胸の筋肉が大きくなれば、ひと目見たときの印象がガラリと変わります。上半身の印象を変えるために大胸筋を鍛えてたくましくなりたいと思って、筋トレに励む人も多いでしょう。
大胸筋は上部・中部・下部に分けられますが、とくに印象を大きく変えられるのが大胸筋上部です。
この記事では、効率良く大胸筋上部を鍛えるトレーニングメニューを紹介します。
自分の体重を負荷にしておこなう自重トレーニングや、ダンベルを活用するトレーニングなど、さまざまなメニューの方法を解説します。自分に合ったトレーニングを見つけてみてください。
なお、大胸筋の筋トレは、以下の記事でも詳しく解説しています。
大胸筋上部を筋トレするメリット
大胸筋上部を鍛えると、上半身の印象を大きく変えられます。トレーニングを始める前に、まずは大胸筋上部を鍛えるメリットを紹介します。
たくましい身体に鍛え上げるのは簡単なことではありませんが、得られるメリットを想像してやる気をアップさせましょう。
胸板が厚くなり体格を大きく見せられる
大胸筋上部は、おもに鎖骨の下あたりに位置する筋肉です。トレーニングで鍛えることにより、大胸筋が盛り上がって胸板が厚くなります。厚い胸板は体格を大きく見せられるため「たくましい身体」という印象を与えます。
大胸筋上部は、スーツやTシャツからの見栄えも良く、座っていても注目されるポイントになります。下半身を鍛えるよりも、効率良く印象を変えることが可能です。
成果が出やすくモチベーションアップにつながる
大胸筋上部は、意識して鍛えなければ発達しない筋肉ですが、少し重点的にトレーニングをおこなうだけで成果が出やすい傾向があります。
成果が感じられない部分のトレーニングから始めてしまうと、「こんなに筋肉痛になっているのに何も変化がない」「やはり自分にはマッチョなんて無理だ」と、諦めてしまいかねません。努力した分だけ目に見える成果を得られるため、モチベーションアップにもつながります。
基礎代謝アップにつながる
大胸筋上部は大きな筋肉です。たくましく美しい形を作るためには、大胸筋の中部・下部もバランス良く鍛える必要があります。大胸筋全体をしっかり鍛え上げれば、その分筋肉量が増えて基礎代謝がアップします。
基礎代謝が上がれば脂肪が燃えやすくなり、太りにくく痩せやすい身体を手に入れることができます。血流も促進されることで、顔色が良くなったり、若々しく見えたりするメリットもあります。
大胸筋上部を鍛える自重・ダンベル・マシンメニュー
大胸筋上部を鍛えるためには、部分的なアプローチが必要です。効果的にトレーニングをおこなうためには、自重はもちろん、ダンベル・マシンを使うのもオススメです。
ここからは、大胸筋上部に効く、自重・ダンベル・マシンのトレーニングメニューを紹介します。注意点も解説しますので、参考にしてください。
自重
自重は、自分の体重を負荷にしておこなうトレーニング方法です。自宅で簡単にできるので、初心者にもオススメです。
足を高くする「デクラインプッシュアップ」
1. 両手を床につきイスに足を乗せる
2. 身体が一直線になるよう姿勢を保つ
3. あごを床に近づけるよう上半身を下ろす
4. 肘を伸ばしてゆっくり元に戻る
通常の腕立て伏せのアレンジメニューです。足をイスに乗せて自分の体重がしっかり負荷になるよう調整します。あごが床につくまで、しっかり上半身を下ろしましょう。身体は一直線を保てるよう意識します。
デクラインプッシュアップは、以下の動画でも詳しく解説しています。
どこでも簡単にできる「パイクプレス」
1. 腕立て伏せの状態から腰を高く大きく上に突き出す
2. 「く」の字の姿勢で上半身の角度をキープする
3. あごを床に近づける
4. 肘を伸ばしたり曲げたり繰り返す
両足の位置を上半身に近づけて、お尻を上げた状態でおこなう腕立て伏せです。膝は曲げないよう注意してください。慣れてきたら、足をイスに乗せて角度を強くと、さらに負荷をかけることができます。
ダンベル
ダンベルで負荷をかけておこなうトレーニングも、大胸筋上部に効果的です。無理のない重さから始め、徐々に負荷を上げて行きましょう。
ジムのベンチでおこなう「インクラインダンベルプレス」
1. インクラインベンチを30度に設定する
2. あごの上にバーが通る位置に座る
3. 肩幅より広めにバーを持ち鎖骨の上に下ろす
4. ゆっくり持ち上げて戻す
大胸筋に効くインクラインベンチの角度は30度のため、高くしすぎないよう注意しましょう。反動で動かさず、ゆっくり上げて戻すのがポイントです。
インクラインダンベルプレスは、以下の動画でも詳しく解説しています。
大胸筋上部の内側に効く「インクラインダンベルフライ」
