイエットについて
ローファットダイエットとは、脂質を減らす「低脂肪ダイエット」のことです。
脂質の摂取量を減らすことでトータルの摂取カロリーが減り、身体を絞れます。
しかしローファットダイエットでは、糖質は摂ることができるため、肝臓中のグリコーゲン量はあまり減りません。
肝臓のグリコーゲン量が減らないため「体脂肪を燃やせ」というシグナルも弱くなります。
肝臓中のグリコーゲン量が減少すると、脳から脂肪細胞に対して「エネルギーが不足しているから脂肪細胞を分解しろ」というシグナルが発せられて、脂肪細胞からエネルギーを取り出します。
そのため、体脂肪を減らすためには、肝臓中のグリコーゲン量を減らすことが重要になります。
ローファットダイエットで体脂肪を減らす方法
体脂肪を減らすためには、肝臓中のグリコーゲン量を減らすことが重要だと書きました。
体重や体脂肪を減らす点を比較した場合、ケトジェニックダイエットやローカーボダイエットといわれる糖質制限のほうが、ローファットダイエットよりも有意である結果が報告されています。
実際に山本義徳先生は長期的な減量をする場合、ローファットダイエットと糖質制限を組合せた方法を推奨しています。
実際に、およそ4〜6週間「ローファットダイエット」を実施後、糖質制限に移ることでダイエット効果が継続された、という研究報告があります。
こうした話をすると、ローファットと同様に人気の高いケトジェニックダイエット・ローカーボダイエットとの違いが気になる人もいるかもしれません。
ケトジェニック・ローカーボは、前述のとおり糖質の摂取量を減らすダイエット法です。ローファットとの大きな違いは、糖質の代わりに脂質を多く摂取できることです。エネルギー源を糖質ではなく脂質から合成されるケトン体に切替えるため、総摂取エネルギーの6割程度を脂質にする必要があります。
糖質と脂質、どちらをエネルギー源にするかでダイエット方法は大きく変わるため、それぞれ覚えておくと良いでしょう。
ケトジェニックダイエットについては、以下でも詳しく解説しています。
ローファットダイエット中の食事の摂り方
多くのボディビルダーたちは、コンテスト出場のためにローファットダイエットで身体を絞ってきました。彼らの食事内容は「炭水化物6割・たんぱく質3割・脂質1割」が主流となっており、昔から変わっていません。そのため、このバランスを意識した食事を摂ることがダイエット成功の近道であるといえます。
では、摂取量の6割を占める炭水化物は何を選べば良いのでしょうか。詳しくは次の項目で解説しますが、オススメはサツマイモ・バナナ・ライ麦パンなどのGI値(グリセミックインデックス)が低いものです。
血糖値の上下が少ないケトジェニックダイエットと異なり、糖質を多く摂取するローファットは空腹を感じやすい特徴があります。ダイエットの大敵ともいえるこの空腹感を抑えるのが、GI(グリセミック・インデックス)値の低い食品です。食べたいという衝動に打ち勝つためにも、積極的に取入れると良いでしょう。
グリセミック・インデックスとは、食後血糖値の上昇を示す指標のことです。グリセミック・インデックスの低い食材を選んで摂取することで、血糖値の上下を少なくできるため、空腹感などを抑えることが可能になります。
たんぱく質を摂り方にも注意が必要です。脂質をなるべく減らすよう工夫が大切です。牛肉は脂身を除いて赤身だけを食べたり、卵は卵白だけの摂取にしたりと、細かなところまで気を配ることが、効果に響いてきます。
こうした工夫が難しい場合は、鶏むね肉・ささみ・イカ・エビなど、もともと脂質が低い食材を選んでください。こちらも詳細は次の項目で説明します。
気をつけるべき点は多くありますが、ダイエットの基本は「摂取カロリー<消費カロリー」です。これが守れていなければ、いくら脂質を抑えていても体重が落ちないどころか、むしろ太ってしまうこともあるでしょう。ローファットダイエット中も、この基本を必ず意識するようにしてください。
食事のコントロール・メニューの組立てについては、以下の記事でも詳しく説明しています。
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ローファットダイエットにオススメの食材
