ダイエット

ケトーシスはいつから?糖質制限でケトン体優位になるまでの期間

ケトーシスを目指して糖質制限をしている人のなかには、ケトン体優位になるまで何日ぐらいかかるのか、気になっている人もいるかもしれません。

実は、ケトン体優位になるまでの期間は個人差が大きいため、断言ができません。ただし、ケトーシスの仕組みを理解すれば、素早くケトン体優位に切替えるための具体的な方法を把握できます。

この記事では、身体がケトーシスになる仕組みや、素早くケトン体優位に切替えるための具体的な方法を解説します。ケトーシスにオススメのアイテムもあわせて説明するので、参考にしてみてください。

ここで解説するのは、山本義徳先生の考える糖質制限の理論です。食事からの糖質摂取をほぼゼロに抑え、脂肪を多く摂ることによって、ブドウ糖ではなくケトン体をエネルギーとして使うケトーシスを目指すもので、ケトジェニックダイエットの理論と同じです。

すぐには変わらない?糖質制限でケトン体優位になるまでの期間

ケトン体は、脂肪を代謝する過程で生じる物質で、ベータヒドロキシ酪酸・アセト酢酸・アセトンの3つの総称です。

ケトン体は通常、血液中にほとんど存在しませんが、糖質の摂取をほぼゼロに制限していると、血液中のケトン体が増加し、エネルギー源として糖質の代わりに脂肪とケトン体を使うようになります。

血液中のケトン体が増え、エネルギー源の割合としてケトン体が優位になっている状態をケトーシスといいます。

近年注目されているケトジェニックダイエットは、ケトーシスの状態でおこなうダイエットです。ケトジェニックダイエットの基本的な内容は、以下の記事や動画で詳しく解説されているので、あわせてご覧ください。

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ただ、糖質制限を始めたからといって、すぐにケトン体優位になるわけではありません。体内には糖新生という作用があり、糖質摂取をゼロにしても、アミノ酸(おもに糖原性アミノ酸)を材料にして身体のなかで糖質を作り出してしまいます。そのため、糖質制限を始めてもすぐにはケトン体優位にならないのです。

どれくらいの期間でケトン体優位になるかは個人差が大きく、条件によって異なりますが、1週間程度の短期間で効果を求めるのは難しいでしょう。

なお、自分の身体がケトン体優位になっているかどうか知りたい場合は「ケトスティック」と呼ばれる試験紙を使う事で把握できます。

ケトーシスへの切替えをスピーディーにするには

糖質制限をおこなうときは、たんぱく質の摂取量を増やしますが、ケトーシスを目指す場合は、たんぱく質をたくさん摂取していると糖新生が活発になり、ケトーシスへの切替えに時間がかかってしまいます。

ある程度の期間がたてば糖新生にも限りがあるため、いずれケトーシスになっていきますが、できるだけ早くケトーシスになりたい場合は、以下の3点を徹底しましょう。

  • 糖質の摂取を限りなくゼロにする
  • アミノ酸の種類を変える
  • 脂肪をたくさん摂取する

それぞれについて詳しく解説していきます。

1.糖質の摂取を限りなくゼロにする

食事からの糖質摂取は限りなくゼロを意識します。米・パン・うどん・そば・パスタなどの主食は摂らず、野菜のなかでも糖質の多い玉ねぎ・じゃがいも・さつまいも・れんこん・にんじんなどの根菜類も避けましょう。野菜を使うときは、葉野菜を肉料理のつけ合せにするくらいにしておきます。

食物繊維を摂りたい場合は、ナッツ類で摂取するのがオススメです。

2.アミノ酸の種類を変える

アミノ酸のなかには、ケトン体になりやすいケト原性アミノ酸があり、代表的なのはロイシンとリジンです。この2つを多めに摂取すれば、糖新生は起こりにくくなります。

食事やプロテインからたんぱく質を摂取すると、ほかのアミノ酸によって糖新生をまねく可能性が高いため、1日に摂取するたんぱく質を、ある程度BCAAやEAAに置き換えると良いでしょう。

VALX EAA9(イーエーエーナイン)

VALX EAA9(イーエーエーナイン)は、メジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家など多くのアスリートを指導していたこともある”山本義徳”先生が完全プロデュースしたEAAです。

必須アミノ酸9種類をバルクアップに最適なバランスで配合。

さらに疲れの原因となる乳酸の蓄積を減らすベータアラニンも追加することで、トレーニング中のワークアウトドリンクとして最適な仕上がりになっています。

また、「まずくて飲みにくい」のがEAAのデメリットでしたが、VALX EAA9ではシトラス・コーラ・パイナップル・青りんごという4つのフレーバーを用意。

他のEAAを飲み続けることができなかったという方にも非常におすすめのEAAです。

なお、アミノ酸の種類を糖新生が起きにくいものに変え、身体がケトーシスに切り替わったあとであれば、プロテインを飲んでも問題ありません。

3.脂肪をたくさん摂取する

ケトーシスの状態にするためには、ケトン体の材料である脂肪が必要です。1日の総摂取エネルギーの60~70%を目安に脂肪を摂取しましょう。

具体的には、サーロインステーキ・ナッツ・青魚・アボカドなどがオススメです。1日30g程度のMCTオイルも良いでしょう。

ケトン体は、体内の脂肪や食べ物の油脂から作られますが、特に「MCT(中鎖脂肪酸)」から効率的に作られるといわれています。MCTオイルは、ケトン体優位までの期間短縮に効果が期待できるでしょう。

ケトジェニックの注意点や食べ物に関しては、以下の動画で詳しく解説されているので、ぜひ参考にしてみてくだい。

まとめ

ケトーシスとは、糖質よりもケトン体をメインのエネルギー源として、身体が利用するようになった状態です。糖質の摂取をゼロに近づける事で、エネルギー源を糖質からケトン体優位に切替えられます。どのくらいの期間でケトン体優位になるかは人によって異なりますが、少なくとも1週間などの短期間では難しいでしょう。最低でも、2週間程度を見積もっておくことをオススメします。

身体には糖新生と呼ばれる作用があるため、たんぱく質を多く摂っていると、アミノ酸を材料に体内で糖質が作られてしまいます。素早くケトーシスに切替えるには、糖質ゼロを意識するほか、糖新生を起こさないようにアミノ酸の種類を変え、脂肪をたくさん摂取するのがポイントです。

EAAサプリメントやMCTオイルなどをうまく取り入れ、効率良くケトジェニックを実現しましょう。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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