プロテインと聞ときくとサプリメントのイメージが強くなってしまうかもしれませんが、実際はタンパク質のことをさします。特別太ることもなく、摂取することでむしろ健康的になることができるプロテインはバルクアップには欠かせません。本記事では、摂取するタイミング等についてもご紹介しております。
プロテインは太る?
結論からいうと、太りません。
プロテインは女性も飲むべきであり、むしろ女性こそ飲むべきともいえます。というのも、女性も男性も1日に必要なタンパク質量はさほど変わりません。1日に必要なタンパク質量を摂取しきれていない人が非常に多いのも事実です。
タンパク質は、髪の毛、肌、爪をつくる大事な要素。生命維持には欠かせません。
過剰な摂取はカロリーオーバーになってしまうので太る原因にもなりかねますが、不足している分を補う、また正しい量を摂取していればプロテインが原因で太ることはないでしょう。
なぜプロテインは必要なのか
普通の人にとって、タンパク質は体重1kgあたり1g取れば十分。
トレーニングしている人はそれでは足りない。体重1kgあたり2g以上は最低でも必要になる。しかし、食事で取るのは難しいため「プロテイン」が必要になる。また、食事では余計なカロリーや脂質をとってしまうためタンパク質のみでとれるプロテインが効果的というわけ。
メリット
消化吸収がいい。1日に必要なタンパク質を食事で取るとなると、かなりの量の食事をとることになるため胃腸への負担もかなりのものになってしまう。しかし、プロテインはドリンクなので胃腸への負担がかからない。
また、人間の体のなかでは体温、血糖値、血圧等は、一定の範囲内に収まっており恒常性の維持がされている。筋肉が増える時もそれと同じで、血液中のアミノ酸濃度が一気に増えると恒常性を変えることができる。
つまり、普通の状態だと血液中のアミノ酸濃度はあまり変わらない。肉や魚を食べてもゆっくり吸収されて血中アミノ酸濃度もゆっくり上がって行く。
しかし、プロテインだと消化吸収が早い分通常以上に血中アミノ酸濃度が急激に増加する。この時に筋肉のタンパク質が合成されやすくなる。消化吸収が早いことによってホメオスタシスを打ち破って筋肉をつくっていくということになる。
選び方
筋肉をつくるにはホエイプロテインがベスト。ロイシンというアミノ酸が多く入っているため、タンパク質を合成するシグナルを送ってくれる。また、免疫を高めてくれるような物質も含まれている。
減量中は消化が遅めの大豆プロテインがおすすめ。
プロテイン摂取のゴールデンタイム
前までは、トレーニング後に飲むのが良いとされていた。
しかし、最近ではトレーニングは筋肉を破壊してしまう、エネルギーを取り出すために筋肉が分解されるということから、トレーニングをした時点で血中アミノ酸濃度を高めておく必要があると言われている。血中アミノ酸濃度がもともと高ければ筋肉を守ることができるので、トレーニングの前に飲むのがおすすめ。
ホエイプロテインは大体摂取して60-70分ほどで血中濃度が最大になってくる。なので、トレーニングの大体1時間前くらいにホエイプロテインを飲む。トレーニングをはじめた時に血中アミノ酸濃度が高くなっているので、その状態でトレーニグしても筋肉は分解されない。
できればトレーニング終わってからもプロテインを飲むようにするといい。
ホエイプロテインの消化・吸収
ホエイプロテインの中でも、
WPC(WheyProteinConcentrate)は100%中70%くらいがホエイプロテイン
WPI(WheyProteinIsolate)は100%中85-90%くらいがホエイプロテイン
あともう一つ、ホエイプロテインを加水分解したペプチド、細かい状態にしたものもある。それはWPHといい、非常に消化・吸収が早い。消化吸収が早いものをトレーニングが終わってすぐに飲むというのもおすすめ。
ただ、WPCとWPIはあまり消化吸収の速さに違いはない。なので、トレーニング一時間前に飲むのはWPCかWPIのどちらかでいい。消化吸収の速さを狙う人はトレーニングを終えたらすぐWPHを飲むというような方法もある。
ホエイプロテインの注意点
WPHは消化吸収が早い分、下痢しやすい。一気にプロテインが腸のなかにはいってくると、プロテインの濃度が腸の中で高くなり、薄めるために水がいっぱい入ってくる。すると、腸の中で水がいっぱいになり浸透圧性下痢になってしまう。
記事監修者 情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー、トレーニング指導者。
メジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家など幅広いクライアントを指導している。
2019年4月から投稿を始めたYouTubeチャンネル「VALX 山本義徳 筋トレ大学」を開設。
一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)(下)
【SNS】
X▶︎https://twitter.com/valx_official
Instagram▶︎https://www.instagram.com/valx_official/
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
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