糖質制限中にはさまざまなものを我慢しなければと思いがちですが、実はおやつに関してはあまり我慢する必要はありません。不足しがちなたんぱく質やカロリーを補うには、むしろおやつを食べる習慣を身につけておいたほうが良いくらいです。もちろん、糖質の多いものはNGなので、何を食べるかは慎重に必要があります。
この記事では、糖質制限中にオススメのおやつを10種類ご紹介します。どれも低糖質・高たんぱくのおやつなので、糖質制限中にエネルギー補給にぜひ活用してください。
なお、この記事内における糖質制限とはボディビルダー・トレーニング指導者である山本義徳先生が定義する糖質制限(=ケトジェニック)となります。食事からの糖質摂取をほぼゼロに抑え、脂肪を多く摂ることによって、ブドウ糖ではなくケトン体をエネルギーとして使うケトーシスを目指すもので、ケトジェニックダイエットの理論と同じです。
糖質制限中もおやつ(間食)は食べて良い

糖質制限中は食事を我慢しすぎてカロリー不足に陥りがちです。カロリー不足に陥らないためにも、おやつは積極的に食べる事をオススメします。
ただし、おやつに含まれる栄養素は、十分に吟味しなければなりません。
当然ですが、洋菓子や和菓子など、糖質が多く含まれているおやつは避けましょう。また、果物もNG。果物に含まれる果糖は、血糖値を上げる事はあまりないのですが、中性脂肪に速やかに変換されやすい性質があるためです。
糖質制限中のおやつは、たんぱく質や脂質を補えるものを選んでください。糖質はまったく含まないか、ごくごく微量のものに限られます。
糖質制限中にオススメのおやつ10選

たんぱく質や脂質を補給でき、かつ糖質がほぼ含まれないおやつを10個ご紹介します。
ゆで卵
ゆで卵は、糖質制限中にも積極的に食べたいたんぱく質・脂質の補給源です。1個あたり糖質は0.2gを超えない程度で、たんぱく質は約6.4g、脂質は約5.4g含まれています。
マヨネーズ(カロリーカットタイプは糖質が入っているのでNG)を味つけに使えば、さらに脂質をプラスできるのでオススメです。
素焼きアーモンド
素焼きアーモンドも糖質制限中の心強い味方です。コンビニやスーパーなどで手に入ります。小袋タイプの商品を見つけてバッグに入れておけば、いつでも手軽に食べられます。
アーモンドはカロリーが高めですが、糖質制限中はカロリーを厳密に気にする必要はありません。10粒食べても糖質は0.1gを超えないほど低く、不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維の補給もできます。
また、アーモンドに含まれるビタミンEには酸化防止作用があります。糖質制限中に多く摂取しがちな脂肪の酸化リスクを抑えてくれる点も魅力です。特に、青魚などに多く含まれる不飽和脂肪酸は酸化しやすい性質があります。青魚類をよく食べる人には、アーモンドはうってつけのおやつでしょう。
素焼きミックスナッツ
くるみやカシューナッツなど数種類のナッツが入ったミックスナッツもオススメです。ナッツごとに異なる味や歯ごたえが楽しめるため、飽きにくいでしょう。
ただし、ナッツのなかには、ジャイアントコーンのように糖質が多いものもあるので注意してください。
プロセスチーズ
プロセスチーズは、コンビニやスーパーなどで手に入るスライスチーズや6Pチーズの事です。6Pチーズ1個(約20g)あたり、たんぱく質約4.5g、脂質約5.2gが含まれています。
牛乳やヨーグルトなどほかの乳製品より糖質は低いので(20gあたり約0.3g)、糖質制限中の栄養補給アイテムとして最適です。個包装された6Pチーズなら持ち歩きにも便利です。
あたりめ
あたりめやするめなどは、よく噛む必要があるためオススメのおやつです。噛む回数が多くなるほど満腹中枢が刺激され、空腹感の緩和に役立ちます。食事の前に食欲を多少抑える事ができます。
あたりめ20gあたり、たんぱく質の含有量は約14gです。比較的日持ちするタイプの食べ物なので常備しておくと良いでしょう。
ビーフジャーキー
牛肉を燻製にしたビーフジャーキーは、おつまみとしてよく知られています。高たんぱく(100gあたり54.8g)、かつ低糖質(100gあたり6.4g)です。
コンビニやスーパーにはさまざまなビーフジャーキーが並んでいますが、味つけによっては糖質が多い可能性があるため、プレーンタイプのものを選びましょう。
枝豆
枝豆もたんぱく質が豊富な食品です。100gあたりのたんぱく質量は約11.7gで、食物繊維や各種ビタミン・ミネラルも補えます。
炭水化物は100gあたり8.8gですが、このうち食物繊維が5.0gを占めるので、実際の糖質量はそこまで多くありません。100g食べても糖質は3g程度です。
糖質OFFヨーグルト
糖質OFFヨーグルトもオススメのおやつですが、微量の糖質が含まれている点には注意が必要です。普通のヨーグルトに比べると低糖質ではありますが、プロセスチーズなどと比べれば糖質量は多く、100gあたり約5gです。
そのため、糖質制限をはじめてから身体がケトーシス(ブドウ糖ではなくケトン体をメインのエネルギーにしている状態)になる前は、避けたほうが無難です。ケトーシスになり安定してきたら、徐々に取り入れるようにすると良いでしょう。
プロテインバー(ソーセージタイプ)
プロテインバーはお菓子感覚で食べられるうえ腹持ちも良く、頼れる高栄養アイテムといえます。たんぱく質の含有量もだいたい15~20gと高いため、栄養面でも手軽さの面でも重宝します。
ただし、種類によって含まれている栄養は異なります。含有糖質量をしっかり確認し、できるだけ低糖質のものを選びましょう。オススメはソーセージタイプで、グラノーラタイプやブラウニータイプより糖質が少ないのが特長です。
プロテインドリンク
プロテインドリンクも、糖質が低めのものであれば、たんぱく質補給アイテムとしてオススメできます。
ただし、コンビニで販売されているものは基本的に糖質が高めなので注意しましょう。粉プロテインを混ぜて飲む場合は問題ありません。
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まとめ
糖質制限中は空腹を感じる事も多いかもしれませんが、無理して我慢する必要はありません。低糖質で栄養価の高いものであれば、むしろおやつとして積極的に食べる事をオススメします。
おやつを選ぶ際は、カロリーだけでなく、糖質・たんぱく質・脂質の量もチェックするようにしましょう。適切な栄養素が含まれる食事をすれば、筋肉の維持に役立つとともに、必要なエネルギーを確保できる身体に近づけるはずです。
監修者情報

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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