ダイエット

HIITはダイエットに効果的!理由やオススメメニューを紹介

最近話題の「HIIT(ヒート)」は、短時間で効果が期待できるトレーニングといわれています。HIITはもともとオリンピック選手の心肺機能を高めるために考え出されたトレーニングです。脂肪燃焼効果も期待できる事から、ダイエットに効果的なトレーニングとして注目を集めるようになりました。

今回の記事では「HIIT(ヒート)」の定義を説明したうえで期待できる効果とトレーニングメニュー例も紹介します。ぜひ参考にしてください。

HIIT(ヒート)とは

HIITとは、High-Intensity Interval Training(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)の略で、日本語では「高強度インターバルトレーニング」と呼ばれています。もともとオリンピック選手の心肺機能を高めるために考え出されたトレーニングで、「タバタプロトコル」と呼ばれていました。

このトレーニング方法は本来の目的であった心肺機能の強化だけでなく、脂肪燃焼にも高い効果が期待できると、ダイエット分野でも注目を集めています。

本来のタバタプロトコルでは「20秒の全力運動と10秒の軽い運動」を1セットとし、6〜10セット実施します。アスリートに向けたかなりハードな内容で、一般の人には難易度が高めといえます。そのため、メニューの内容はいろいろと検討されてきました。

1/10時点でYouTubeチャンネル登録者数36万人の人気トレーナー山本義徳先生のHIITメニューでは「20秒の全力運動と20秒の軽い運動」を6~10セットおこないます。軽い運動時は休息を兼ねてその場で足踏みなどをします。次項では、山本義徳先生も推奨するHIITのダイエット効果について説明します。

HIITのダイエット効果

HIITでダイエット効果が期待できる理由を理解しておくと、真剣にHIITに取組めるはずです。

筋肉量が増えて基礎代謝が上がる

HIITはランニングやウォーキングのような有酸素運動とは違い、高強度の無酸素運動が組込まれているため筋肉量増加が期待できます。筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、痩せやすく太りにくい身体になるので、リバウンドもしにくくなります。

ではなぜHIITで筋肉量が増えるのでしょうか。

筋肉の細胞(筋繊維)は速筋と遅筋に分けられます。遅筋は持久力を発揮する筋繊維で、強度の低い有酸素運動をする際に使用します。遅筋線維はいくら使ってもあまり大きくなる事がないため、有酸素運動は実質的な筋肉量増加につながりません。

一方、速筋は瞬発的に力を出す筋繊維で、使われると太くなります。無酸素運動のHIITであれば、速筋線維が使われて増大し、筋肉量増加につながるというわけです。「HIITは筋肉量を増やして基礎代謝をアップする、短時間で終えられるトレーニング」と覚えてください。

EPOC効果の時間が長い

激しい運動で身体が酸素不足になると、身体は呼吸を整えて酸素を補おうと、酸素消費量が増加します。この運動後の過剰酸素消費量を「EPOC」といい、その効果により代謝の高い状態が続きます。消費されるカロリーは一般的な有酸素運動と比べて6倍とも10倍ともいわれています。

EPOC効果による代謝の高い状態は、24時間以上も続くともいわれ、その間エネルギー源として脂肪が優先的に使われていきます。

HIITは、運動後の酸素消費量が高くなるEPOC効果の時間が長いトレーニング。運動後は体内のエネルギー合成などのために酸素を多く取込むエネルギー消費が続き、高い脂肪燃焼効果が期待できます。

つまりHIITは、運動で身体が脂肪を燃焼しやすい状態にして体脂肪を落とし、同時に筋肉増量も図れるダイエット法です。

HIITの具体的なメニュー例

HIITで期待できる効果を理解したところで、次に実際にどのようなメニューが良いのかを解説します。

6セットなら以下1~5の最後に1のバーピーをプラス、10セットなら1~5を2回繰返すと良いでしょう。HIITは自分の身体を追込むトレーニングなので、かなりキツい内容です。

1.全身運動「バーピー」

しゃがんで両手を地面につけて両足を一気にうしろに伸ばし、腕立て伏せのような体勢にします。元の位置に足を戻して再度しゃがんだ状態になったのち、立上がる動きの要領で、そのままジャンプします。

2.下半身の運動「ジャンピングスクワット」

しゃがんだ状態からジャンプを繰返すスクワットです。

3.上半身の運動「拍手腕立て伏せ」

拍手しながら腕立て伏せをします。スクワットを続けると足に疲れがたまりがち。ジャンピングスクワットとスプリットジャンピングスクワットの間に拍手腕立て伏せをはさむと良いでしょう。

4.下半身の運動「スプリットジャンピングスクワット」

片足を大きく前に踏出し重心を下げます。元の体勢に戻し切る寸前でジャンプ。足を交互に入替えながらおこないます。

5.腹筋運動「ジャックナイフ」

腹筋運動で身体を起こす際に、手の指先を足の爪先にタッチします。

以下動画で山本義徳先生がHIITのトレーニング内容を解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

最近注目のHIITは、もともとオリンピック選手の心肺機能強化のために考え出された本格的なトレーニングです。高い効果が期待できるトレーニング法として、人気トレーナー山本義徳先生も推奨しています。

基礎代謝を高められるので、脂肪燃焼効果が高いといわれており、ダイエットにも効果的です。短時間で済み、忙しい人や長時間のトレーニングが苦手な人にもオススメです。トレーニングで体脂肪をしっかり落としたい人は、ぜひチャレンジしてみてください。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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