アミノ酸

クレアチンリン酸とは?クレアチンとの関係や効果などを解説!

筋肥大の効果が期待できるサプリメントとして「クレアチン」という成分を聞いた事がある方は多いかもしれません。似た言葉に「クレアチンリン酸」というものがありますが、クレアチンとの違いはご存じでしょうか。

クレアチンリン酸は、クレアチンと同じく筋肥大を意識するうえで知っておきたい成分の1つです。クレアチンリン酸についての正しい知識を深めれば、筋肉やエネルギーのしくみを理解でき、効率的なバルクアップに役立てられるでしょう。

ここでは、クレアチンリン酸の具体的な働きや、クレアチンとの関係について詳しく解説します。

クレアチンリン酸はエネルギー貯蔵物質

クレアチンリン酸とは、「クレアチン」と「リン酸」が結合した物質を指します。
「クレアチン」は体内で合成されるアミノ酸の1種で、食べ物やサプリメントからも摂取可能です。合成されたクレアチンは血液によって運ばれ、ほとんどが骨格筋に蓄えられます。

そもそも筋肉を動かすエネルギーのもととなる物質は、体内で「ATP(アデノシン三リン酸)」という形で存在しています。これはアデノシンという物質に、3つのリン酸が結合している状態です。アデノシンと結合していたリン酸の1つが離れて「ADP(アデノシン二リン酸)」になる事で、筋肉を動かすエネルギーが生み出されます。

このATPから離れた1つのリン酸を受け取るのがクレアチンで、リン酸を保持している状態のクレアチンを、クレアチンリン酸と呼びます。

エネルギー源のATPは無限にあるわけではなく、筋肉を動かせば減少していきます。体内でさらにエネルギーを作り出すには、ATPを再合成しなければいけません。
そこで、1つのリン酸を保持するクレアチンリン酸がADPにリン酸を渡し、再合成させる事で、新たなATPが作られるようになるのです。

このように、クレアチンリン酸はエネルギーが不足したときにATPを供給する働きを持ちます。

また、ATPやクレアチンリン酸のように、リン酸の結合が切断されたときに大きなエネルギーを放出する物質を「高エネルギーリン酸化合物」と言います。筋トレに必要な瞬間的なエネルギーは、高エネルギーリン酸化合物の働きによって生み出されており、エネルギーを作り出す過程において重要な役割を担っています。

参考︰アデノシン三リン酸 / ATP | 厚生労働省

クレアチンを摂る事のメリット

エネルギー代謝で重要な役割を担っているクレアチンには、具体的にどのような効果があるのでしょうか。ここでは、トレーニング時にメリットとなるクレアチンの効果を解説します。

運動パフォーマンスの向上

クレアチンを利用したエネルギー代謝は、わずか数秒でおこなわれます。筋トレや短距離走、重量あげなど、瞬発力が必要な運動ができるのは、クレアチンのおかげです。

クレアチンの摂取量が増えれば、上限はあるものの骨格筋に蓄えられるクレアチンリン酸の量も増えるため、ATPの合成を促進できます。ATPがスムーズに合成される事で、特に負荷の大きい運動や、反復性のスポーツなどにおいてパフォーマンス向上が狙えます。

もちろん、運動の負荷が大きければエネルギー消費も増えますが、消費量をカバーできるクレアチンが筋肉組織内に備蓄されていれば、素早くエネルギーを作り出せるようになります。

筋繊維が肥大する

骨格筋は、筋繊維と呼ばれる細胞の束によって構成されています。筋繊維のまわりには「衛星細胞」と呼ばれる若い細胞があり、筋繊維1本につき数個から数十個存在しているのが通常です。

トレーニングなどの刺激によって骨格筋が損傷を受けると、衛星細胞にシグナルが伝わり、筋肉の材料になるために活発に増殖を始めます。増殖した衛星細胞が筋繊維と融合する事で骨格筋が再生し、徐々に肥大します。

クレアチンには、衛星細胞を活性化させ、増殖を促進する働きがあるほか、衛星細胞が筋繊維に融合するときにも、クレアチンが使用されます。
つまり、クレアチンをしっかりと摂取する事で衛星細胞が増えやすくなり、衛星細胞と筋繊維の融合をスムーズにしてくれるため、骨格筋を増大させる効果が高まるといえます。

筋肉が増えにくくなる物質を減らす

たんぱく質は、人間が生きていくうえで非常に重要な物質で、内臓や血液に優先的に使われています。筋肉の材料ともなりますが「ミオスタチン」という遺伝子によって、筋肉量が増えすぎないよう適度にコントロールされています。

トレーニングでバルクアップを目指している場合は、このミオスタチンの作用によって効率が悪くなります。クレアチンは、摂取する事でこのミオスタチンが減少するとも言われており、筋肉が増えにくくなる原因を減らす効果が期待されています。

クレアチンがもたらす効果について、詳しくは動画「筋肉に良いクレアチンの効果とお勧めの摂取方法とは!?」でも紹介しているので、あわせてご覧ください。

参考:クレアチンの効果や正しい飲み方とは | 江崎グリコ株式会社

オススメのクレアチンを紹介!

クレアチンは食べ物から摂取できますが、食品中の含有量は少なく加熱にも弱いため、サプリメントで摂るのが効率的です。ここでは、どのようなサプリメントを選べばいいか迷ってしまう人のために、オススメのサプリメントを紹介します。

トレーニングをする場合にオススメのクレアチンは、「VALX クレアチンパウダー」です。

「VALX クレアチンパウダー」はドイツで製造されているクレアピュア®を原料としています。クレアピュア®のクレアチンは、安定性や吸収性の高い「クレアチン・モノハイドレード」という形態で、純度99.9%と高品質です。

クレアピュア®を100%使用した「VALX クレアチンパウダー」を毎日5g摂取する事で、トレーニング時に消費するクレアチンを素早く補給できます。筋肉のエネルギー源として、パフォーマンス向上に大きく貢献してくれるでしょう。

普段のトレーニングでは、ワークアウトドリンクにクレアチンを足して飲むのがオススメです。例えば、EAAのドリンクにクレアチンをプラスする事で、筋力アップにさらなる効果が期待できます。

EAAサプリメントのオススメは「VALX EAA9」です。

9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれており、効率的に筋力アップが目指せます。さっぱりとしたシトラス風味のフレーバーは、トレーニング中の摂取に最適です。

 

まとめ

ATPからリン酸が1つ外れることでエネルギーが生み出されます。ADPにリン酸を受け渡す役目を担うのがクレアチンリン酸です。クレアチンリン酸は、クレアチンがATPからリン酸を受け取る事で生成されます。

クレアチンが増えれば、筋肉を動かすエネルギーを素早く補給できるため、瞬発力が必要な激しい運動が可能になります。クレアチンを摂取しながらトレーニングを続ける事で、運動パフォーマンスの向上や筋肉量アップが期待できるでしょう。

EAAなどの普段のワークアウトドリンクに、クレアチンをプラスして、エネルギー消費に備えておく事が大切です。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

【筋トレ大学PRO】
https://shop.valx.jp/shop/information_categories/kintoredaigaku-pro

【SNS】
X▶︎https://twitter.com/valx_official
Instagram▶︎https://www.instagram.com/valx_official/

....