EAA

EAAとたんぱく質の関係とは?体内での働きやプロテインとの使い分け方を解説【山本義徳監修】

効率良くトレーニングを進めるのに役立つとされるEAA。BCAAやプロテインとは違ったメリットがあり、積極的に摂取する方が増えています。

なぜEAAがトレーニング効率を上げるのか、その仕組みを理解しておきたいと考える人も多いでしょう。この記事では、EAAとたんぱく質との関係に焦点を当て、体内での働きやトレーニング効率との関係を解説します。プロテインとの使い分け方も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

EAAとたんぱく質との関係

EAAはたんぱく質と深い関係を持ちます。EAA摂取で最大の効果を得るために、両者の関係を理解しておきましょう。

そもそもEAAとは

EAAとは「Essential Amino Acid」の略称で、日本語では「必須アミノ酸」と訳します。

アミノ酸には20種類あり、そのうち9種が体内で合成できない「必須アミノ酸」、11種が体内で合成できる「非必須アミノ酸」です。必須アミノ酸は体内で合成できないので、食事やサプリメントから積極的に摂取する必要があります。

また、必須アミノ酸9種類が含まれたサプリメントのことを「EAA」と呼ぶことが一般的です。

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アミノ酸とたんぱく質の関係

アミノ酸は、たんぱく質の材料です。アミノ酸が50個以上つながったものをたんぱく質と言います。

人間の身体にとって、たんぱく質は非常に大切な栄養分です。筋肉はもちろん、臓器・爪・肌・髪の毛・ホルモンなど、さまざまな部分がたんぱく質から作られています。また、たんぱく質が足りないと代謝もうまくいかなくなります。まさに、必要不可欠な栄養分です。

そして、このたんぱく質が生成されるには、20種すべてのアミノ酸がそろっている必要があります。したがって、体内で作り出せない必須アミノ酸をきちんと摂取することがとても大切なのです。

体内でのアミノ酸とたんぱく質の働き

食事などから摂取したたんぱく質は、消化されてアミノ酸の形に分解され、血液を介して全身に運ばれていきます。運ばれていったアミノ酸は、身体のさまざまな場所で、筋肉づくりなどの役割を果たします。

体内にあるアミノ酸が不足すると、身体は筋肉からエネルギーを補おうと筋肉分解を起こします。運動やトレーニングでたくさんのエネルギーを使うときほど、アミノ酸も不足しやすく、筋肉の分解も起こりやすくなってしまうことに注意が必要です。

たんぱく質やアミノ酸は、一度に大量に「摂りだめ」しておくことができません。筋肉の分解を防ぎつつトレーニングで筋肉の合成を促すためには、適切なタイミングでたんぱく質やアミノ酸を補給し続け、血中アミノ酸濃度を一定以上に保っておくことが重要です。

こまめな食事も、血中アミノ酸濃度を維持するための方法の一つです。しかし、トレーニング中に理想的な食事を摂ったり、仕事や家事の合間を縫ってこまめに食事をしたりするのはなかなか難しいもの。そこで活躍するのが、EAAサプリメントです。サプリメントであれば準備の手間も少なく、こまめなアミノ酸補給を手軽に実現できます。

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EAAサプリメントだけでたんぱく質量を確保できるか

EAAにはたくさんのメリットがあるため、「EAAサプリメントだけ摂取しておけば大丈夫だろう」「プロテインサプリメントはもういらないのかな?」と思う人も多いかもしれません。EAAサプリメントのみでたんぱく質量を確保できるかについて解説していきます。

EAAは「プロテイン代わり」にはならない

アミノ酸とたんぱく質の質量はほぼイコールですが、EAAはプロテイン代わりにはなりません。EAAサプリメントを用いると、体内では合成できない必須アミノ酸は摂取できますが、それ以外の非必須アミノ酸は摂取できないからです。たんぱく質の生成には、必須アミノ酸と非必須アミノ酸を合わせた、20種類すべてのアミノ酸が必要です。プロテインサプリメントからは、たんぱく質そのものの摂取が可能であり、すなわち20種類のアミノ酸を体内に入れることができます。

また、EAAとプロテインは吸収速度の点でも異なります。EAAは体内で分解する必要がないため吸収が速く、プロテインは体内で分解する必要があるため吸収が遅いのが特徴。アミノ酸濃度をすぐに上げたいときはEAAが向いていますが、アミノ酸濃度をゆるやかに上げて長時間キープしたいときはプロテインのほうが向いています。

免疫グロブリン・ラクトフェリン・αラクトアルブミン・ベータラクトグロブリンなどの免疫に働く物質は20種類のアミノ酸で作られますので、プロテインの方がより免疫機能をサポートする効果も期待できます。

また、EAAはプロテインのように大量に飲むと下痢を引き起こすことがあり、こうした理由からも、EAAをプロテイン代わりに使うことはできないと言えます。

プロテインの効果をEAAで高めるのがオススメ

プロテインとEAAには、それぞれ異なるメリットがあります。必須アミノ酸をすばやく補給できるEAAと、20種類のアミノ酸をゆるやかに補給できるプロテインをうまく組合わせることが、血中アミノ酸濃度を理想の状態にキープすることにつながります。

プロテインとEAAはどちらか一方だけを使うのではなく、プロテインをベースとしながら、すばやいアミノ酸補給が必要なときにEAAを活用し、両者の長所を活かし合うのがオススメです。

