筋力をつけたい際にオススメの運動として、無酸素運動があります。無酸素運動は瞬間的に強度の高い運動を指します。
では、無酸素運動にはどのような種類があって、家でもできる筋トレメニューにはどのようなものがあるのでしょうか?
この記事では、山本義徳先生監修のもと、無酸素運動の種類を解説します。あわせて、家でもできる筋トレメニューと効果的なやり方を紹介します。
無酸素運動の種類・特徴・有酸素運動との違い
無酸素運動とは、短時間で大きな力を発揮する強度の高い運動のことです。筋肉を動かすのに使うエネルギーを、酸素を使用せずに産み出すので無酸素運動といわれています。
糖をエネルギー源として利用します。全力に近い形で筋力を短時間で発揮するのも、無酸素運動の特徴です。
無酸素運動の種類は以下のとおりです。
- 短距離走
- 筋力トレーニング
- ウエイトリフティング
- 投てき
筋トレは無酸素運動が中心ですが、なかには有酸素運動になるものが存在します。有酸素運動とは、軽~中程度の負荷を連続的におこなう運動です。
酸素を使用し、筋肉を動かすエネルギー源として脂肪(脂肪酸)も消費するることができます。脂肪を消費することができるので、体脂肪の減少や高血圧の解消などに効果があります。
無酸素運動との大きな違いは、エネルギー源です。有酸素運動は脂肪酸、無酸素運動はグルコースがおもに使用されています。
家でも取り組める無酸素運動4種類+α
トレーニングをおこないたくても、費用・時間がかかるために躊躇しがちです。特に、ジムなどでトレーニングする場合、ジムに行くまでの手間がかかります。
ここでは、家でも手軽に取り組める無酸素運動4種類と、アレンジ方法を解説します。
プッシュアップ
プッシュアップとは、腕立て伏せのことです。シンプルなトレーニングのため、特に器具を使用せず狭いスペースで実施できます。
プッシュアップは腕が疲れてしまうという方もいらっしゃるようですが、実は大胸筋を効果的に鍛えることができる種目です。
プッシュアップをおこなう場合、まずは両手を肩幅ぐらいの間隔で床についてください。その後、胸の筋肉を使って身体を地面から垂直方向に押し上げて行きます。
アレンジ方法としては、トライアングルプッシュアップがオススメです。
やり方は、腕立て伏せの姿勢になって両手の親指と人差し指で三角形を作り、三角形の中に鼻が入る軌道で腕立て伏せをおこないます。これにより、さらに負荷がかかった状態でのトレーニングが可能となり、この場合、より上腕三頭筋を強く鍛えることができます。
ほかにも、変形プッシュアップとして、身体を左右に動かして肘を曲げきった状態でおこなうやり方があります。これは上腕三頭筋をさらに刺激できます。
スクワット
スクワットも、シンプルで誰でもすぐにおこなえるトレーニングとして有名です。おもに脚を鍛えるトレーニングですが、ジムでバーベルを担いでおこなうことが必須ではありません。
片脚でおこなったり、ジャンプをしたりすれば自重トレーニングでも強度を高めることが可能です。
おすすめのアレンジ方法として、ブルガリアンスクワットがあります。椅子などを利用することで、自宅でも手軽におこなえます。
ブルガリアンスクワットは、脚を前後に大きく開いて、後ろの脚を台に乗せます。上半身を前傾させて前の脚に体重をかけ、膝を曲げ伸ばすトレーニングです。
そのほか、椅子や台の上に片脚立ちになり、片手を壁などに置いて軽く支えて、腰を引くようにして深くしゃがんでそのまま立ち上がる方法もオススメです。
ロシアンツイスト
ロシアンツイストは地面に仰向けになり、腹直筋を収縮させて上半身を丸めたまま、左右に振るトレーニング方法です。腹筋運動として有名なトレーニングはクランチですが、ひねる動作がないため、ウエストを絞りたい人に向いていません。
ひねりの要素を入れた、ロシアンツイストを行うと良いでしょう。
やり方は、地面に仰向けになり、両手を地面に固定します。次に、膝を少し緩めた状態で両足を垂直に上げます。そして、ゆっくりと真横に脚を下ろして、地面に触れる寸前で切り返す動作を繰り返します。
このように可動域の広い回旋動作を増やすと、外腹斜筋・内腹斜筋を重点的に鍛えることができます。
プランク
プランクは、背骨を丸めて伸ばすトレーニングです。足を椅子や台の上に乗せた状態でプランクをおこなうのが一般的です。
みぞおちから丸め込むようにして背骨を曲げたり伸ばしたりすると、お腹まわり・二の腕・背中などの全身の筋肉に刺激を与えることができます。
アレンジ方法としては、サイドプランクがオススメです。サイドプランクとは、肘を床について身体を横にして脚を上げる方法です。筋力アップだけでなく骨格・筋バランスの矯正効果も期待できます。
無酸素運動(筋トレ)の効果を上げるポイント
筋トレに取り組む際は、ただ闇雲におこなっても非効率的です。以下の3つのポイントを意識しておこなってください。
毎日やらない
筋トレは、おこなえばおこなうほど効果が現れると思われがちです。過去、エブリデイベンチと呼ばれる、毎日ベンチプレスをおこなう筋トレ方法が流行しましたが、実際には毎日おこなうと、逆効果になる可能性があります。
