EAAもクレアチンも、筋力トレーニングの効果を高めるサプリメントとして知られています。しかし、「EAAとクレアチンのどちらを使う?」と聞かれると、返答に悩む人も多いでしょう。
今回は、似ているようで根本的に異なるEAAとクレアチンの効果のほか、EAAのオススメの摂取タイミングや摂取量を解説します。
EAAとクレアチンに関する理解が深まれば、両者を併用してより効率の良いバルクアップを目指すことが可能になるので、最近、トレーニングの効果が頭打ちになっていると悩んでいる人は、ぜひご一読ください。
EAAは必須アミノ酸9種すべてを配合したサプリメント
まずは、EAAに含まれる成分とEAAの摂取で期待できる効果を解説します。
EAAとは何か
EAAはEssential Amino Acidsの略で、必須アミノ酸の総称です。また、必須アミノ酸9種類を配合したサプリメントのことをEAAと呼ぶ場合もあります。
ヒトの身体を構成するアミノ酸は20種類あり、20種類のアミノ酸のうち、身体の中で合成できない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。
アミノ酸は、1つでも欠けるとたんぱく質を合成できないうえ、必須アミノ酸は体内で作り出すことができないので、食事やサプリメントなどで補う必要があります。
EAAは9種類の必須アミノ酸をバランス良く摂取でき、トレーニング時に摂取すべきサプリメントとして注目されています。
なお、EAAと比較されることが多いBCAA(Branched Chain Amino Acids:分岐鎖アミノ酸)は、必須アミノ酸のうちバリン・ロイシン・イソロイシンの総称です。
BCAAも効率の良いトレーニングには欠かせない要素ですが、EAAであればBCAAに加えて筋肉の材料となる他の必須アミノ酸も摂取できるので、より効率良くバルクアップを狙えます。
EAAの摂取で期待できる効果
トレーニング前からトレーニング中にかけてEAAを摂取すると、適度な血中アミノ酸濃度を維持できます。トレーニング中の筋肉の分解が抑制され、筋肉がつきやすくなるなど効率の良い筋肥大効果が期待できます。
筋肉の量が増えれば、基礎代謝もアップします。基礎代謝が上がると太りにくく痩せやすい体質になり、ダイエットをしてもリバウンドしにくくなるでしょう。
さらに、EAAに含まれるBCAAには集中力を高める効果があるともいわれています。EAAの摂取で、肉体面だけではなく精神面からもトレーニングの質の向上が期待できます。
参考:人間の体はタンパク質でできている。タンパク質・アミノ酸・ペプチドの関係を解説|森永製菓株式会社
筋肉作りのメインキャスト、BCAAについて|江崎グリコ株式会社
クレアチンは瞬発的なエネルギーを生み出す物質
ここからは、クレアチンの働きを解説します。クレアチンもアミノ酸の一種ですが、EAAとは異なる働きを持ちます。
クレアチンとは
クレアチンは、短時間・高強度の運動時にエネルギー源となるアミノ酸です。アミノ酸の一種ですが、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸には含まれません。
クレアチンは、体内で3種のアミノ酸(アルギニン・グリシン・メチオニン)から合成され、大部分は、リン酸と結合したクレアチンリン酸として筋肉中や脳にも存在しています。
しかし、体内で合成されるクレアチンは1日に必要とされる量のおよそ半分です。そのため、不足分は食事やサプリメントなどから補う必要があります。
クレアチンの摂取で期待できる効果
リン酸と結合したクレアチンリン酸には、筋肉が収縮する際にエネルギーとして利用されるATP(アデノシン三リン酸)を再生させる働きがあります。そのため、体内にクレアチンが十分にあるとエネルギーが効率良く供給され、スタミナ切れを起こしにくくなります。
さらに、クレアチンには運動中の回復を早めたり、筋肉痛につながる炎症を抑えたりする効果があることが報告されています。
身体が疲れにくくなると、強度の高い運動を積み重ねることができるため、より効率の良い筋肉量のアップにもつながります。もちろん、筋肉量が増えると基礎代謝もアップします。
このように、クレアチンには、筋肥大をサポートする効果やトレーニングのパフォーマンスを上げる効果などが期待できます。
参考:クレアチンの効果や正しい飲み方とは|江崎グリコ株式会社
EAAとクレアチンは組合わせて使うのがオススメ
ここで一度、EAAとクレアチンの働きをまとめてみましょう。
EAAは、筋肉を合成して筋肉量を増やすためのサプリメントです。また、吸収が速いため、筋肉の分解を抑える効果も見込まれます。
一方、クレアチンは筋肉の材料とはならないものの、筋肉の働きを高めてトレーニング時のパフォーマンスアップが期待できるサプリメントです。
つまり、クレアチンでトレーニングのパフォーマンスを上げ、EAAで筋肉を大きくすることが期待できます。
効率の良いバルクアップを目指すのであれば、EAAやクレアチンを単独ではなく、組合わせて摂るのがオススメです。
参考:プロテイン・BCAA・クレアチン 効果を出すための組み合わせとタイミング|江崎グリコ株式会社
EAA・クレアチンの飲み方
最後に、EAAやクレアチンの効果を高める摂取タイミングや摂取量を解説します。
EAAの飲み方
EAAは、運動前~運動中に摂取するようにしましょう。筋肉の合成はトレーニング開始後すぐに始まるので、運動前からEAAを摂取しておくと効率の良い筋肥大効果を得ることができます。
