ダイエット

【ローカーボ】食事の基本やオススメ食材を山本義徳が解説

ローカーボダイエットは、糖質制限が大前提のダイエットです。

日々のメニューを考える際、ローカーボではどのような食事をとれば良いのか、知る必要があります。

この記事では、ローカーボにおける食事の基本や、オススメ食材を解説します。

ローカーボな食事の3つの特徴

ローカーボな食事には、おもに以下3つの特徴があります。

特徴1:1日の糖質量を130g以下にする

ローカーボでは、1日の糖質摂取量を130g以下に抑えることが前提となります。「食・楽・健康協会」では、1食あたりの糖質量を20~40gにすることが提唱されています。

ローカーボでは、無理せず実践できるかが大切です。3食以外でも1日の糖質摂取量の範囲内であれば、間食をとることも可能です。

血糖値は、食事をとって糖質を摂る際に必ず上昇し、時間が経過すると下がる特徴があります。健康を維持するためには、糖質を控えた食事をとって、なるべく食事の前後の血糖値の変動を抑えることが理想です。

この考えのもとに誕生したのがローカーボです。

特徴2:たんぱく質・脂質・食物繊維をたっぷり摂る

過度な食事制限ダイエットでは、食事をとらないことも考えがちですが、人間は生きて行くうえでエネルギーが必要です。そのエネルギー源となる食事をとることはとても重要です。

ローカーボでは、あくまでも栄養バランスを保ちつつ、糖質だけを抑えます。カロリー制限ダイエットは「どれを食べてもいいが全体的な量を減らしなさい」という考え方ですが、ローカーボは「どれを食べてもいいが工夫をしなさい」という考え方で成り立っています。

ローカーボでは、たんぱく質・脂質・食物繊維をたっぷり摂っても、糖質と栄養バランスさえコントロールすれば問題ありません。例えば、ダイエットには大敵なイメージのあるお肉も、たんぱく質摂取の観点では、むしろ積極的に取入れたい食材です。

食物繊維を摂取する際には、以下の食材を取入れるのがオススメです。

  • 野菜
  • 海藻
  • きのこ

食物繊維は糖質の吸収を抑制して、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

特徴3:スイーツも低糖質なものならOK

先述のとおり、ローカーボダイエットは間食しても問題ありません。間食の代表的なものとしてスイーツがありますが、ローカーボでは低糖質なスイーツであれば摂取しても問題ありません。

食事制限ダイエットでは少ない量しか食べることができず、もの足りなさを感じてストレスになりがちです。

スイーツをとることで無理せずダイエットを実践できるのがローカーボの魅力です。ローカーボに対応した低糖質なスイーツが多く存在しており、ダイエットしている人にも好評です。

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ローカーボにオススメの食材

ローカーボを実践するうえで、食材選びはとても重要です。特にオススメしたい食材をカテゴリー別に紹介します。

糖質源

ローカーボでは、糖質を抑えるメニュー構成にしなければなりません。一方で、糖質は身体の中に取り込まれると、グリコーゲンという形で肝臓と筋肉中に蓄積されます。

グリコーゲンを分解したグルコースが、血液中に血中グルコースとして溶け込みます。グリコーゲンとグルコースは、身体を動かすためのエネルギー源となるため、一切摂取しないのも問題です。

糖質源の確保で注目したいのが、GI(グリセミック・インデックス)です。GIは、食品を食べたあとの血糖値が上がるスピードを数値化したものです。

炭水化物50gを摂取したあとに、上昇率が最も高いグルコースを100とした場合の相対評価となります。GIが低い食品を食べると、血糖値の上昇が緩やかになって生活習慣病を予防できると関心が高まっています。

おもな低GI食品は、玄米・蕎麦です。特に、玄米は主食の中でも低GIとなる食品であり、食物繊維を多く含んでビタミンB群・ミネラルも豊富です。

たんぱく質源

高たんぱく質で低炭水化物の食事は減量に役立つことで知られており、1日を通して約30gのたんぱく質を含む食事をとると、筋たんぱく合成を刺激するといわれています。

たくましく無駄のない筋肉をキープするためにも、多くのたんぱく質が必要です。

たんぱく質を効果的に摂取できる食材としてオススメしたいのが黒豆です。

黒豆は植物性たんぱく源として優秀な食材であり、食物繊維も豊富に含んでいます。アントシアンも含んでいるため、心臓疾患のリスクを下げることも期待できます。

ツナ缶も高たんぱく質で低脂肪な食材として人気があります。飽和脂肪酸が少なく、ビタミンBを豊富に含んでいるため、サラダなどに混ぜれば、野菜の食物繊維も同時に摂取できます。

