トレーニング

筋トレ初心者が絶対に覚えておきたい筋トレ用語を山本義徳先生が紹介!

筋トレをする人の間で良く使われる専門用語はたくさん存在します。基本的な用語の意味を知っておくだけでもトレーニングへの理解が深まり、さらにはジムへ行く仲間たちとの共通認識も生まれやすいものです。

この記事では基本的な筋トレ用語に加えて、山本義徳先生のメソッドを理解する上で知っておきたいオリジナル用語を含めて解説しています。

RM

RMとは、Repetition Maximum(最大反復回数)の略称です。
トレーニング動作を何回(レップ)反復できるかによる負荷の大きさを示しています。
100%1RMの意味は、100%の力でギリギリ1回だけ上がる重さのことを指し、60%1RMの意味は、ギリギリ1回だけ上がる重量の60%を指します。
したがって100kgのベンチプレスが100%1RMの場合、60%1RMは60kgということになります。

レップ

レップとは、Repetition(反復回数)という単語の略称です。
6レップ(レップス)の意味は、トレーニング動作の反復回数が6回ということを指します。
レップ・レップス・レップ数などと呼ばれていますが、全て同じ意味です。

アナボリック

アナボリックとは、Anabolic(同化作用)という英語由来の意味があります。
同化とは合成するという意味があるため、筋トレ用語としてのアナボリックは「筋肉量が増える」という意味です。
筋トレ前後にプロテインやアミノ酸を補給をするのは、筋肉が合成されるための材料を取り込み、身体をアナボリックな状態にするためです。

そしてアナボリックの反対語が、次に説明するカタボリックです。

カタボリック

カタボリック(Catabolic)とはアナボリックの反対語で、異化という意味です。
異化とは、脂肪や筋肉などの身体組織が分解されているということです。
「ご飯を食べておらず、空腹時間が長くなるとカタボる」という表現は、お腹が空いているので筋肉量が減ってしまうという意味合いで使われます。

マシントレーニング

マシントレーニングとは、ジムに設置されている専用のマシンを使用したトレーニングのことを指します。大胸筋を鍛えるチェストプレスマシンや、広背筋を鍛えるローイングマシンなど、基本的にはひとつの種目に対してひとつの専用マシンがあります。動きの軌道も定まっているため、狙った部位にピンポイントに効かせやすいという特徴があります。

また、同じ名前のマシンでも製造するメーカーによって規格が異なるため、マシンの使用感や効き方が異なります。

フリーウエイトトレーニング

一方でフリーウエイトとは、バーベルやダンベルなどを使用したトレーニングのことを指します。
バーベルやダンベルを自由(フリー)な軌道で動かすことができるため、フリーウエイトと呼ばれます。トレーニングの自由度が高く、同じ器具を全身のトレーニングに応用することができます。また、マシントレーニングと違って、バーベルとダンベルがあればどこでも同じトレーニングを再現することができるのが利点です。

しかし、軌道が自由なだけ初心者にとってはフォームの習得が難しいという側面もあります。正しいフリーウエイトトレーニングのフォームを習得することがバルクアップへの近道となることでしょう。

関連記事:フリーウエイトの特徴とマシントレーニングの特徴・注意点をボディビルダーの山本先生が紹介!

パンプアップ

パンプアップとは、筋トレによって筋肉が一時的に大きく膨らむことを指します。
例えば、バーベルカールをすると上腕二頭筋が刺激されて、周辺の部位から血液が上腕二頭筋に流れ込み、力こぶの筋肉が一時的に一回り大きく膨らみます。
パンプアップを促進しやすいのは、重量は軽い変わりに高回数でおこなうトレーニングです。このようなトレーニングで与えられる刺激は、化学的刺激と呼ばれることもあり、筋肉を大きく成長させる上では重要とされています。

バルクアップ

一方でバルクアップとは、体重が増え筋肉などの身体組織が増えることを意味します。バルク(bulk)とは、大きさ・量という意味があります。
本来バルクアップとは、筋肉量だけではなく、脂肪が増えた場合も該当します。

しかし、トレーニー同士の会話でバルクアップという単語が使われる場合は、脂肪よりも筋肉を優先して増やすという意図を含んだ表現であることが多いです。

ちなみに、このVALX(バルクス)というブランド名は、バルクという単語が由来です。大きさを意味する「BULK(バルク)」に「VALUE(価値)」と「X(無限の可能性)」を組み合わせた造語となっています。

物理的刺激

物理的刺激は、数回あげるのが限界になるような高重量を用いたウエイトトレーニングをおこなったときに発生します。高重量を扱うことで、実際に筋繊維が損傷するため物理的刺激と呼ばれます。

化学的刺激

化学的刺激とは、低重量かつ高回数でのウエイトトレーニングによって発生する刺激のことを指します。筋細胞の酸素濃度が下がる・乳酸の蓄積・pHが酸性に傾くなどして、細胞の状態が普段とは違う状態になることが化学的刺激にあたります。

分割法

分割法とは、全身の筋肉を胸・肩・腕・背中・脚などの日ごとにパーツごとに分けて鍛えていくトレーニングの方法です。60年代くらいからボディビルダーたちの間でおこなわれ始め、現在では多くの人が取り入れています。

胸のトレーニングをしっかりとおこなって大胸筋が疲労していても、他の部位は疲労していないため、その翌日にでもトレーニングをおこなうことが可能です。効率的に全身を発達させたい人にとって、最適な方法だと言えるでしょう。

関連記事:筋トレの分割法を山本義徳先生が解説

スーパーセット

異なる2種類のトレーニング種目をインターバルを取らずにおこなうのが、スーパーセットです。同じ筋肉をターゲットにした種目を連続でおこなう方法もあれば、拮抗する関係の筋肉どうしを連続でおこなうスーパーセットもあります。

また、3種目を連続でおこなう方法はトライセット、4種目以上を連続でおこなう方法はジャイアントセットと呼ばれています。

マンデルブロトレーニング

マンデルブロトレーニングとは、山本義徳先生が考案したオリジナルのトレーニングメソッドです。1部位ごとにトレーニングの重量と回数を変えて、身体を刺激に慣れさせないことで効率の良い発達を促すのが目的です。

関連記事:マンデルブロトレーニングを徹底解説!さらに上を目指したい人必見

101理論

101理論は、山本義徳先生が提唱する効率良く筋肉を発達させるための理論です。現在の身体の能力が100だとしたら、それを少し上回る101の刺激を与えるのが筋肉の発達には最適であるという考え方です。

早く筋肉を大きくしたいあまりに、120や130に当たるレベルの刺激を筋肉に与えてしまうと、筋肉が発達するどころかオーバーワークに陥ってしまう可能性もあります。電球を点けるためにはスイッチを1回押せば十分であるように、筋肥大のスイッチをオンにするためには、101の刺激があれば十分なのです。

関連記事:『101理論』を山本義徳先生が徹底解説!

まとめ

今回は、山本先生のオリジナル用語も含め基本的な筋トレ用語を解説しました。
マシントレーニングとフリートレーニング・パンプアップとバルクアップという言葉はそれぞれ似ているので、混同しないように気をつけましょう。
今回解説した基本的な用語の意味を知っておくことで、普段おこなっているトレーニングへの理解をより深めることができます。また、ジム仲間同士の情報交換にも大いに役に立ちます。
用語を正しく理解しトレーニングに活かしていくことで、さらなるレベルアップに繋がることでしょう。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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