また、栄養が枯渇する起床直後の摂取もオススメです。起床直後は血中アミノ酸濃度が低下しているので、吸収の速いEAAでアミノ酸を補給することで筋肉の分解がゆるやかになります。
EAAの1日摂取量の目安は、10~15g程度です。
EAAは、摂取量が少ないと十分な筋肥大効果が期待できません。しかし、一度に大量摂取すると浸透圧性の下痢を起こすおそれもあります。摂取する際は、必要量を何回かに分けてゆっくりと飲むようにしましょう。
なお、15gのEAAを摂取するなら、1リットル程度の水に溶かしてトレーニング中のワークアウトドリンクとして利用するのがオススメです。
クレアチンの飲み方
クレアチンは、主にインスリンというホルモンによって筋肉へ取り込まれます。インスリンは炭水化物を摂取したときに分泌が高まるため、クレアチンは食後に摂取するのがオススメです。
トレーニング直後は筋肉の収縮によりインスリン感受性が高まっています。インスリン感受性が高まっているとクレアチンが筋肉へ取り込まれやすくなるため、トレーニング中からトレーニング直後の摂取もオススメです。
トレーニング中に摂取する場合は、あらかじめ糖分を摂取しておくとクレアチンの吸収が良くなるとされています。
クレアチンの1日の摂取量は、3~5g程度です。3~5gの摂取を1か月ほど続けると、体内のクレアチン濃度が最大になります。
なお、クレアチンも一度に大量摂取すると浸透圧性の下痢を起こす可能性があります。1日3g摂取する場合は、1~2g程度を数回に分けて飲むようにしましょう。また、クレアチンは水に溶けにくい特徴もあるため、大量に入れると溶け切らずに底にたまってしまう恐れもあります。
水分補給の水に混ぜて飲んでもいいですし、ワークアウトドリンクのEAAに混ぜるのもオススメです。
効果を最大化するためのサプリメントの摂取スケジュール
EAA・クレアチンを一日のなかでどのように摂取すれば良いのか、時間の流れに沿って摂取スケジュールを見ていきましょう。筋トレをおこなう場合、プロテインサプリメントやグルタミンサプリメントも併用する人が多いので、プロテインの摂取スケジュールも併せて紹介します。
まず、起床直後にEAAを摂取し、血中アミノ酸濃度をすばやく上げましょう。
トレーニングの1時間ほど前に、プロテインを摂取し、筋肉づくりの下地とします。また、このあと飲むクレアチンの効果を高めるために、糖質を摂取しておくのがオススメです。
トレーニング中にはEAAとクレアチンを摂取し、血中アミノ酸を維持します。
トレーニングが終わったら、30〜45分以内にプロテインかEAA、そしてクレアチンを摂取して、筋肉の合成を促しましょう。血液中のグルタミン濃度が下がるため、グルタミンを摂取するのもオススメ。加えて、速やかに糖質を摂取することで、筋肉の分解が抑制されます。
また、トレーニングをおこなわない日にも、たんぱく質を十分摂取するためにプロテインサプリメントの活用をオススメします。
【山本義徳監修】オススメのEAA・クレアチンを紹介
山本義徳先生は、ボディービル界のレジェンド。海外の大会で何度も優勝し、トレーナーとしてはトップアスリート・格闘家から一般人まで、幅広いクライアントを指導しています。
ここでは、そんな山本義徳先生が監修しているオススメサプリメントを紹介します。
VALX EAA9
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、 9種の必須アミノ酸をバランス良く14,650mg配合したサプリメントです。成分の配合比率にこだわり、EAAに加えてβアラニンも配合。効率的な筋トレで理想の身体を目指したい人にオススメできるサプリメントです。
サプリメントを摂取する上で、品質が気になる人も多いでしょう。『VALX EAA9』はインフォームドチョイス認証を取得。アスリートの安全な利用を保証できるのはもちろん、安心できるサプリメントを選びたい一般の人にも自信を持ってオススメできます。
シトラス・コーラ・パイナップルの3つの風味が用意されており、飽きずに摂取しやすいのもポイントです。
VALXクレアチンパウダー
『VALXクレアチンパウダー』は、長年にわたってクレアチンを愛用している山本義徳先生自身のこだわりで、モノハイドレート純度99.9%のクレアピュア®を原料に使用した本格志向のクレアチンサプリメントです。
このサプリメントは厳しい品質管理基準をクリアしたGMP認定工場で生産されており、工場出荷前の純度試験も実施して高いクオリティを保っています。
「本物」を追求して開発された『VALXクレアチンパウダー』を活用して、トレーニングのレベルをもう1ランク上げてみませんか?
まとめ
EAAもクレアチンも、トレーニングの効果をアップさせる有用なサプリメントです。組合わせて使えば、より効率的に筋肥大を目指せるため、バルクアップを目指す人にはEAAとクレアチンの併用をオススメします。
数あるクレアチンサプリメントのなかで、特にオススメなのが『VALXクレアチンパウダー』。そして、一緒に摂取をオススメしたいのが『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』です。これらのサプリメントをワークアウトドリンクとして利用し、一層効率的なトレーニングを実現してください。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
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