アミノ酸

イソロイシンの効果とは?成分の特徴や機能を解説【山本義徳監修】

イソロイシンとは、体内で合成できない必須アミノ酸で、筋肉の合成・発達に欠かせない栄養素です。摂取することで、筋肉以外にもさまざまな恩恵をもたらしますが、ほかの必須アミノ酸とバランス良く摂取する必要があります。

この記事では、イソロイシンの効果・機能・必要な摂取量・オススメの飲み方について解説します。イソロイシンに関する知識を深めたい・イソロイシンを筋トレに上手く活用したいという人は、ぜひ参考にしてください。

必須アミノ酸のイソロイシンとは

イソロイシンとは、体内で合成できない必須アミノ酸の一種であり、1904年にサトウダイコンの糖蜜から発見されました。イソロイシンは、必須アミノ酸のバリン・ロイシンとともに「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」と呼ばれ、筋肉の発達・合成・分解抑制など、さまざまな役割を果たしています。

イソロイシンを多く含む食品は、鶏肉・サケ・チーズなど、たんぱく質を多く含んでいる食品とほとんど一致します。イソロイシンは、普段から口にする食品に多く含まれているため、食事を十分に摂取していればイソロイシンが不足することはないでしょう。

ただし、BCAAの3種類はバランス良く摂取することが大切です。摂取量が偏ってしまうと、それぞれの効果が十分に発揮されません。

なお、必須アミノ酸は全部で9種類存在します、BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)以外の必須アミノ酸は、スレオニン・メチオニン・リジン・ヒスチジン・フェニルアラニン・トリプトファンです。必須アミノ酸が不足すると生命活動を維持できず、体内ででも合成できないため、食事・サプリメントなど身体の外から補給する必要があります。

必須アミノ酸について、詳しくはこちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。

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イソロイシンの効果や機能

イソロイシンを摂取することによって、身体にさまざまな良い影響をもたらすことができます。イソロイシンが持つ効果・機能は以下のとおりです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

【イソロイシンの効果・機能一覧】

  • 運動時のエネルギーになる
  • 神経の働きをサポートする
  • 血糖をコントロールする
  • 筋肉・身体の成長を促進する
  • 髪・肌の質感を改善する

運動時のエネルギーになる

イソロイシンには、グルコース(ブドウ糖)をグリコーゲンに変換して体内に貯蔵する役割があります。グリコーゲンとは、運動時に必要なエネルギー源です。必要に応じて糖に変化しますが、グリコーゲンが不足すると筋肉が収縮できなくなります。

また、イソロイシンには、眠気のもとになるセロトニンの生成を抑制する効果があり、結果的に脳が疲れを感じにくいともいわれているため、トレーニングの効率アップにもつながるでしょう。

神経の働きをサポートする

イソロイシンには、体内の神経機能をサポートする働きがあります。脳からの指令を速やかに伝達し、身体の各組織を素早く動作させるのにイソロイシンは欠かせません。

また、イソロイシンは神経伝達物質のなかでも興奮系の作用を活性化させるため、仕事・勉強などの集中力を高める効果も期待できるでしょう。

血糖をコントロールする

2012年の大手食品会社による研究で、イソロイシンを含む流動食を加齢・疾病によって通常の食事ができない糖尿病患者に摂取させることで、糖尿病治療の評価基準となる血糖コントロール・栄養改善に効果があることが報告されました。

出典:アミノ酸L−イソロイシン配合の濃厚流動食で糖尿病患者の血糖コントロールを実現|味の素株式会社 広報部

筋肉・身体の成長を促進する

イソロイシンには、甲状腺ホルモンの分泌をサポートする働きがあります。甲状腺ホルモンとは、全身の組織を刺激してたんぱく質を産生させたり、細胞が使う酸素の量を増やしたりして、代謝をコントロールする物質です。イソロイシンが甲状腺ホルモンの分泌をサポートすることで、代謝がスムーズにおこなわれ、筋肉・身体の成長促進につながります。

髪・肌の質感を改善する

髪を構成するたんぱく質の8割はアミノ酸で、髪のハリ・コシに大きな役割を果たしています。また、イソロイシンをはじめとするBCAAが不足すると、皮膚炎を引き起こす可能性があるとされており、髪・肌を健康に保つために、イソロイシンは不可欠な栄養素といえます。

イソロイシンが不足するとどうなる?

