アルギニンの効果を高めるには、効率的な摂取方法を実践することが大切です。
この記事では、アルギニンを豊富に含む食品・食材を紹介し、オススメの摂り方も解説します。アルギニンを日々の暮らしに取入れたいと考えている人は、ぜひチェックしてみてください。
アルギニンの特徴と効果
アルギニンは、人の身体を構成する20種類のアミノ酸の1つで、非必須アミノ酸のなかでも重要なアミノ酸です。アルギニンには、オルニチン回路の代謝過程で一酸化窒素(NO)を生成するという特徴があり、具体的には以下のような効果が期待できます。
インスリン機能の向上
アルギニンには、NOの働きを介してインスリン機能を高める効果があります。インスリンは、血糖値を下げる働きのあるホルモンです。アルギニンの効果は、血糖値の低下・正常化・生活習慣病を予防する研究分野でも注目され、急激な血糖上昇による糖化や抗酸化の改善も期待できます。
血管の拡張
NOには血管拡張作用があるため、アルギニンを摂取することで、血流の改善やしなやかな血管の保持が期待できます。血液とともに栄養を流れやすくすることは、筋肉に栄養を行き届かせるためにも大切です。
成長ホルモンの分泌
NOには脳の下垂体に作用し、成長ホルモンの分泌を促進する働きがあります。成長ホルモンの分泌は、10代のピークを境に次第に下降する傾向があります。そのため、身体の回復や筋肉の合成をおこなうには、アルギニンなどの成分によって成長ホルモンの分泌を促すことが必要です。
アルギニンは食事などからの摂取が必要なアミノ酸
非必須アミノ酸は、人間の体内で作れるアミノ酸です。しかしアルギニンの場合、非必須アミノ酸でありながらも合成量があまり多くありません。また、アルギニンは年齢を重ねることで合成量が減り、40代でピーク時の約半分まで低下するともいわれています。
ほかにも、乳幼児や成長期の子ども、激しいトレーニングのあと、ケガや手術のあとなども合成量が減少します。したがって、筋トレをする人は、普段の暮らしのなかで意識してアルギニンを摂取する必要があるのです。
アルギニンを豊富に含む食材、食品
アルギニンは食事からの摂取が可能です。特に、ナッツ・大豆製品・肉・魚・海藻などに多く含まれています。アルギニンを豊富に含む食品と、100gあたりのアルギニン量は以下のとおりです。
- 大豆(炒り):3,000mg
- きな粉:3,000mg
- アーモンド(乾燥):2,200mg
- くるみ(炒り)2,300mg
- 和牛ヒレ(生):1,300mg
- 豚ヒレ(生):1,400mg
- 鶏もも(皮つき・生):1,400mg
- 鶏むね(皮つき・生):1,200mg
- さば(生):1,200mg
- マグロ(生):1,300mg
- 卵(生):840mg
- 高野豆腐(乾燥):4,400mg
- 木綿豆腐:600mg
- 牛乳:110mg
- プロセスチーズ:830mg
アルギニンの摂取量と効果的・効率的に摂るコツ
体内でも作れるアルギニンの摂取量は、厚生労働省で明確な基準が決められていません。年齢や食習慣・運動の有無といったそれぞれのライフスタイルによって、体内での合成量や必要量が変わってくるからです。
ただし、合成量が減少する激しいトレーニング後は1日6~10g程度、成長期の子どもは1日約3gの摂取で、さまざまな効果が得られやすくなるといわれています。
食材・食品だけでは摂取しづらいアルギニン
アルギニンは、日本人の食生活では不足しがちな成分です。例えば、乾燥アーモンドだけで1日6gのアルギニンを摂取しようとすると、約270gもの量が必要です。乾燥アーモンドは1粒約1gのため270粒食べることになり、摂取カロリーは1,600kcal以上になってしまいます。
ナッツの代わりに肉や魚で置換えても、かなりの量が必要でしょう。いくらアルギニンが健康に良いといっても、アルギニンが多い食材ばかりを摂取していると、栄養の偏りやカロリーの摂りすぎになる可能性があります。
そのため、アルギニンを効率的に摂取するには、食事だけでなくサプリメントも併用するのがオススメです。サプリメントには、トレーニング前などの自由なタイミングで摂取できる大きなメリットもあります。
トレーニングとアルギニン摂取における注意点
トレーニングの前後に飲むプロテインには、いくつかの種類があります。そのなかで、筋肉を強くするために飲まれることが多いホエイプロテインには、大豆プロテインと比べてアルギニンが少ない特徴があります。
したがって、ホエイプロテインを活用している人は、トレーニング前にアルギニンのサプリメントなどを摂取し、不足しがちなアルギニンを補給する工夫が必要です。
アルギニンの効果やオススメの摂り方は、山本義徳先生の動画でも紹介されています。トレーニングとアルギニンの関係性をより詳しく知りたい人は、ぜひ以下の動画もチェックしてみてください。
まとめ
アルギニンは、ナッツ・大豆・肉・魚・海藻などから摂取可能な成分です。アルギニンには、加齢や激しい運動、病気による体力消耗などによって、体内の合成量が減少する特徴があります。そのため、筋肉や健康を維持するためには、体内合成だけに頼らず外から摂取することが重要です。
ただし、アルギニンを含む食材はカロリーが高い傾向にあります。食事だけでなくサプリメントも活用することで、アルギニンを効率的に摂取できるでしょう。
なお、アルギニンには、シトルリンと一緒に摂取するとNOの産生が促進される特徴があります。アルギニンの効果を期待する人には、アルギニンとシトルリンの配合比率・配合量に極限までこだわった『VALX アルギニン・シトルリンパウダー』がオススメです。
このサプリメントには、栄養豊富なスーパーフードのビーツも配合されています。スッキリとしたアセロラ風味で、トレーニング前に毎日摂取する人でも、飽きずに飲み続けられます。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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