クレアチンは、多くのアスリートに愛用されているサプリメントの1つです。ただし、適切な方法で摂取しないと副作用が生じる場合があります。
今回は、クレアチンの摂取で起こる可能性のある副作用の症状と、クレアチンがもたらす効果や適切な摂取方法について解説します。
なお、クレアチン摂取で問題となりやすい下痢については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
クレアチンには副作用があるの?
クレアチンはもともと体内にある物質で、食事から適量を摂取するだけであれば特に健康上の問題はありません。しかし、サプリメントから摂取する場合には、副作用が生じる場合もあります。
大量摂取による下痢
一度に大量(一週間の目安である20gなど)のクレアチンを摂取すると、腸内のクレアチン濃度が急激に高くなります。すると、これを薄めるために腸内の水分量が増え、浸透圧性の下痢を起こす可能性があります。
浸透圧性の下痢は、一度に摂取するクレアチンの量を少なくすれば防ぐことができます。例えば、以下のような工夫をすれば、体調を崩さずにクレアチンの摂取を続けることができるでしょう。
- 1日3gのクレアチンを摂取する場合は、1回1gを毎食後に摂取する
- トレーニング中に5gのクレアチンを摂取する場合は、ワークアウトドリンクに溶かし時間をかけてゆっくり飲む
体重増加やむくみ
クレアチンには、筋肉中に水分を引き込む作用があります。そのため、予想外の体重増加やむくみがあらわれることもあります。このようなことから、体重別階級がある競技のアスリートは、競技前のクレアチンの摂取を避けるべきともいわれています。
水分量減少にともなう脱水
クレアチンの摂取により筋肉中に水分が引き込まれると、その分、血液中の水分量が少なくなり脱水を起こすことがあります。
特に夏場のトレーニングは、汗をかきやすく脱水を起こしやすいため、こまめに水分補給をして、脱水を起こさないようにしましょう。
腎機能の低下
クレアチンは、体内でクレアチニンという物質に分解され、腎臓から尿の中に排泄されます。しかし、クレアチンを過剰に摂取すると腎臓にかかる負荷が増えます。
そのため、もともと腎機能に問題のある人はクレアチンの摂取を控えるようにしましょう。気になる体調変化がある場合はクレアチンの摂取を中止し、医療機関で診察を受けるようにしてください。
なお、腎機能が低下したときにあらわれやすい症状については、日本腎臓学会の以下のサイトに詳しく記載されています。
一般社団法人 日本腎臓学会「一般の方へ>3.腎臓がわるくなったときの症状」
眠気
クレアチンの摂取によって、眠気が現れる場合もあります。ある病院では、患者・健常者にクレアチンの投与を試みたところ、3分の1以上の人に眠気などの症状が見られました。耐えられないほどの強い眠気ではありませんが、仕事前や運転前など、眠くなりたくないタイミングでの摂取には注意をしましょう。
発汗
発汗も、クレアチン摂取後に起こる可能性があります。日常生活に支障が出るほどではありませんが、比較的起こりやすい副作用です。発汗によっても体内の水分は失われ、脱水状態になる可能性があるため、十分な水分と一緒に摂取するようにしましょう。
クレアチン摂取で得られる効果
クレアチンの摂取には、いくつか注意しなければならない点がありますが、副作用を避けて上手に利用すれば、さまざまな効果が期待できます。
身体能力を上げてトレーニングの質をアップ
クレアチンには、筋肉を収縮させるときのエネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)を再生させる働きがあります。
そのため、クレアチンを摂取すると、短時間で爆発的なパワーが必要とされる無酸素運動時のエネルギー供給が効率良くおこなわれるようになります。
そして、エネルギーが十分に供給されると、負荷の高い運動を繰り返してもピーク時のパワーを持続できるようになるため、トレーニングの質の向上が期待できます。
参考:クレアチンの効果や正しい飲み方とは|江崎グリコ株式会社
筋肉量の増加も期待できる!
クレアチンを摂取するだけでのみで筋肉を作ることはできませんが、クレアチンを摂取すると負荷の高いトレーニングにも耐えられるようになるため、筋肉量の増加が期待できます。
また、クレアチンは、筋肉細胞と衛星細胞が融合する際に必要な栄養素でもあります。衛星細胞とは、筋肉の細胞になる前の若い細胞のことです。
衛星細胞と筋肉細胞の融合はトレーニングなどで刺激を受けると起こり、その融合にクレアチンが必要となります。
さらに、クレアチンには、筋肉の発達を妨げるミオスタチンという物質の量をおさえる働きがあることも報告されています。
このように、クレアチンには筋肥大にプラスに働くさまざまな効果が期待できます。
リカバリーを早める
激しい運動によって、乳酸とともに水素イオンが作られ蓄積されます。それによって、筋肉内のpHが酸性に傾くことが、疲労を感じる一因です。
クレアチンとリン酸が結合したクレアチンリン酸は、乳酸や水素イオンなどの酸性物質を合成しにくくするため、リカバリーを早める効果が期待されます。そのため、トレーニングの回数を増やしたり、より負荷をかけたりできるでしょう。
また、骨折などによって筋肉が使用できない期間にクレアチンを摂取することで、筋肉の修復・回復を早める効果もあるといわれています。
クレアチンの推奨摂取量は1日3~5g程度!
クレアチンを毎日摂取すると、体内のクレアチンレベルを上げることができます。1日の摂取量は、あまり運動をしていない人で3g程度、トレーニングをしている人であれば5g程度が目安です。下痢を防ぐために、小分けにして飲むようにしましょう。
なお、クレアチンは主にインスリンというホルモンの働きで細胞内に運ばれます。そのため、インスリンの分泌が高まる食後や、インスリンの感受性が高まる運動中や運動後に飲むと吸収されやすくなります。
運動中に摂取する場合は、EAAなどと一緒にワークアウトドリンクとして飲むのがオススメです。水分補給も同時にできるため、脱水予防にも役立ちます。
飲み方については、以下のリンク先でさらに詳しく解説していますので、参考にください。
クレアチンを効果的に摂取できるサプリメント
クレアチンは、肉や魚に比較的多く含まれていますが、食品から摂取できる量はほんのわずかです。例えば、豚肉でも1kgあたり5gしか含まれておらず、食品からの摂取は現実的に難しいでしょう。そこで、毎日無理なくクレアチンを摂取するなら、サプリメントを活用するのがオススメです。
ボディービル・パワーリフティング界のレジェンド、山本義徳先生が監修するサプリメントブランド『VALX』では、エネルギーアップが見込める『VALXクレアチンパウダー』を販売しています。
原料は、安定性・効果・安全性において優れたクレアチン形態であるとされている、クレアチン・モノハイドレート。なかでも、ドイツの高純度クレアチン・モノハイドレートブランド「クレアピュア(R)」を100%配合しています。お湯や常温水に溶けやすいので、手軽に続けやすいクレアチンを探している人にオススメです。
まとめ
クレアチンを一気に飲むと、多くの場合、副作用で浸透圧性の下痢を引き起こします。下痢の副作用を防ぐポイントは、1日5gの摂取量を目安に、トレーニング中に少しずつ飲むことです。トレーニングをしない日は、毎食後に1~2g程度のクレアチンを摂取する飲み方が理想です。
トレーニング効率を高めたい人は、この機会に、副作用の心配や難しいサイクル設定なしで飲み続けられる『VALX クレアチンパウダー』をお試しください。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
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