1. インクラインベンチを30度くらいに設定する
2. ダンベルを両手に持ち、手を広げる
3. みぞおち横にダンベルを下ろして顔の上で閉じるイメージで持ち上げる
腕を上げるときに屈曲するため、大胸筋上部に効きます。ダンベルを下ろしたときに肘を張ると上手く屈曲できないため、肘は少し落とす(閉じる)のがポイントです。
インクラインダンベルフライは、以下の動画でも詳しく解説しています。
マシン
「ジムに通っている」「マシンを使って本格的に大胸筋を鍛えたい」という人は、ケーブルの使用がオススメです。
ケーブルを使って効かせる「ケーブルフライ」
1. ケーブルを両手に持ち、片足を一歩前に出す
2. 握ったケーブルを斜め前方向に引き出し、両手を合わせる
3. 腕(肘)を閉じながらゆっくり元に戻す
大胸筋下部に効果的なのが、ケーブルを下の方向に引き出すローケーブルフライです。元の位置に戻る際は反動をつけず、ゆっくり戻すことを意識してください。
ケーブルを上方向に引き出すハイケーブルフライなら大胸筋の上部に効果が期待できます。どちらも、最後にしっかり肘を伸ばすことにより、大きな収縮を促せます。
大胸筋上部の筋トレ効果を高める3つのポイント
大胸筋上部を鍛えるときは、ただ回数を重ねれば良いわけではありません。ここからは、トレーニングの効果を高める3つのポイントを解説します。
鍛えている部位を意識する
トレーニング中は、「今、このトレーニングはどこに効いているのか?」と、つねに鍛えている部位を意識することが大切です。
もし、ほかの部位に負荷がかかっている、肩・肘に痛みが出ている場合は、トレーニング方法が間違っている可能性があります。やみくもにトレーニングをこなすのではなく、鍛えている部位に効いていることを意識してください。
正確なフォームでおこなう
トレーニングは、正しいフォームでおこなわなければ期待どおりの効果を得られません。
狙った部位へしっかり負荷をかけられるよう、つねに良い姿勢を意識しましょう。
トレーニングに慣れてきたり、ダンベルの重さを変えたりしたときには、フォームが崩れがちになります。肩甲骨を引いて胸を張り、猫背にならないように意識しましょう。
ゆっくりした動作で負荷をかける
身体に重い負荷がかかったとき、早くその状況から抜け出そうとして動作が早くなりがちです。しかし、反動を利用したトレーニングでは正しい効果が得られず、大きなケガにつながる恐れもあります。
トレーニングの動作はゆっくりとおこない、筋肉を使う時間を長くするイメージで取組みましょう。
トレーニング回数の設定も大切です。軽々と20~30回こなせるトレーニングよりも、5~10回しっかり負荷をかけるほうが効果を得られます。
大胸筋の効果的な鍛え方は、以下の記事でも紹介していますので参考にしてください。
筋トレの効率アップに欠かせないプロテイン
筋トレの効果を高めるには、ただトレーニングをするだけでなくプロテインの力を借りて効率良くおこなうのがオススメです。たんぱく質含量の高いプロテインを利用すれば、トレーニングの効果をしっかり得ることができます。
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、山本義徳先生の完全監修のもと、たんぱく質含有量90%超えを実現した本格派プロテインです。溶けやすく、泡立ちやダマになりません。飲みやすいのも人気の理由一つです。以下6種類のフレーバーが展開されているため、飽きずに続けることができます。
- プレーン味
- チョコレート風味
- ストロベリー風味
- ライチヨーグルト風味
- バナナ風味
- 抹茶風味
まとめ買いで割引対象にもなるため、複数のフレーバーを試してみることをオススメします。
まとめ
大胸筋上部は、鎖骨の下あたりに位置する胸の筋肉です。鍛え上げることにより、胸筋が発達して胸板が厚くなります。大胸筋はまさに、たくましさの象徴といえる筋肉でしょう。
大胸筋上部はとても大きい筋肉のため、鍛えることにより上半身の印象を変えたり、基礎代謝が上がって太りにくい身体をキープできたりします。
鍛えたいと考えている人は、まずは簡単にできるデクラインプッシュアップやパイクプレスに挑戦してみてください。トレーニング中は強化したい部位を意識し、正確なフォームを心掛け、ゆっくり負荷をかけることで高い効果を得ることができます。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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