アルギニンのダイエット効果とは？成長ホルモンとダイエットの関係も解説

アルギニンは、ダイエットをする人の間でも注目の成分です。アルギニンで効率良く痩せるには、ダイエット効果につながるメカニズムを理解しておく必要があります。

今回は、アルギニンという成分の特徴を確認したうえで、ダイエット効果に関係する成長ホルモンについても詳しく解説していきます。

アルギニンとはどのような成分？

アルギニンは、体内で合成できる非必須アミノ酸です。必須アミノ酸ではありませんが、身体の機能向上や、健康維持に作用するNO（ニトリックオキサイド・一酸化窒素）の材料になることから、アルギニンは非常に重要なアミノ酸とされています。

アルギニンのダイエット効果とその理由

アルギニンの効果の多くは、一酸化窒素の働き（NO誘発作用）によるものです。そのなかでダイエット効果と関わりがあるのは、成長ホルモンの分泌が促される点です。

アルギニンを摂取し、NOが生成され、成長ホルモンが増えることで、ダイエットにつながる以下のようなメリットが得られやすくなります。

脂肪の分解が促される

成長ホルモンには、脂肪の量やエネルギーの利用状態を、脳と一緒に調整する役割や、中性脂肪を分解する作用があります。

ただ、メタボリックシンドローム・腹部肥満の人は、成長ホルモンが出にくいことがわかっています。したがって、ダイエット中に脂肪を効率良く減らすには、成長ホルモンを増やす必要があるのです。

筋肉の合成や代謝を促す

成長ホルモンには、筋肉・骨の成長を促進する作用もあります。

基礎代謝の多くは筋肉でおこなわれているため、筋肉が減ると基礎代謝も悪くなってしまいます。食事から摂取したエネルギーを効率良く消費するには、成長ホルモンの分泌促進によって基礎代謝量を多くすることも大切です。

食欲が抑えられる

ダイエットの大敵ともいえる食欲も、成長ホルモンと脳による脂肪の調節と大きな関わりがあります。

食欲が強く刺激されるのは、成長ホルモンの分泌が抑制されて、脳のNPY細胞（ニューロペプチドY）が活動する場合です。また、睡眠不足によって成長ホルモンの分泌が低下した場合、食欲抑制ホルモンのレプチンの分泌が少なくなり、食欲増進ホルモンのグレリンが増えることもわかっています。

つまり、成長ホルモンの分泌が促進されることで食欲の抑制につながるのです。

アルギニンのダイエット効果を高めるには？

体内のアルギニン量は、10代をピークに加齢によって減少し、40代には約半分になります。また、激しい運動・病気・手術による体力消耗でも、合成量が減少します。したがって、ダイエットで筋トレなどをする人はアルギニンの摂取が必要です。

アルギニンが多く含まれるのは、日本人があまり摂取しないナッツ類や海藻類のため、アルギニンは多くの日本人にとって不足しがちな成分です。これらの食材から必要量のアルギニンを摂る場合、カロリーオーバーなどの問題にも注意が必要でしょう。

ダイエット中の人がアルギニンを効率良く摂取するには、サプリメントの活用がオススメです。特に、アルギニンとシトルリンが両方配合されたサプリメントなら、NOの産生力も高まりやすくなります。

なお、WHO（世界保健機関）では、一般の成人男性の1日に必要なアルギニン量を6～7g程度としています。トレーニングをする人の場合は、1日6～10g程度摂取するのが理想です。

筋肉を動かすことでダイエット効果も高まる

血管の内皮細胞から産生されるNOは、血流が加速したときに合成量が増えます。したがって、ダイエット効果を高めるには、筋肉を動かすことでアルギニンを材料として効率良く使っていくのがオススメです。トレーニング前のプロテイン摂取と同じタイミングに、アルギニンを摂取するとなお良いでしょう。

まとめ

アルギニンを摂取すると、NO誘発作用で成長ホルモンの分泌が促進され、ダイエットにつながる以下のような効果が期待できます。

• 脂肪の分解が促される
• 筋肉の合成・代謝を促す
• 食欲が抑えられる

アルギニンは食材からも摂取できますが、ナッツなどを大量に食べてカロリーオーバーになるリスクを考えると、サプリメントを活用するほうが効率的です。

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