必須アミノ酸であるイソロイシンは、不足すると身体にさまざまな不調をきたします。具体的な身体の不調・異変は以下のとおりです。

【イソロイシンが不足すると起こること一覧】

  • 筋トレの効果が低減する可能性がある
  • 疲れを感じやすくなる
  • 髪・肌の健康が保てなくなる

筋トレの効果が低減する可能性がある

イソロイシンはBCAAの一種で、筋肉の合成・発達を促進し、筋肉分解を抑制する働きがあります。イソロイシンが不足するとこの働きが不十分になるため、筋トレの効果が発揮できない可能性があるのです。

また、イソロイシンには集中力を高める作用があり、不足すると集中力が散漫になる恐れがあります。運動時のパフォーマンス低下にもつながるので、不足しないよう意識しましょう。

疲れを感じやすくなる

イソロイシンには、筋肉を動かすエネルギー源であるグリコーゲンを、体内に貯蔵する役割があります。イソロイシンが不足すると、体内に蓄えられるグリコーゲンの量が少なくなるため、エネルギーが足りない状態になります。また、眠気のもとになるセロトニンの生成も促されるため、結果的に疲れを感じやすくなるのです。

髪・肌の健康が保てなくなる

イソロイシンは、髪・肌を構成するアミノ酸の一種であり、全身の代謝をコントロールするホルモンをサポートしていることから、髪・肌の健康を保つうえでも重要な役割を担っています。不足すると髪にハリがなくなったり、場合によっては皮膚炎を引き起こしたりする可能性があります。

なお、BCAAのバリン・ロイシン・イソロイシンは、いずれか1つの摂取量が多すぎたり少なすぎたりすると、正常に機能しません。すべての種類をバランス良く摂取する必要があるため、次から具体的な摂取量の目安を紹介します。

1日に必要なバリン・ロイシン・イソロイシン

たんぱく質を構成しているアミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシン、いわゆるBCAAは、筋肉の成長に深く関わるため、日常的にトレーニングをおこなう人にとって重要な栄養素です。

ここでは、1日に必要なBCAAの摂取量を表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

【1日に必要なBCAAの量(体重1kgあたり)】

名称 15~17歳の場合 18歳以上の場合
バリン 28mg 26mg
ロイシン 42mg 39mg
イソロイシン 21mg 20mg

ほかの6種類の必須アミノ酸量を合計すると、18歳以上の1日に必要な必須アミノ酸量は体重1kgあたり184mgとなります。

イソロイシンをバランス良く摂取して筋トレ効果を高めよう

筋トレの効率を向上させるためには、筋肉の合成促進・分解抑制・損傷軽減の役割を持つBCAAをバランス良く摂取する必要があります。

BCAAを効率良く摂取し、筋トレ効果をアップさせるなら、9種類の必須アミノ酸がすべて入ったEAAサプリメントを活用しましょう。オススメは『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』です。

『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、ボディビル界のレジェンドである山本義徳先生が監修しているサプリメントで、必須アミノ酸9種類を網羅しており、BCAAも効率的に摂取可能です。

飲むタイミングとしては、トレーニング中・トレーニング後が適しています。EAAは吸収速度が速いため、トレーニング中のワークアウトドリンクとして活用でき、筋肉の損傷が激しいトレーニング後も速やかに栄養補給が可能です。筋トレとあわせて飲み続けることで、理想の筋肉を手に入れられるでしょう。

まとめ

イソロイシンは、筋肉の合成に重要な役割を持つ必須アミノ酸「BCAA」の一種です。筋肉・身体の成長を促進するほか、運動時のエネルギー・神経機能のサポート・集中力アップなど、あらゆる役割を果たしています。

ただし、ほかの必須アミノ酸とバランス良く摂取しないと、身体に悪い影響を及ぼす可能性もあるため、摂取量には注意が必要です。

効率良くイソロイシンを摂りたい場合は、『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』がオススメです。筋トレ中・筋トレ後の栄養補給として取入れ、理想の筋肉をいち早く手に入れましょう。

公式ライン

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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