先述のとおり、ローファットダイエット期間中は「炭水化物6割・たんぱく質3割・脂質1割」を意識した食事をすることが大切です。では、このバランスを維持しながらダイエット効果を高めるには、どのような食材を摂取すれば良いのでしょうか。
ここでは、ローファットダイエットにオススメの食材を三大栄養素別に紹介します。ぜひ参考にしてください。
糖質源
糖質の摂取により血糖値が上昇すると、インスリンの分泌により血糖値が下がります。ところが、インスリンには脂肪分解を抑制する作用があるため、体内で脂肪が蓄積されやすくなってしまうのです。さらに血糖値の激しい上下は、空腹感にもつながります。
そのため、食事から糖質・炭水化物を摂る際は、血糖値の上昇が抑えられる低GI食品を摂取するように心がけると良いでしょう。GI値の高低の目安は、以下のとおりです。
- 高GI食品:GI値70以上
- 中GI食品:GI値56~69
- 低GI食品:GI値55以下
ローファットダイエット中にオススメの低GI食品をいくつか紹介しておきます。
【穀類】
- ゆで大豆:15
- 大麦:22
- ライ麦パン:50
【野菜類】
- ゆでニンジン:33
- ゆでサツマイモ:44
- ゆでジャガイモ:49
【果物類】
- グレープフルーツ:25
- もも:28
- りんご:40
- いちご:40
- バナナ:47
【豆類】
- ゆで干しエンドウ豆:22
- 蒸しうずら豆:33
- ゆでひよこ豆:33
- ベイクドビーンズ:40
【乳製品】
- 脱脂乳:32
- ミルク:34
- ギリシャヨーグルトの蜂蜜がけ:36
【菓子類】
- ピーナッツ:13
- チョコレート:49
【加工食品】
- ラザニア:28
- サーモン寿司:48
- ミネストローネ:48
- トマトスープ:52
たんぱく源
たんぱく質は、筋肉だけでなく骨・髪の毛・臓器などの身体づくりに必要な栄養素です。そのため、ローファットダイエット中もたんぱく質の十分な摂取が欠かせません。低脂質で高たんぱくの食材と、100g中のたんぱく質含有量を紹介します。
【魚介類】
- 春穫りカツオ:25.8g
- アジ:19.7g
- イワシ丸干し:32.8g
- 魚肉ソーセージ:11.5g
【肉類】
- 鶏ささみ:24.6g
- ラムのロース肉:22.3g
- ローストビーフ:21.7g
- 牛もも肉:21.2g
- 鶏砂肝:18.3g
- ロースハム:16.5g
- 豚ロース肉:19.3g
【卵類】
- 全卵:12.2g
- ピータン:13.7g
- うずらの卵:12.6g
【乳製品】
- 牛乳:3.3g
- パルメザンチーズ:44.0g
- カマンベールチーズ:19.1g
- プロセスチーズ:22.7g
- 脱脂粉乳:34.0g
- 植物性生クリーム:6.8g
- ヨーグルト:4.3g
【大豆製品】
- 油揚げ:18.6g
- 厚揚げ:10.7g
- 納豆:16.5g
- がんもどき:15.3g
- 豆乳:3.6g
- 豆腐:6.6g
脂質源
ローファットダイエット中でも、摂取カロリーのうち1割は脂質を摂る必要があります。ダイエット中の油選びで大切なのは、なるべく良質な油を摂取することです。
例えば、肉の脂身・バター・ラードなどの飽和脂肪酸は、過剰な摂取でLDL(悪玉)コレステロールが増加し、糖尿病・心疾患・肥満などのリスクが高まるとされています。なるべく摂取を控えるべきでしょう。
一方で不飽和脂肪酸は、コレステロール値を下げることで生活習慣病への効果が期待できる良質な脂質です。料理などに用いるなら、以下の油がオススメです。
- アマニ油
- エゴマ油
- グレープシードオイル
- ココナッツオイル
- オリーブオイル
酸化のしやすさ・使い方・期待できる効果などは、種類によって異なります。ダイエット中に取入れるときには、それぞれの特徴を確認するようにしてください。
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ローファットダイエット向けの食事例
初めてローファットダイエットをする場合、具体的にどのような食事が良いのかイメージしづらいかもしれません。食事制限が厳しい印象から、自分にはハードルが高いと感じる人もいるでしょう。
ここでは、脂質を抑えることを重視した場合に、食べられるメニューを紹介していきます(※炭水化物6割・たんぱく質3割・脂質1割とは異なるメニューになります)。
朝食
