必須アミノ酸のスレオニンの効果を解説！効率的な摂取方法や多く含む食べ物【山本義徳監修】

9種ある必須アミノ酸の1種スレオニンは、胃や肝臓を守り、成長を促進する効果があるといわれています。さらに脂肪肝を防ぎ美肌効果も得られるとされています。

この記事では、スレオニンが身体にもたらすさまざまな効果を解説します。スレオニンを多く含む食材も記載したので、今日から食事メニューに活かせるはずです。必要量と効果的な摂取方法も説明してありますので、効果的なスレオニン摂取のヒントにしてください。

スレオニンとは

身体でさまざまな機能を持つアミノ酸は、生命の源ともいえる存在です。たんぱく質はアミノ酸20種で構成されますが、うち9種は体内では合成できない「必須アミノ酸」で、スレオニンはこの必須アミノ酸の一つです。

体内で作られない必須アミノ酸は量だけでなく摂取バランスも重要で、バランス良く必須アミノ酸を含むたんぱく質は「良質なたんぱく質」と呼ばれます。

スレオニンは必須アミノ酸として最後に発見

スレオニンは9種の必須アミノ酸のなかでは最後に発見されました。卵・スキムミルク・ゼラチンなど、動物性たんぱく質に豊富に含まれます。ほかの必須アミノ酸と同じように、筋肉・内臓・骨・脳など、身体に必要なたんぱく質を作るアミノ酸です。

飼料用穀物に添加され、家畜用飼料に不足しがちな必須アミノ酸を補い、飼料の栄養価をアップするためにも使われています。

スレオニンの働きは広範囲にわたります。必須アミノ酸としてたんぱく質を作るだけでなく、肝臓への脂肪蓄積を防ぎ、脂肪肝を予防する 効果・成長を促進する効果が期待できるともいわれています。胃の調子を整え、肌・髪にも良い影響を発揮するアミノ酸です。医薬品として点滴などでも使用されています。

非必須アミノ酸とは

一方「非必須アミノ酸」は、体内で作られない必須アミノ酸とは違い、体内で合成可能なアミノ酸で、システイン・アスパラギン酸・グルタミン酸などです。20種類のアミノ酸のうち、11種類が非必須アミノ酸で、必ずしも非必須アミノ酸を摂取する必要はありません。重要な役割を果たしているケースも多く、状況によっては量が不足します。

スレオニンの必要量は体重1kgあたり15mg

1日に必要なスレオニン量は、体重1kgあたり15mgとされています。 体重50kgの人で15mg×50kg＝750mg、体重70kgの人の場合、15mg×70kgで1,050mgになります。例えば、クロマグロの刺身7切れでスレオニン含有量は1,100mg なので、食事で十分摂取可能です。

スレオニンはバランスの良い食生活であれば不足しにくいアミノ酸ですが、野菜中心の食生活で肉・魚の少ない偏った食事・麺類中心の食生活の場合などは、摂取量が足りなくなります。

スレオニンを摂りすぎると胃腸障害・頭痛が起きることもありますが、一般的な食生活であれば、過剰摂取の心配はありません。

スレオニンが身体にもたらす効果

9種ある必須アミノ酸の1つスレオニンは、内臓・骨・肌・髪など、幅広い部位への効果が期待されており、医薬品として使われることもある頼もしい存在です。必須アミノ酸の1種スレオニンが身体にもたらす効果に関して、詳しく解説します。

胃の調子を整える

スレオニンは胃酸の分泌を調整する働きがあるといわれており、食べ過ぎ・飲み過ぎなどで荒れた胃の調子を整える効果が期待できます。胃炎を予防し、食欲を増進させる効果もあります。

成長を促進する

新陳代謝を促し新しい細胞を作り、身体の各機能を成長させます。子どもの成長期には欠かせないアミノ酸です。

肌に良い影響がある

スレオニンは、肌の潤いを保つ角質層の天然保湿成分（NMF）にも存在します。肌は表面から角質層・表皮層・真皮層に分かれ、一番外側の角質層が異物から身体を守り、肌のダメージを抑制し、肌の水分が逃げないようにして水分を保持します。

スレオニンをはじめとするアミノ酸は天然保湿成分の約40％を占めてい ます。角質層でアミノ酸不足が生じて保湿力が低下すると、肌荒れを起こしやすいなどの研究結果もあります。

スレオニンは、コラーゲンの合成材料としても使われます。コラーゲンは人気の美容成分で、肌のハリ・潤いキープが期待できる美肌の頼もしい味方です。コラーゲンは軟骨・骨にも効果があり、身体の結合組織の形成・弾力性・強度などへの良い影響が期待できます。

