「痩せたいけど食事制限はしたくない」「食事制限しないと筋トレの効果はないの?」。そのような悩み・疑問を抱えている人も多いでしょう。
食事制限は、めんどうなカロリー計算が必要だったり、食べたいものが食べられなかったりするなど、なかなか長続きしないものです。
今回は、食事制限なしで筋肥大・ダイエット効果を期待できるコツを解説します。
たんぱく質の補給にオススメのプロテインも一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
筋トレしても食事制限なしでは痩せにくい
食事制限せずに筋トレだけで痩せたいと思っている人は、少なくありません。
しかし、筋トレだけでは消費カロリーが少なく、痩せるのには効率が悪く時間もかかります。
ダイエットは、消費カロリー・摂取カロリーの収支バランスによって脂肪が増減します。
痩せるためには、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることが必要です。
そのため、ダイエット目的で筋トレをおこなう際は、食事制限と上手く組合わせると効率良く痩せることができます。
では、筋トレで消費できるカロリーはいったいどのくらいなのでしょう?
筋トレで消費できるカロリー
消費カロリーは、METs(メッツ)を使用した以下の計算方法で求めることができます。
METs値 × 体重(kg)× 時間(h)× 1.05 = 消費カロリー
METsとは、Metabolic Equivalentsの略で、「代謝の量」を意味します。安静時を1として、運動などをおこなった場合に何倍のカロリーを消費したかを表したものです。
参考:国立健康・栄養研究所「改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』」
以下の表は、負荷が比較的少ない自重トレーニング、負荷が大きいジムでのマシントレーニングのおもなメニューの消費カロリーです。
筋トレメニュー
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消費カロリー(kcal) ※3セット90秒おこなった場合 |
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自重トレーニング | プッシュアップ | 10.5 |
クランチ | 4.99 | |
スクワット | 6.56 | |
プランク | 21 | |
チンニング | 10.5 | |
ランジ | 4.99 | |
マシントレーニング | ベンチプレス | 7.88 |
ローイング | 7.88 | |
ラットプルダウン | 10.05 | |
アームカール | 7.88 |
体脂肪を1kg減らすために消費するべきカロリー
体内の脂肪1kgを減らすには、どれくらいの消費カロリーが必要なのでしょうか?
脂肪1gを消費するには9kcal必要なので、1kgの体脂肪を消費するには9,000kcal必要になります。
しかし、そのうちの約2割は水分やさまざまな物質で構成されています。
9kcal × 1,000g × 80% = 約7,200kcal
すなわち、体脂肪を1kg落とすには約7,200kcalの消費が必要です。
1か月で体脂肪を1kg減らそうとすれば、1日あたり240kcalのエネルギーを消費しなければなりません。
食事制限なしの筋トレでも筋肥大は可能!
筋トレをしていてもなかなか筋肉が増えないと悩んでいる人は、食事を見直す必要があるかもしれません。
筋肥大には、消費カロリー以上の摂取カロリーが必要不可欠です。
食事制限なしでも筋肥大の効果が期待できますが、適切な栄養バランスで食事を摂取しなければ、効率良く筋肉を増やすことはできません。
筋トレの効果を最大限に発揮するためには、PFCバランスを意識することが大切です。
PFCバランスとは、1日の食事における、たんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の摂取カロリーの比率を示したものです。
筋肥大に適したPFCは、以下のとおりです。
たんぱく質:30%
脂質:20~30%
炭水化物:40~50%
このバランスをしっかり意識した食事を摂取しながら筋トレをおこなうことで、より高い効果が期待できます。
ただ、食事制限をしないからといって摂取カロリーが多すぎてしまうと脂肪も増加し、あとからダイエットが必要になるため、注意が必要です。
PFCバランスは、以下の記事でも詳しく解説しています。
体脂肪を増やさずに筋肥大できるのか
食事制限をせずに、体脂肪を増やすことなく筋肉だけをつけることは不可能です。
なぜなら、筋肉が増えるときには脂肪も同時に増えていくからです。
食事のカロリーコントロールをしながら体脂肪をなるべくつけないようにして筋肥大させる方法もありますが、効率良く筋肉を増やすことはしません。
体脂肪を増やさずに筋肥大を目指すには、「2か月の筋肥大後に1か月の減量」を繰り返す方法がオススメです。
この方法は、まず2か月間の筋肥大で筋肉・脂肪の両方を増やし、その後の減量期間で食事制限をしながら脂肪だけを落とします。
筋肥大・減量を分けて取組めば、筋肉量を効率良く増やすことができます。
食事制限なしの筋トレで筋肥大しないときに見直すポイント