たんぱく質はお肉に多く含まれているので、鶏肉以外でも牛肉・豚肉から摂取可能です。

脂質源

脂質とは、炭水化物・たんぱく質と並んでエネルギー産生栄養素のひとつです。1gあたり約9kcalと、炭水化物・たんぱく質と比較して約2倍のエネルギーをつくり出すことが可能です。

脂質は効率の良いエネルギー源であり、また細胞膜やホルモンのもとになる大切な栄養素となります。脂質を構成する脂肪酸は、肉や乳製品の脂などの飽和脂肪酸と、植物・魚の油など常温で液体となる不飽和脂肪酸に分類されます。

体内で生成できない不飽和脂肪酸は、さらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されるのです。一価不飽和脂肪酸で有名なオレイン酸は、オリーブオイルに多く含まれており、血液中のLDLコレステロールを下げる効果が期待できます。

飲み物

ローカーボでは、飲み物を摂取する際にも注意が必要です。一般的に販売されている清涼飲料水では、以下の糖質が含まれています。

  • スポーツ飲料:500mlあたり31g
  • 缶コーヒー:250mlあたり8.2g
  • 果汁100%ジュース:200mlあたり20.9g
  • 野菜ジュース:200mlあたり15g

朝食時に野菜ジュースなどを摂取して栄養バランスを保とうと思っていても、想像以上に糖質が高いので注意しなければなりません。

糖質を制限する際にオススメの飲み物は、以下のとおりです。

  • 無糖コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ウーロン茶
  • ルイボスティ
  • 炭酸水
  • ミネラルウォーター

紅茶などに砂糖を入れると糖質を多く摂取するので、無糖で楽しんでください。糖質が少ないフルーツを使用して、スムージーにして飲むのもオススメです。

ローカーボ食材を使ったオススメレシピ

ローカーボ食材を用いて、実際においしく飽きることなくローカーボダイエットをおこなう際には、どのように調理するのかも重要です。

以下、ローカーボ食材を使ったオススメレシピを紹介します。

最初に紹介するのは、「鶏もも肉のレモン南蛮漬け」です。適度な酸味と、鶏肉のうまみを味わえるメニューとなっています。

玉ねぎ・レモンを薄切りにカットします。バットに玉ねぎ・レモン・醤油・お酢・ラカント・お水を加えてください。

鶏もも肉は一口大に切り塩をまぶして、フライパンにごま油をひいて、鶏もも肉を皮目が下になるようにして焼いたら、先に作ったタレに漬け込めば完成です。

オススメのスイーツレシピは「美肌ジェラート」です。バナナ・ミックスベリーを用意するだけで、簡単に作ることができます。

バナナは皮を剥いて1cm幅にカットして、ラップをして冷凍します。ミキサーにすべての材料を入れてミックスし、器に盛りつければ出来上がりです。

ミキサーで作れる簡単ヘルシージェラートであり、ヨーグルトを加えてもよりおいしくいただけます。

ローカーボに向かない食材一覧

ローカーボでは、糖質を多く含む食品はなるべく食べないでください。ローカーボに向かない代表的な食材は以下のとおりです。

  • 練りもの
  • 甘味があるヨーグルト
  • パン
  • 甘い果物
  • ソース
  • ケチャップ
  • みりん
  • 醸造酒

避けたい食材は、ごはん・麺類・パンなどの小麦粉製品、甘味の強いお菓子・飲み物などになります。バナナなどの野菜や果物も糖質が高い傾向にありますが、栄養面を考えるとまったく避ける必要はなく、バランスを考えて摂取してください。

お酒は、糖質が少ないものであれば適量飲んでも構いません。糖質が高いお酒は、ビール・日本酒・ワインなどの醸造酒です。

もし、つき合いでお酒を飲まなければならない場合は、糖類があまり含まれていない焼酎・ウイスキーなどの蒸留酒を選んでください。

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まとめ

ローカーボでは、牛肉のような一見するとダイエットには大敵なイメージのある食材でも適量ならば摂取可能です。糖質さえ意識すれば、スイーツなどの間食もとることができます。

ローカーボダイエットを成功させるには、エネルギー産生栄養素とのバランスを保って実践することが大切です。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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