髪の艶を維持する効果がある

スレオニンは肌への効果だけでなく、髪のハリ・艶を維持する効果もあります。髪はたんぱく質の「ケラチン」から構成されており、スレオニンはケラチンを構成するアミノ酸のため、髪のハリ・艶のためには欠かせないのです。

脂肪肝の予防効果もある

肝臓に中性脂肪が蓄積すると、脂肪肝を引き起こします。脂肪肝は、脂肪が多い食事・アルコールの飲みすぎなどが要因で、肝細胞の30％以上に中性脂肪が蓄積されている 状態です。このような状態が長期間続くと、動脈硬化などの生活習慣病につながる危険性があります。

スレオニンの代謝促進作用は肝臓の脂肪蓄積を防止し、脂肪肝を防ぐ効果が期待できます。

脂肪肝は肥満体型の人に多いと思われがちですが、日本人の軽度の脂肪肝はスリム体型の人にも見られ、「太っていないから大丈夫」という病気ではありません。

医薬品としても使われる

スレオニンは、低栄養状態・低たんぱく質血症・術後などの際、アミノ酸補給のため、点滴・経口摂取など医薬品として使用されています。

スレオニンが多く含まれている食材一覧

スレオニンが豊富に含まれている食材を一覧にしました。食事作りの参考にしてください。肉・魚など動物性たんぱく質に多く含まれ、1食分で体重1kgあたり15mgの摂取もむずかしくありません。

食材	1食あたりの使用量	スレオニン含有量
クロマグロ 赤身	100g	1,100mg
豚ロース赤身 生	100g	1,100mg
鶏胸肉 生 皮なし	100g	1,100mg
凍り豆腐	1枚 15g	315mg
プロセスチーズ	1切 20g	166mg

スレオニンの効果的な摂取方法

スレオニンは不足すると前述のような効果が得られません。豊富に含まれる食材を摂ってください。スレオニンはどのように摂取すれば効果的なのか解説します。

アミノ酸バランスを意識する

スレオニンは胃・肝臓・肌・髪を守り、健康を維持し成長を促進してくれる必須アミノ酸ですが、必須アミノ酸は9種すべてをバランス良く摂ることでたんぱく質が作られます。9種の必須アミノ酸のどれか1種でも足りないと、アミノ酸は十分に働けません。

スレオニンに注目すると、穀物・野菜中心の食事だけでは不足しがちです。アミノ酸バランスに配慮して食生活を見直し、意識的に食事で動物性たんぱく質を摂ったり、サプリメントで補ったりしてください。

肉類・魚類などスレオニンが多い食材を積極的に摂る

肉類や魚類など、スレオニンが豊富に含まれる食材を摂ります。スレオニンは肉・魚に豊富に含まれており、野菜とのバランスを考えてメニューを作成して摂取すれば、全体として栄養バランスの良い食事になるはずです。

過剰摂取は頭痛・胃腸障害を引き起こすといわれていますが、通常の食生活で過剰摂取になることはまずありません。さつまいも・栗などには比較的豊富に含まれますが、野菜・穀類だけでは摂取に限界があり、肉・魚を摂取しないベジタリアンやヴィーガンの場合、不足しないよう配慮が求められます。

『VALX EAA9（イーエーエーナイン）』で摂取する

スレオニンを含む必須アミノ酸9種は体内で作られません。より効率的に必須アミノ酸を摂取したいなら、手軽に確実に摂取できるサプリメントがオススメです。

『VALX EAA9（イーエーエーナイン）』は、人気トレーナー山本義徳先生が完全監修のもと作られたサプリメント。たんぱく質を構成する20種の物質のうち、スレオニンを含む 9種の必須アミノ酸が配合されており、アミノ酸不足が気になる人はもちろん、トレーニング中のワークアウトドリンクにも最適です。

付属のスプーン2杯（約25g）ほどを700～1,000mlの水などに溶かすだけで飲めるので、外出先でも気軽に摂取できます。

まとめ

アミノ酸は、体内合成ができない必須アミノ酸と体内合成ができる非必須アミノ酸に分かれ、スレオニンは9種ある必須アミノ酸の1つです。成長を促進し、胃の調子を整え、脂肪肝の予防効果、肌・髪などの美容効果も期待できるアミノ酸です。

肉・魚に多く含まれ、野菜と上手く組合せればバランスの良い食事が実現します。手軽に確実に摂取したいなら、サプリメントを利用するのがオススメです。

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