カーボアップを行うと実際に筋肉が大きくなったということが報告されています。本記事では筋肉がなぜ大きくなるのか、そのメカニズムまで徹底解説!
こんな人におすすめ
▶︎バルクアップしたい方
▶︎ボディビルダーの方、また興味がある方
▶︎競技をしている、アスリートの方
カーボアップとは?
別名、グリコーゲンローディング。
糖質をたくさん摂り、体内にグリコーゲンをたくさん貯めるというもの。所謂、超回復は実はグリコーゲンローディングのことをさす。
グリコーゲンを体内からなくす、するとグリコーゲンをいっぱい作ろうとする。この状態で糖質をたくさん取ると体内のグリコーゲンが普段よりも増える。それがなぜか、日本ではトレーニングに応用され、筋肉も超回復で増えると思われがちだった。しかし、実は超回復は筋肉が増えることではなくグリコーゲンが増えることであった。
カーボアップはグリコーゲンを肝臓、筋肉等にためていく。そうすることにより、グリコーゲンは糖質をためているものなので体内のエネルギー、エネルギー貯蔵が増えるということになる。
もともと、マラソンランナー等がカーボアップを行なっていた。レース前にカーボアップをして、体内のグリコーゲンをためるとレースの途中で疲れにくくなる。
カーボアップの筋肉への効果
実際に、筋肉にグリコーゲンが増えると筋肉のサイズも増える。
ボディビルをやっている人はコンテストの前に糖質をたくさんとって筋肉の中のグリコーゲンを増やすと筋肉の張りがよくなり、筋肉のサイズも増える。
競技をしている人、アスリートも十分カーボアップをすることによってエネルギーが満タンになって試合中疲れずに、ずっと元気でいられるというような効果もある。
カーボアップの副作用
グリコーゲンが増えるということは体重が増えるということでもある。なので逆に走るのが遅くなってしまうということもある。ボディビルやフィジークの場合は、グリコーゲンと一緒に水もくっついてくる。
なので、グリコーゲンを貯めるということは体内の水が増えるということでもある。水が体内に増えてちょっとむくんだ感じになってしまうこともある。
やり方を間違えると体が重くなったりむくんでしまうこともあるので適切な量の糖質を摂ることが大事になる。
『糖質の適量』
コンテストを控えている場合
3日間に渡り、1日に体重1kgあたり6gぐらい。つまり、3日間かけて体重×18g。
コンテストや試合の3日前から取っていく。そうすると、体内にグリコーゲンが満タンになる。それ以上とってしまうと逆に体が重くなったりむくんでしまったりすることがある。
しかし、少なすぎてもグリコーゲンが十分に貯まらないということもある
注意点
ただし、3日間かけて体重×18gはあくまでも目安。
カーボアップを始める前に、どれくらい体内にグリコーゲンがあるかでも変わる。筋肉量やトレーニングでどれほどグリコーゲンを使っているかでも変わるのであくまでも目安。
試合やコンテストの2、3週間前に1度試して、実際体重×18gでどうなるか。足りなかったのかそれとも多すぎたのか、を事前に一度試しておくといい。そして、本番の時に微調整していく。
糖質としては、最初はグリセミックインデックスの高いもの。つまり、3日間やるうちの最初の日は消化吸収の早いもを摂っていく。最後の日はグリセミックインデックスの低いもの、消化吸収がゆっくりなもので摂っていく。
最初はマルトデキストリンを溶かしたドリンクを飲んでも良い。後半になったらゆっくり吸収されるパスタや蕎麦、オートミールそういったもので糖質をとっていく。だいたい、トータルのカロリーの7割くらいを糖質から摂る様にする。
コンテストの3日前あたりから、タンパク質はそれほど必要ないのでトータルのカロリーの2割くらいがタンパク質、1割が脂肪、残りの7割が糖質という形にすると、トータルのカロリーをそれほど増やさずにグリコーゲンローディングができる。
まとめ
・カーボアップを行うことで筋肉UPは可能
・しかし、浮腫む可能性もあるので注意が必要
・大会出場者は一度試してから、本番前に行うといい
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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