食事制限なしでも、栄養バランスを意識して食事をおこなうことで筋肥大は可能です。
ここでは、食事制限なしの筋トレで筋肥大しない場合に見直すべきポイントをそれぞれ解説します。
なかなか効果を実感できない人は、正しい方法を身に付けて効率良く筋肉を鍛えましょう。
正しいフォームで筋トレできているか
筋トレは、きちんとした正しいフォームを意識しておこなうことが大切です。
フォームを崩れた状態でおこなうと、効果も半減してしまいます。
筋トレの際は、回数・ウエイトの重さよりも、正しいフォームでできているかどうかを重視してください。
鏡などを利用して、自分のフォームを確認しながらおこなうのもオススメです。
狙った部位に負荷がかかっているか
理想の身体づくりのためには、狙った部位に負荷がかかっていることを意識しておこないます。
一つひとつの動作をゆっくり丁寧におこなうことで、筋肉を効率良く鍛えられます。
オーバートレーニングになっていないか
筋肉を早くつけたいからといって、毎日筋トレをするのは逆効果です。
筋トレの頻度が高ければ高いほど、筋肥大につながるわけではありません。
筋肉は、筋トレによる損傷・回復を繰り返すことで成長して行きます。
筋肉を効率良く鍛えるためには、筋肉を十分に休ませてあげることも大切です。
栄養が偏っていないか
筋肉を鍛えるには、トレーニングと同じくらい食事も重要です。
食事制限がないからといって栄養が偏った食事ではなく、栄養バランスのとれた食事を意識してください。
炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなどをバランス良く摂取できる、食事メニューを考えましょう。
とくに、たんぱく質は筋肉の材料となるため、必要不可欠です。
なかなか食事だけで摂取するのが難しい人には手軽なプロテインがオススメです。
食事制限なしの筋トレでダイエットするコツ
食事制限せずに、筋トレでダイエットする際のコツを解説します。
筋トレ後に有酸素運動を取入れる
筋トレは無酸素運動に分類され、短時間で大きな力を発揮する運動です。
しかし、運動中の脂肪燃焼効果はそれほど高くないため、効率良く痩せるには筋トレ後に有酸素運動を取入れるのがオススメです。
おもな有酸素運動は、ウォーキング・ジョギング・サイクリングなどです。
筋トレ後の体内に糖質がなくなった状態でおこなうことで、より脂肪が燃えやすくなります。
有酸素運動は、少なくとも20分以上続けてください。
毎日の入浴
お風呂はシャワーだけでササッと済ませるのではなく、お湯にしっかりと浸かって深部体温を高めることが大切です。
身体を温めることでエネルギーを消費し、水圧による血行促進・新陳代謝アップ、さらには脂肪燃焼効果も期待できます。
お湯の温度は40~42度が理想で、しっかり肩まで入って最低でも20分程度温まりましょう。
身体が温まると、睡眠の質の向上にも効果的です。
食べ方の工夫
食事制限なしのダイエットは、なかなか難しいのが事実です。
しかし、普段から太りにくい食べ方を少しでも意識することで、ダイエット効果が期待できます。
具体的には、食事の際にスープ・サラダから食べて満腹感を得る、なるべくたんぱく質を増やして代謝をアップさせる、1日の食事は10時間以内に済ませて体脂肪をため込まないようにする、などです。
食事の摂取量を控えるのではなく、食べ方を工夫することで太りにくい身体に変わります。
すぐにでも始められる簡単な方法なので、気軽に取入れてみてください。
食事制限なしでもたんぱく質は必要!簡単に補給するならプロテインがオススメ
筋肥大・ダイエットを目的に筋トレをする場合は、食事制限なしでもたんぱく質の摂取は欠かせません。
理想の身体へと近づきたい人のために、たんぱく質が気軽に摂れるオススメのプロテインを紹介します。
『VALX SOYPROTEIN』
『VALX SOYPROTEIN』は、100%植物由来の大豆たんぱく質を84%以上含んでいる、上質のたんぱく質を求める人にオススメです。
糖質・脂質・カロリーを抑えて、美味しさにもとことんこだわっています。
フレーバーは、チョコレート風味・マンゴー風味・ほうじ茶風味・バナナ風味の4種そろえ、どれも飲みやすいと人気です。
腹持ちが良いので高い満足感を得ることができ、ダイエット時の栄養補給に最適です。
ソイプロテインに含まれるイソフラボンがキレイをサポートし、美容効果も期待できます。
ダイエット・バルクアップを目指す女性に向けたプロテインの選び方は、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回は、食事制限なしで筋肥大・ダイエットが可能なのかどうかを解説しました。
食事制限せずに筋肥大やダイエットを目的とするのは、なかなか難しいのが現実です。
しかし、食事内容・筋トレ方法・普段の生活を工夫して見直すことで、効率良く理想の身体へと近づくことができます。
筋肥大・ダイエットにはたんぱく質の摂取が欠かせないので、日頃から食事・プロテインなどで積極的に摂るようにしてください。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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