【メニュー例1】
- ミルクをかけた玄米フレーク
- アサリとキノコのワイン蒸し
- アスパラとトマトのサラダ
- いちご
【メニュー例2】
- ご飯(175g程度)
- イワシの丸干し
- ほうれん草の白和え
- 白菜のおひたし
- 里芋と小松菜の味噌汁
昼食
【メニュー例1】
- ドライカレー
- レタスとブロッコリーのサラダ
- 油で揚げない魚介類のフライ
- オレンジジュース
【メニュー例2】
- 大根の葉とじゃこの混ぜご飯
- レバーと野菜の酒蒸し
- たたきキュウリの梅肉和え
- りんご
夕食
【メニュー例1】
- 麦ご飯(米50g+押麦10g)
- 鮭と野菜のさっぱり蒸し
- カボチャとインゲンの胡麻和え
- モロヘイヤとえのきのおひたし
【メニュー例2】
- 胚芽ご飯(175g)
- マグロとイカの刺し身
- 豆腐と小松菜の味噌汁
- ひじきの煮物
ローファットダイエットで避けたい食事
ローファットダイエット中の食事では、やはり脂質の摂りすぎに注意が必要です。以下のようなメニューはなるべく避けたほうが良いでしょう。
- パン
- 揚げもの
- 炒めもの
- ドレッシングがかかったサラダ など
もちろん、すべての脂質をカットする必要はありません。炭水化物6割・たんぱく質3割・脂質1割を守り、良質な油を取入れながら健康的な食事を心がけてください。
ローファットダイエット中の外食は何を食べれば良い?
仕事中など、ランチを外食で済ませる機会もあるでしょう。ここでは、脂質を抑えたい人にオススメの外食メニューを紹介します。
しゃぶしゃぶ、鍋
しゃぶしゃぶ・鍋は、肉・魚のたんぱく質、野菜の食物繊維などをバランス良く摂取できる外食メニューです。肉をスープにくぐらせることで、脂分が落ちるところも大きなメリットです。甘めの胡麻ダレよりも、ぜひぽん酢を選んでください。
可能であれば食べる順番も気をつけてみましょう。最初に野菜・キノコを食べるベジファーストを実践すると、血糖値の急激な上昇も抑えやすくなります。
寿司、海鮮
寿司・刺し身・海鮮丼なども、低脂質でたんぱく質をしっかり摂れる外食メニューです。
なかでも、マグロ・サーモン・青魚には中性脂肪の増加を抑えるオメガ3系の脂が含まれているので、栄養素のバランスを意識しながら食べることをオススメします。
ただし、寿司ネタのなかには、以下のように脂質が多いものもあります。食べすぎに注意しましょう。
- マグロの大トロ
- マグロの中トロ
- トロサーモン
- サラダ軍艦
- ネタの上にチーズが乗っているもの
和食、定食
一汁三菜の組合わせで栄養バランスを整えやすい、和食・定食もオススメです。おかずを選ぶ際には、脂質の多いメニューを以下に置き換えると、より効果的なダイエットにつながります。
- 揚げもの→焼き料理
- 炒めもの→蒸し料理
- ドレッシングがかかったサラダ→おひたし など
品数が多い和食・定食でも、ぜひベジファーストを実践してください。
たんぱく質不足はプロテインを活用しよう!
ローファットダイエット中は、全体の摂取カロリーのうち3割ものたんぱく質を摂る必要があります。ただし、これだけ多くのたんぱく質を肉・魚から摂取した場合、抑えるべき脂質を多く摂りすぎる可能性が高いです。人によっては、カロリーも過剰になります。
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まとめ
ローファットは脂肪を抑えて、1日の摂取カロリーを減らす食事方法です。
糖質制限と比べると、外食時の難しさや、血糖値の上下で空腹感を覚えやすい特徴があります。低GI値の炭水化物を取入れることで、空腹感が軽減され、継続しやすくなるので、ぜひ試してみてください。
「炭水化物6割・たんぱく質3割・脂肪1割」の食事バランスを守るため、プロテインも積極的に活用すると良いでしょう。気をつけることも多いダイエット法ですが、うまくつき合うことで理想の身体に近づけるはずです。
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監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
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