プロテイン

ランニングにもプロテインは必要?ランニングに効果的なプロテインを紹介!

プロテインは、筋肉をもっと強化したい人や、激しいスポーツをする人を中心に積極的に取り入れられています。

そんな中でも、トレーニング内容にランニングを追加しようと考えている人のなかにも、プロテインを取り入れたほうが良いのかどうかわからない人もいるのではないでしょうか。

この記事では、ランニングにおけるプロテインの必要性を解説し、プロテインを摂取する最適なタイミングや、ランニングに効果的なプロテインの選び方もあわせて紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

そもそもランニング×筋トレはNG!

実は、ランニングと筋トレを組合せると、筋肉を強化したい人には逆効果になってしまうおそれがあります。

ランニングと筋トレの組合せがNGな理由

ランニングなどの有酸素運動は、心肺機能向上・高血圧予防・血流促進・心の健康維持などの目的でおこなうのであればたしかに効果的です。一般的に、ウエイトトレーニング後に有酸素運動をおこなうと成長ホルモンが分泌され、脂肪燃焼を促進するともいわれています。

しかし、バルクアップが目的であれば、ランニングと筋トレの組合せはオススメできません。
筋肉には速筋と遅筋があり、筋肥大を行うためには速筋を鍛える必要があります。
ただし、有酸素運動で鍛えられるのはおもに遅筋です。遅筋の割合が大きくなれば、相対的に速筋の割合が小さくなるので、筋肉の肥大率も下がってしまいます。

最近では、有酸素運動をやり過ぎると代謝が低下し、カロリーを消費しづらい身体になる事もわかってきました。減量のための有酸素運動については、山本義徳先生の以下の動画で詳しく解説しています。

ランニングするなら筋トレ前or別日

ランニングをはじめとする有酸素運動は、筋トレの前におこなったほうがトータルの消費カロリーが多くなります。また、筋トレと有酸素運動を別の日におこなう事で、代謝が上がっている時間が長くなり、より多くの体脂肪を燃やせるようになります。

なお、ランニングはある程度血糖値の低い状態でおこなうほうが、脂肪燃焼効果がアップしますが、何も食べずにおこなうとエネルギーが不足し、筋肉が分解されてしまいます。筋肉量を減らさずにランニングをおこなうためには、ランニング前にプロテインやEAAでアミノ酸を補給しておきましょう。

ランニングにはプロテインは必要?不要?

ランニングなどの有酸素運動にもプロテインの摂取は必要です。ここでは、有酸素運動の特性を紹介しながら、なぜランニングにプロテインを取り入れる必要があるのかを解説します。

有酸素運動は長時間にわたってエネルギーが必要

ランニングなどの有酸素運動は長時間にわたって身体を動かすため、エネルギーが不足しやすい状態になります。おもなエネルギー源である糖質が不足すると、身体は筋肉のたんぱく質を分解する事でアミノ酸を作り出し、エネルギー源として消費しようとします。

筋肉のたんぱく質が分解されると筋肉量が減少してしまいます。そのため、食べ物よりも吸収が速いプロテイン・BCAA・EAAなどのサプリメントでたんぱく質・アミノ酸を補い、効率的に血中のアミノ酸濃度を高める必要があるのです。

ランニング後の筋肉の回復にも役立つ

長時間のランニングで身体を動かしたあとは、筋肉がダメージを受けている状態です。プロテインでたんぱく質・糖質を素早く摂取する事で、ダメージを受けた筋肉の回復が速やかにおこなわれます。

また、プロテインにはたんぱく質・糖質以外にも、ビタミン・ミネラルなどの栄養素も含まれているので、ランニング後の身体のコンディションを整える方法としても最適です。

ランニングに効果的なプロテインの種類

プロテインは大きく3つの種類に分けられます。目的によって適したものを選び、効率良くたんぱく質を補いましょう。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳に含まれているたんぱく質の一つで、ホエイは「乳清」とも呼ばれています。

体内で生成できないBCAA(分岐鎖アミノ酸)が多く含まれているのが特長で、ミネラル・ビタミンも含まれているので、豊富な栄養素を同時に摂取できます。

体内への吸収が速く、運動後に素早くたんぱく質を補給したいときにオススメです。運動中のエネルギー源として効率的に利用できるため、長距離のランニングやマラソンに取り組みたい場合に最も適しています。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインも牛乳に含まれているたんぱく質で、乳たんぱく質の約80%を占めています。

水に溶けにくく吸収がゆるやかなので、就寝前や間食に摂取すると良いでしょう。
ランニング後の筋肉の再生やダメージの回復がスムーズにおこなわれ、筋肉痛の軽減にも役立つとされています。

ソイプロテイン

ソイプロテインは大豆を原料とするたんぱく質で水分・糖質・脂質が少なく、植物性たんぱく質を効率的に摂取できます。アルギニン・グリシンなどのアミノ酸が豊富に含まれているのが特長です。

吸収が遅く腹持ちが良いので、脂肪燃焼やダイエットを目的としたランニングに適しています。

ただし、各プロテインの特性や、有酸素運動による身体への影響を総合的に考えると、ランニングをする場合は最も吸収が速いホエイプロテインを選ぶのがオススメです。

プロテインを飲むのに効果的なタイミングはいつ?

ランニングをおこなうときにプロテインを効果的に飲むためには、ベストなタイミングを把握する事が大切です。

プロテインのゴールデンタイムは運動後30~45分以内

運動後の30~45分以内は、筋肉に受けたダメージを回復させるために、たんぱく質の合成が非常に活発になります。栄養の吸収率も最も高くなるので、この時間はゴールデンタイムと呼ばれています。

ランニングをする場合もゴールデンタイムにプロテインを摂取する事で、ランニング中に受けたダメージの回復を助けてくれるため、筋力アップにつながるでしょう。

ランニング前にプロテインを摂取するのもオススメ

ランニングは長時間にわたってエネルギーが必要です。ランニング中にエネルギー不足に陥らないためには、ランニングの60分ほど前にもプロテインを摂取すると良いでしょう。

プロテインは摂取してから吸収されるまでに60分ほどかかるため、ちょうどランニングを開始する頃に血中アミノ酸濃度が高まり、エネルギー不足による筋肉の分解を防げます。

なお、運動直前やランニング中にアミノ酸を補給したい場合は、より吸収の速いEAAがオススメです。

まとめ

ランニングなどの有酸素運動に取り組む場合は、やりすぎによる代謝の低下に注意し、筋トレの前か別日におこなうようにしましょう。

プロテインは、筋トレだけでなくランニングをするときにも不可欠です。プロテインを取り入れる事で、エネルギー不足による筋肉の分解を防ぎ、ランニングでダメージを受けた筋肉の修復にも役立ちます。
特にホエイプロテインは吸収が速く、ランニングを続けたい人や筋力アップを目指す人には最適です。

プロテインを摂取するならランニング後30~45分以内がオススメです。筋たんぱく質の合成が促進されるゴールデンタイムを活用して、ランニング後の筋肉修復にプロテインを活用しましょう。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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