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【ローファット】脂質制限にも炭水化物量の設定が必要な理由【山本義徳監修】

効果的に脂質制限をするには、三大栄養素の役割を理解したうえで炭水化物量を設定する必要があります。

今回の記事は、有名アスリートの指導経験を持つトレーナー山本義徳先生の監修で、脂質制限で効果を得るための栄養バランスと炭水化物量について解説します。脂質を抑えながら炭水化物・たんぱく質を増やすコツなど、脂質制限の効果をアップさせるためのポイントも紹介しているので、ぜひご一読ください。

ローファットダイエットとは

まずは、ローファットダイエットとはどのような減量方法かを理解しておきましょう。

ローファットダイエットは、三大栄養素「たんぱく質・脂質・炭水化物」のうち、最も高カロリーな脂質の摂取を抑えた食事療法です。

脂質を完全に排除してしまうと、ホルモンバランスが崩れるなどの悪影響があるため、1日の摂取エネルギーの20%以下を目安に摂取します。適度に脂質を取入れながらの減量方法は、バランスの良い食事をしたい人にぴったりのダイエット方法でしょう。

ローファットダイエットのメリット

ローファットダイエットは、食事の管理が比較的簡単で、糖質制限のようにご飯・麺などの炭水化物を我慢する必要もありません。

エネルギー源となる炭水化物はしっかり摂取できるため、筋肉を維持しやすく、リバウンドしにくい点も魅力です。

一方の糖質制限は、スイーツ・ご飯・麺類などの炭水化物以外にも、野菜・調味料など、糖質が多い食材すべてに気を配る必要があります。実行するには、かなりの労力が必要でしょう。

ローファットダイエットのデメリット

効果が出るのがゆっくりで、空腹を感じやすいのがデメリットです。空腹感から、食事量が増え、炭水化物を取りすぎてしまうリスクもあるでしょう。

また、髪・肌の潤いを保つためには脂質が不可欠です。極端に脂質を制限すると、髪・肌の乾燥を招いてしまいます。そして、加工されたものではなく、魚・オリーブオイルなどに含まれる良質な脂質を中心に、最低限摂取しましょう。

ローファットダイエットに関しては、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

ローファットダイエットとは?効果と具体的なやり方を解説ボディメイク実践中に体重を絞りたいという場合、ぜひ試してほしいのがローファットダイエットです。 身体作りに欠かせない栄養素を摂取し...

三大栄養素の役割を理解しておく

効果的にローファットダイエットをするために、たんぱく質・脂質・炭水化物の役割を理解しておきましょう。それぞれ働きが違うため、バランス良く摂取する必要があります。

たんぱく質の役割

筋肉・臓器・肌・髪・爪などの、身体を構成する主成分です。ホルモン・酵素・免疫物質などを作り、栄養素も運搬します。エネルギーが不足している場合は、エネルギーの一部になることのできる栄養素です。

たんぱく質は生命の維持に不可欠で、不足すると成長障害・体力低下・免疫機能低下などが起こります。

脂質の役割

1gあたり9kcalと、たんぱく質・炭水化物の2倍ほどのエネルギーを作り出す栄養素です。細胞膜やホルモンの構成成分で、脂溶性ビタミンの吸収をサポートします。体脂肪の材料でもある脂質は敬遠されがちですが、体温保持や内臓保護などの働きがあるため、生命維持には欠かすことができません。

もちろん脂質の過剰摂取は肥満の原因になるため、摂取量には注意しましょう。

炭水化物の役割

炭水化物は、脳・筋肉などの細胞が活動するためエネルギー源となる大切な栄養素です。とくに、脳には栄養を蓄えることができないので、適度に補給する必要があります。

また、運動で損傷した筋肉の回復にもエネルギーとしても欠かせません。筋肉の回復がおこなわれないと、トレーニング効果が十分に得られないこともあるでしょう。

炭水化物が不足してしまうと、身体が筋肉を分解してエネルギーを作る働きが高まり、筋肉量が減り、基礎代謝が低下してしまいます。

ローファットダイエットで炭水化物量を設定する理由

前項で解説したように、三大栄養素にはそれぞれ役割があります。ローファットダイエットは、目指す体型によってそれぞれ異なりますが、PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の割合)3:1:6が基本です。どれか一つが多すぎたり少なすぎたりしてバランスが崩れると、ローファットダイエットは期待した効果を得られないでしょう。

ローファットダイエットは、脂質排除ではありません。あくまでも、摂取量を「LOW(=低い)」にするよう意識してください。三大栄養素はどれも、生きるうえで欠かせないため、バランス良く摂取し、健康を維持しておこなうことが減量への近道です。

減量に最適なPFCバランスについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

バルクアップのカロリー計算方法|筋トレ中のPFCバランスを山本義徳が解説本記事では、増量期と減量期におけるPFCバランス及び摂取カロリーの設定方法までを具体的に解説している。...

