BCAAは筋肉を作る必須アミノ酸のひとつで、体内では生成できないため、食事などから補う必要があります。筋力トレーニングやダイエットのためにBCAAの摂取を考えている人も多いのではないでしょうか?
せっかくなら、BCAAが多く含まれる食品を効率良く摂取したいものです。
今回は、BCAA含有量の多い食品や、効率良く摂取できるオススメのレシピを紹介します。目的に合わせて、バランス良く摂取できるよう参考にしてみてください。
BCAAの体内での働き
BCAAとは、9種類の必須アミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つのことです。バリン・ロイシン・イソロイシンは分岐する構造を持っているため、分岐鎖アミノ酸とも呼ばれています。
BCAAを摂取すると筋肉維持・筋肉アップ効果が期待できるため、積極的に取入れることをオススメします。
BCAAを意識的に摂取しなければ、どのような問題が起きるのでしょうか?
筋力トレーニングやダイエットのために運動すると、体内では脂肪を分解してエネルギーとして使われます。脂肪が足りなくなると体内のBCAAもエネルギーとして利用されます。
筋肉を維持・増やすBCAAが不足すると、運動中に筋肉の損傷・筋肉量の低下が起こり、トレーニングの十分な効果が得られなくなる恐れがあります。激しい運動や筋力トレーニングをおこなう際は、BCAAの積極的に摂取してください。
とはいえ、やみくもに摂取すると、たんぱく質の過剰摂取により腎臓・肝臓へ負担がかかる恐れがあるため注意が必要です。BCAAの効率の良い摂取方法は以下のとおりです。
筋トレ効果アップには運動30分前に2,000mg以上の摂取がオススメ!
体内のBCAAをエネルギーとして消費しないよう、運動時のBCAA摂取はとても大切です。筋力トレーニングの効果を高めるには、運動前に2,000mg以上のBCAAをしっかり摂取するよう心がけましょう。
BCAAは、摂取してから30分後に血中濃度がピークを迎えます。2,000mg以上の摂取によって大きく上昇します。運動前にBCAAを効率良く摂取すれば、運動時のパフォーマンスをキープできます。
BCAA含有量の多い食品一覧
激しい運動をおこなう人も、そうでない人も、毎日の食事のなかで「良質なたんぱく質を意識する習慣」をつけることが大切です。良質なたんぱく質とは、体内では作れない必須アミノ酸が豊富なたんぱく質のことで、魚・肉・卵・乳製品などに含まれています。
運動する人が最も意識してほしいのが、BCAA(分岐鎖アミノ酸)です。BCAAは、運動する人向けの飲料・サプリメントに含まれていることが多いですが、良質なたんぱく質を多く含む食品でもしっかり摂取できます。
以下、BCAAの含有量が多い食品をジャンル別に紹介します。バランス良く摂取できるよう、参考にしてください。
魚類
魚類のなかでBCAAを多く含む食品は以下のとおりです。
食品名 | BCAA | バリン | ロイシン | イソロイシン |
マグロ赤身生 (刺身8切れ) | 4,800 | 1,400 | 2,100 | 1,300 |
かつお(100g) | 4,300 | 1,300 | 1,100 | 1,900 |
あじ(中1匹) | 3,760 | 1,100 | 960 | 1,700 |
さんま生 (中1匹) | 3,650 | 1,100 | 1,600 | 950 |
魚類には、多くのBCAAが含まれています。刺身ならば調理の手間もなく簡単に摂取できます。
肉類
肉類のなかでBCAAを多く含む食品は以下のとおりです。
食品名 | BCAA | バリン | ロイシン | イソロイシン |
鶏むね肉(100g) | 4,300 | 1,200 | 1,900 | 1,200 |
鶏もも肉(100g) | 3,290 | 910 | 1,500 | 880 |
牛肉(100g) | 2,360 | 650 | 1,100 | 610 |
魚類と同じく、肉類のBCAAも豊富です。牛肉はサーロインの含有量となっています。牛肉よりも鶏肉のほうが多く含まれています。
卵・乳製品
卵・乳製品のなかでBCAAを多く含む食品は以下のとおりです。
食品名 | BCAA | バリン | ロイシン | イソロイシン |
卵 1(50g) | 2,610 | 830 | 1,100 | 680 |
牛乳(200ml) | 1,360 | 400 | 620 | 340 |
チーズ (20g) | 1,020 | 320 | 460 | 240 |
魚類・肉類には劣りますが、卵・乳製品もBCAAを摂取できます。チーズ(20g)を2個摂取すれば、BCAA2,000mgを補うことが可能です。
大豆製品
大豆製品のなかでBCAAを多く含む食品は以下のとおりです。
食品名 | BCAA | バリン | ロイシン | イソロイシン |
凍り豆腐1枚(16g) | 1,600 | 448 | 720 | 432 |
納豆(50g) | 1,305 | 415 | 550 | 340 |
木綿豆腐(1/4丁) | 1,210 | 330 | 560 | 320 |
「毎朝納豆を食べている」「お味噌汁に木綿豆腐を入れている」などの習慣がある人は、それだけでかなりのBCAAを摂取できています。