EAAとプロテイン(たんぱく質)サプリメントの使い分け方

EAAとプロテインを併用していくにあたって気になるのは、「どのタイミングでどちらを飲むべきか」でしょう。以下では、1日の流れに沿ってEAAとプロテインの使い分け方を説明します。

朝起きたとき:EAA

起床直後はアミノ酸濃度がかなり低下しています。睡眠中は食事もサプリメントも摂れず、アミノ酸を補給できないため、どうしても血中アミノ酸濃度が低下してしまうのです。その状態からすばやく血中アミノ酸濃度を上げたいので、起床直後はEAAを摂取することが望ましいでしょう。

EAAの持続時間は2時間程度といわれています。そのため、朝食前にプロテインを摂取しておけば、EAAの効果が切れてもプロテインの効果でアミノ酸濃度をキープできます。

トレーニング1時間前:プロテイン

トレーニング中のたんぱく質不足を防止するため、トレーニングの1時間前にプロテインを摂取しておきましょう。そうすれば、トレーニングを開始する頃に血中のアミノ酸濃度が理想的な高さに達し、トレーニング効果を高めつつ筋肉の分解を防いでくれます。

プロテインは吸収に時間がかかるため、飲むタイミングを前もって頭に入れておく必要があります。もし1時間前にプロテインを飲むのを忘れたら、30分ほど前にEAAを摂取するのも良いでしょう。

トレーニング中:EAA

強度が高いトレーニングや長時間に渡るトレーニングの場合、途中でアミノ酸不足になり筋肉の分解が進んでしまうおそれがあります。ハードなトレーニングとなる場合は、途中でEAAを摂取しましょう。

トレーニング中もアミノ酸の濃度を高い状態でキープさせておくことが、トレーニング効果向上につながります。EAAはすばやく吸収できるので、トレーニング中の摂取に向いているのです。

トレーニング後:プロテイン+EAA

トレーニング後は筋肉の合成が活発になるタイミングです。トレーニング終了後、ゴールデンタイムとも呼ばれる30~45分以内にプロテインかEAAを摂取することで筋肥大を狙えます。

このとき、プロテインとEAAを混ぜて摂取するのもオススメです。ただし、プロテインとEAAの量が同じにならないよう、特にEAAの摂取目安量を守るようにしてください。EAAをプロテインのようにたくさん摂取しすぎると、下痢を引き起こす可能性があります。両方のサプリメントの適量をしっかり守りましょう。

食間:プロテインでもEAAでもOK

筋肥大を効率良く進めていくには、3~4時間に1回たんぱく質を摂取するのが理想とされています。摂取方法としては食事やサプリメントどちらでもOKと言われていますが、3~4時間おきに食事を摂るのはなかなか難しい人も多いでしょう。

もし3~4時間おきに食事が摂れない場合は、プロテインやEAAを摂取してたんぱく質不足を防ぎます。プロテインやEAAのようなサプリメントであれば、忙しい人でも合間を見て摂取できるかと思います。

もしプロテイン摂取によって食事が十分に入らなくなってしまう方は、おなかに溜まらず消化吸収の速いEAAを摂取すると良いでしょう。

就寝前:プロテイン

就寝前に摂取するサプリメントとしては、プロテインがオススメです。EAAは吸収が速いため摂取効率は良いですが、2時間ほどで効果が薄れてしまうため、寝ているあいだアミノ酸濃度をキープするのには向きません。

プロテインは吸収が穏やかな分、比較的長い時間アミノ酸濃度をキープできます。なかでもソイプロテインは消化や吸収がゆっくり行なわれるため、就寝中に起こる体内の栄養素の枯渇を防ぐ効果が期待できます。

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飲みやすく続けやすいオススメEAAサプリメント

EAAサプリメントの中でオススメしたいのが『VALX EAA9』です。『VALX EAA9』では、ボディービル・パワーリフティング界のレジェンド山本義徳先生が監修したサプリメント。体内で合成できない必須アミノ酸9種類にプラスして、トレーニング持続効果に役立つβアラニンも配合しています。

アミノ酸を効率よく摂取できるよう、必須アミノ酸やβアラニンの配合量・比率にこだわりを入れて開発されました。他のEAAサプリと比べても、1回で摂れる必須アミノ酸の量が多いのがポイントです。

EAAを使う人は少なからず「まずさ」や「苦さ」に悩まされるものですが、『VALX EAA9』では飲みやすい味を目指して、風味にも工夫しました。さわやかな味わいのシトラス風味・コーラ風味・パイナップル風味を用意し、飲みやすく続けられるサプリメントに仕上げています。

まとめ

EAAは、体内でたんぱく質を生成するために欠かせないアミノ酸成分です。EAAにはたくさんの長所がありますが、短所もあります。その短所をカバーできるのがプロテイン。トレーニング効率を上げるには、EAAだけを摂取するより、プロテインと併用するのがオススメです。

優秀なEAAサプリメントを探しているなら、『VALX EAA9』がオススメです。アミノ酸の配合量にこだわり、βアラニンも配合したこちらのサプリメントは、栄養供給のサポート役として申し分ないでしょう。トレーニング効果を高めたい方は、ぜひ試してみてください。

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監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

【筋トレ大学PRO】
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