ローファットダイエットの炭水化物量は1日何g?

ローファットダイエットで、1日に摂取できる炭水化物量はどれくらいなのでしょうか。ローファットダイエット中の1日あたりの各栄養素の量は、次の式で求められます。

「減量用の摂取カロリー×ローファットダイエットのPFCバランス(=3:1:6)」

減量用の摂取カロリーが1,800~2,000カロリーの場合、 PFCバランスに対するそれぞれのカロリーは以下のようになります。

P:540~600kcal
F:180~200kcal
C:1,080~1,200kcal

三大栄養素のカロリーは、たんぱく質・炭水化物1g=4kcal、脂質1g=9kcalなので、上記のカロリーを各栄養素の1gあたりのカロリーで割ると、

P:135~150g
F:20~22g
C:270~300g

すなわち、ローファットダイエット中の炭水化物量は、1日あたり270gから300gとなります。

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ローファットダイエットの炭水化物は低GI食品がオススメ

ローファットダイエット中に摂取する炭水化物は、低GI食品がオススメです。

低GI食品とは?

「GI」は、食後に血糖値がどのくらい上がるかを示す数値です。食品を食べて血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるために膵臓からインスリンが分泌されます。

インスリンは、血糖値を下げるだけでなく体脂肪の合成を促す・体脂肪の分解を抑制するといった働きがあります。
高GI値の食品を食べると、急激に血糖値が上昇し、インスリンが大量分泌され、肥満の原因になる可能性があるのです。

低GI食品であれば、血糖値の上昇がゆっくりで、インスリン分泌の過剰な分泌を抑えることができるため、ダイエット効果も期待できるのです。

ローファットダイエットにオススメの食品は、以下の記事でも詳しく解説しています。

ローファットダイエットにオススメの低脂質食品ローファットダイエットは中長期で体重を絞りたいという人や、筋肉をしっかり育てて完璧なボディメイクを目指したいという人に選ばれているダイエ...

低GI食品の炭水化物

GIの低い炭水化物は、玄米・そば、春雨・サツマイモなどです。うまく取入れてストレスの少ない長続きするダイエットを実現させましょう。

逆に、高GIの炭水化物は白米・パン・餅などです。これらの高GIの炭水化物を摂取する際は、食物繊維の多い食材を先に食べる・一緒に食べるなど、工夫して取入れましょう。

脂質を抑えて炭水化物量を増やすコツ

脂質を抑えながら炭水化物を増やす方法を、具体的に解説します。脂質は大切な栄養素なので、「ゼロファット」ではなく、あくまでも「ローファット」を目指しましょう。

調理法に配慮する

調理する際は、揚げる・炒めるという調理方法は可能な限り避け、蒸す・ゆでるなど油を使わない方法が良いでしょう。オイルを使う場合は、使用量を抑えられるスプレータイプのものを使ったり、少量のオイルで調理できるフッ素樹脂加工・テフロン加工のフライパンを使ったりするのがオススメです。

おやつ・間食も取入れる

我慢のしすぎは反動のリスクがあり、適度な間食はダイエット中のストレス解消のために必要だといえます。おやつ・間食としては、バター・生クリームを使う洋菓子より、和菓子のほうが脂質を抑えられるでしょう。

ただし、和菓子は糖質量が多めです。血糖値の急激な上昇を避けるために、一度に大量摂取しないようにします。りんご・バナナなど、GIが低めのフルーツもオススメです。

プロテインドリンクでも糖質を補給する

プロテインドリンクは栄養バランスが計算されたアイテムです。たんぱく質はもちろん糖質も含み、さまざまなフレーバーが楽しめる商品もあります。効果的に取入れ、減量中の栄養管理に役立てましょう。

脂質を抑えてたんぱく質量を増やすコツ

脂質を増やさないようにしながらたんぱく質量を増やすには、脂質含有量の少ないプロテインを利用するのが良いでしょう。

『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、炭水化物・脂肪などを取り除き、たんぱく質含有率90%以上を実現しています。

フレーバーは6種あり、好みの味がセレクト可能です。とても溶けやすいうえに、プロテインにありがちな泡立ちやダマが生じにくく、外出先でもストレスなく摂取できます。

乳糖をほとんど含まない品質の高いWPI(ホエイプロテイン アイソレート)を100%使用しており、牛乳でお腹を下しがちな人にもオススメです。

まとめ

脂質制限ダイエットを成功に導くには、炭水化物量の設定が大切です。三大栄養素それぞれの役割を理解し、各栄養素を摂取しましょう。

脂質制限時のPFCバランスは3:1:6が基本です。炭水化物は、インスリンの分泌がゆっくりで肥満につながりにくい、低GI食品を選ぶようにしましょう。

栄養バランスが計算されたプロテインなどをうまく活用することで、ローファットダイエットを効果的におこなうことができます。効果的に栄養素を取入れたい人は、ぜひ活用してみてください。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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