食事からBCAAを摂取する際は、魚・肉・卵・乳製品など、それぞれのたんぱく質をバランス良く組合せることをオススメします。調理にあたり、塩分が多くなりすぎないよう注意が必要です。
BCAA2,000mgを摂取できる簡単レシピ
筋力トレーニングやダイエットのために運動をおこなう人は、効果を高めるために運動前のBCAA摂取がオススメです。
どのように2,000mg以上のBCAAを摂取すれば良いかわからない人のために、以下、BCAA2,000mgを摂取できる簡単レシピを3つ紹介します。
卵を2個使ったダブル目玉焼き
BCAAを効率良く摂取するためにオススメなのが、目玉焼きです。卵1個50g程度でBCAA2,610㎎が摂取可能です。卵を2個使用すれば十分なBCAAが確保できます。
材料(1人分)
1. 卵……2個
2. サラダ油またはオリーブオイル……適量
3. 塩コショウ……少々
4. お好みでレモン汁……適量
作り方
1. フライパンを熱して油を薄くひく
2. 卵を2個割り入れる
3. 塩コショウを振って蓋をする
4. お好みの焼き加減でお皿に取り出す
調理時間も約5分と、手間なく簡単です。味に飽きたときは、レモンをひとふりかけたり、同じくBCAAが豊富なチーズと一緒に焼いたりしてもおいしくいただけます。
ヘルシー&手軽なマグロの赤身ステーキ
マグロの赤身のお刺身は。8切れでBCAA4,800mgの摂取が可能です。とはいえ、お刺身ばかりでは飽きてしまいます。そんなときは、にんにくや塩コショウでステーキにしてみましょう。
材料(1人分)
1. マグロの赤身……100g
2. にんにく……一片またはチューブで約1~2㎝
3. 塩コショウ……適量
4. サラダ油……適量
5. お好みでバター……少量
6. お好みでしょうゆ……小さじ1/2
作り方
1. マグロを食べやすい大きさにカットする
2. フライパンを熱して薄く油をひく
3. にんにくを炒める
4. マグロを焼く
5. マグロに塩コショウを振る
6. 火が通ったらお好みでバター・しょうゆを入れる
刺身用ならば、中まで火を通す必要もありません。塩コショウのみでも、バター醤油にしてもおいしく食べることが可能です。タマネギやミョウガをプラスして、ドレッシングを変えるなどのアレンジも楽しめます。
甘党にオススメ!牛乳プリン
BCAAが豊富な牛乳は、毎日積極的に飲むことをオススメします。しかし、1日に何mlも摂取するのは大変です。そのような場合は、牛乳を使ったプリンを作ってみてはいかがでしょうか?ダイエットのために甘い物を控えている人にもピッタリです。
材料(1人分)
1. 牛乳……80ml
2. 生クリーム……30ml
3. 砂糖……大さじ1
4. バニラエッセンス……少量
5. ゼラチン……2g
6. 水……大さじ1
作り方
1. 鍋に牛乳・生クリーム・砂糖を入れる
2. 沸騰しないよう弱火で温める
3. 水にゼラチンを入れてふやかす
4. 鍋の火をとめてバニラエッセンス入れて混ぜる
5. 鍋に加熱したゼラチンを入れる
6. 容器に入れて冷蔵庫で30分程度冷やす
生クリームがなくてもゼラチンがあれば固まりますし、バニラエッセンスがなくてもおいしくいただけます。「もっとデザートとして満足したい」「毎日食べたいけど飽きる」と感じる人は、コーヒーを加えてコーヒー牛乳プリンにしたり、フルーツソースをかけたりしてアレンジするのもおススメです。
食品で補えないBCAAはサプリメントを活用するのがオススメ!
長時間にわたって運動する際は、体内でエネルギーが不足して筋肉の分解が起こりやすくなるので、BCAAを運動前にしっかり摂取しておく必要があります。
しかし、ライフスタイルによっては、運動前に調理や食事の時間を確保できない人も多いでしょう。BCAAを十分に食べ物で補えない場合は、サプリメントの活用がオススメです。
ボディービル・パワーリフティング界のレジェンドである山本義徳先生が完全監修したサプリメント『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』であれば、BCAAを含む9種類の必須アミノ酸がバランス良く配合されています。
飽きずにおいしく続けられるよう、味にもこだわりシトラス風味・コーラ風味・パイナップル風味の3種類を展開しています。サプリメント初心者でも抵抗なく取入ることができます。お好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか?
まとめ
BCAAの摂取は、運動やダイエットに励む人はもちろん、健康を意識している人もしっかり摂取したいアミノ酸です。運動中に体内のBCAAが不足すれば、せっかくつけた筋肉を分解して、エネルギーに変えてしまいます。
BCAAを効率良く摂入れるには、運動前に2,000mg程度の摂取をオススメします。BCAAは食品からも摂取可能ですが、毎日BCAAを意識した食事の準備は大変です。
BCAAを含む必須アミノ酸は体内で作られないため、手軽に摂取できるサプリメントを活用してみてはいかがでしょうか?
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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