筋肉はストレスによって発達します。筋トレの負荷は身体にとってストレスとなります。
筋トレを続けると筋肉が大きくなるのは、ストレス応答によるものです。
しかし、ストレスは大きければ大きいほど、多ければ多いほど良いわけではありません。筋トレの強度が高すぎたり、高頻度でやりすぎると、筋トレの刺激によるストレスが身体の回復力を上回り、筋肉の発達を妨げます。
筋トレの頻度は短くとも3日は空けることをオススメします。
長時間やらない
長時間にわたる筋トレも避けましょう。ウエイトトレーニングは筋肉を増やすことを目的としているため、無酸素運動が主体となります。何時間もかけておこなうと有酸素運動の傾向が強まってしまいます。
長い時間トレーニングをおこなうと、遅筋繊維がより使われるようになります。しかし、筋肥大しやすいのはあくまで速筋繊維の筋肉です。
したがって、長い時間のトレーニングは速筋繊維への刺激ではなく遅筋繊維への刺激が大きくなってしまうため、筋肉はむしろ大きくなりにくくしてしまう可能性があります。
トレーニングで重要なのは強度です。筋肉はおもに回復しているときに発達するので、強い負荷で一気に刺激を与えて、回復させることが大切です。
栄養管理も必須
トレーニングの効果を高めるためには、筋力アップにつながる栄養素を効果的に取入れることが重要です。筋力アップにつながる栄養素が不足することで、せっかくトレーニングに励んでも思うような効果を得られなくなってしまいます。
必要な栄養素は、プロテインなどサプリメントから摂取できます。
食事を摂るタイミングも大切です。
空腹時は血中のアミノ酸濃度が低下して、またエネルギー不足となります。
空腹状態でのトレーニングはオススメできません。
一方で、食事の直後は消化器官に血液やエネルギーが集中するために、食事直後のトレーニングでは筋肉へ十分な血流の供給ができなくなる可能性があります。トレーニング開始の2~3時間前に、たんぱく質の補給をメインにおこないましょう。
トレーニング後は筋肉の合成能力が高まっている絶好のタイミングであり、プロテインやEAAを摂取してください。
無酸素運動(筋トレ)の効果・効率を高めるサプリメントの種類
筋トレの効果を最大化させるためには栄養管理も欠かせない要素ですが、毎日の食事で十分な栄養補給をするのは意外に大変です。
効率的に理想の体型を手に入れ、維持するためにもプロテインやサプリメントを取入れましょう。以下、オススメのサプリメントを3種類紹介します。
たんぱく含有率90%以上の本格プロテイン
プロテインにはさまざまな種類がありますが、ホエイプロテインは牛乳を原料として作られたプロテインです。
ホエイとは、牛乳から乳脂肪分やカゼインなどを除去した後に残る液体のことです。ホエイを、粉状に加工したものがホエイプロテインとなります。
牛乳に含まれるたんぱく質の割合は、3.3%しかありません。そのうち80%がカゼイン、残りの20%がホエイです。
山本義徳先生が完全監修した『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、牛乳の貴重なたんぱく質の部分だけを抽出したサプリメントです。たんぱく質含有量 90%以上をキープし、保存料・甘味料は使用していません。
余計なものを入れずにたんぱく質としての純度を高めているのが特徴で、効果的にたんぱく質を摂取したい人に向いています。
吸収速度の速い必須アミノ酸9種類を最適バランスで配合!
ヒトの身体を構成する20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を、EAAといいます。EAAは、激しい運動や筋トレによってストレスを受けた筋肉の修復や、コンディションを整える効果が期待できます。
トレーニング中やトレーニング後にEAAを摂取すると、失われたアミノ酸をスピーディーに補充可能です。
EAAを効果的に摂取したい人にオススメなのが、山本義徳先生が完全監修した『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』です。
BCAAを含んだ9種の必須アミノ酸が配合されており、トレーニング中のワークアウトドリンクに向いています。アミノ酸の一種であるβアラニン配合で、驚異的な実感力を得ることができます。
フレーバーも 3種類あり、飲みやすさにもこだわったサプリメントです。
まとめ
無酸素運動は、工夫次第で家でも効果的におこなえます。椅子などの身近なものを利用するだけでも、大きく効果が異なってきます。
無酸素運動は、トレーニング方法だけでなくトレーニング時間などを考慮して、計画的におこなうことが重要です。必要な栄養素をバランス良く取入れて、より筋トレ効果を高めるために今回紹介したサプリメントをぜひ活用しましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
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