筋トレを始めたいとは思うものの、今まで経験がなく、何から始めればいいのか見当もつかない。見よう見真似でチャレンジしてみたものの、本当に効いているのかわからない。
そんな風に思ったことはありませんか?
今回はそんな筋トレを始めたばかりの初心者がやるべき「トレーニングプログラム」と「栄養」に関して山本義徳先生が紹介します。
自己流のトレーニング方法ではなく、山本先生の経験と知識に基づいたトレーニング方法を正確に身につけることで、効率よく理想の身体に近づくことができるはずです。ぜひ参考にしてください。
そもそも、筋トレをするとかっこよくなれる!
「引き締まっていてかっこいいな。自分ももう少し筋肉をつけたい」と、1度くらいは思ったことがあると思います。
これまで筋トレ経験がない人でも、筋トレをすることで思い描いたボディに近づくことはできます。
コツコツと筋トレをすることで全体的に筋肉質な身体に変化して、かっこいい見た目になるだけでなく、スーツ姿の似合う「仕事ができる人」という印象を周囲の人に与えられます。
さらにキツいトレーニングを続けることでメンタル面も鍛えられるため、外見だけでなく内面もかっこよくなれるでしょう。
初心者はトレーニング経験者より身体の変化がわかりやすい!
山本先生は、筋トレを始めてから外見が変化するまでおよそ2か月~3か月かかるといいます。
なぜなら、筋肉の細胞が半分程度入れ替わることで見た目にも変化が現れるためで、筋肉の細胞はおよそ80日間で入れ替わるので、外見が変化するまでに2か月~3か月程度必要になるからです。
トレーニング経験者と比べ、筋トレ初心者は現状の筋肉のサイズが小さいため、筋トレをすることで筋肉の発達を実感しやすいのだと山本先生はいいます。
筋トレの成果を実感することで、筋トレに対するモチベーションも高まり、より筋トレが好きになれる可能性を秘めています。
最短で成果を出すために、筋トレ初心者は正しい知識とトレーニング方法を身につけましょう。
参考:https://money-from.com/see-results/
参考:https://health.suntory.co.jp/professor/vol32/
外見がかっこよくなる!
かっこよくなるために、鍛えたい筋肉の部位を決めてトレーニングしても問題はありません。
上腕二頭筋を鍛えることで力こぶができ、大胸筋を鍛えることで厚い胸板を作ることができます。
腹筋を鍛えることでお腹周りもスッキリと引き締まり、逆三角形のようなシルエットを作れます。
それだけでなく、徐々に余分な体脂肪が減って、引き締まったかっこいいスタイルになり、好きな服装を楽しむことができるようになるでしょう。
参考:https://darl.jp/cool/12438/
精神的にも成長できる
外見の変化だけでなく、メンタルも鍛えられます。
トレーニングをコツコツと続けることで、扱えるウエイトの重量が増え、自身の成長を実感できるからです。
外見の変化だけでなく、コツコツと継続できた自分のメンタルの成長を感じることができます。
運動不足を解消できて、気持ちがすっきりする
日常生活では筋肉を使う場面はあまり多くありません。
運動不足を実感している人にとっても、筋トレはオススメです。
なぜなら、トレーニングを行うと「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」というホルモンが分泌されて、気分がすっきりするからです。
セロトニンには、快感を増幅させる「ドーパミン」や、神経を興奮させる「ノルアドレナリン」といわれる神経伝達物質を抑えて精神を安定させる働きがあります。
参考:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html
運動嫌いにはストレス解消にならない可能性も
「筋トレでストレスを解消をする」という方法は、筋トレが本当に苦手な人にとってはストレス解消にならない可能性もあります。
筋トレがストレスと感じる人は、ウォーキングやジョギングなどの運動でもストレス解消になります。
気軽に始められる運動から取組むことがオススメです。
参考:https://biz-journal.jp/fitness/2020/08/post_16984
心に余裕ができるから、だれにでもやさしくなれる

そして筋トレをすることで、誰でも山本先生のような強さと優しさを兼ね備えることができます。
山本先生も「海外で活躍しているプロのボディビルダーのような身体になりたい」と本気で憧れた結果、日本人初のライトヘビー級優勝やヘビー級で優勝することができたのです。
夢や目標に向かって努力をした経験があるからこそ、心に余裕がうまれるのかもしれません。筋トレを極めることで、山本義徳先生のような優しく強い人に近づけるでしょう。
初心者が注意したい筋トレのポイント
次に初心者が起こしがちなトレーニングや食事の失敗を紹介します。
誰でも陥りやすい失敗ですが、あらかじめ意識することで十分に回避することができます。
トレーニングをしすぎる
毎日トレーニングをしていても筋肉は大きくなりません。
なぜなら、トレーニングの刺激で傷ついた筋肉は休んでいるときに修復されて大きくなるからです。
「筋肉痛が残っているときにトレーニングを行っても、筋肉の回復が遅れるだけになります。そのため、筋肉痛が残っている状態ではしっかりと筋肉を休ませることが筋肥大の近道になります」ということを、山本先生は伝えています。
1週間のトレーニング頻度は2~3回
トレーニングによって傷ついた筋肉を回復させるために、1週間のトレーニング頻度は「2~3回」を山本先生は推奨しています。
トレーニング後に身体のケアをしない
トレーニング後は、ストレッチなどを行って身体のケアをしましょう。
なぜなら、ストレッチによってトレーニングの刺激で傷ついた筋肉の繊維をゆっくりと伸ばすことで、筋肉が短くなることを防ぎ、血行を促進して身体の末端まで血液を運ぶこともできるからです。
具体的には、1回30秒程度のストレッチを2セット行うようにしてください。
参考:筋トレの効果を高める正しいストレッチの方法を紹介!ストレッチの常識を変えろ!
参考:https://melos.media/wellness/8188/2/
食事をおろそかにする
山本先生によると「初心者はもともとの筋肉量が少ないので、筋肉が一番発達しやすいボーナスステージにいる」のだそうです
筋トレを始めたばかりの時期から、肉・魚・卵などのタンパク質が多く含まれた食事を心掛けてください。
さらに、食事よりも体内への吸収速度が速いプロテインを摂ることも山本先生は推奨しています。
具体的なタンパク質の摂取量は、1日あたり「体重×2g~2.8g」です。
タンパク質は、体内でアミノ酸に分解されてから腸で吸収されます。そのあと、血液中のアミノ酸は筋肉の材料やエネルギーとして利用されます。
プロテイン摂取のタイミング
山本義徳先生が推奨するプロテイン摂取のタイミングこちらです。
- トレーニング前→60~70分前
- トレーニング後→30分以内
- 寝る前
特にトレーニング前のプロテイン摂取を推奨している理由は、あらかじめ体内の血中アミノ酸濃度を高めておくことで、筋肉を合成するために必要な栄養を十分用意することができるからです。
トレーニング開始時点から体内で「筋肉を合成せよ」というシグナルが発せられるため、十分なタンパク質が必要です。
プロテインが消化吸収されるまで、およそ60〜70分程度かかることから、トレーニングの60~70分前にプロテインを摂ることが、筋肥大への近道になります。
初心者におすすめのトレーニングメニュー(ジム編)
筋トレを始めたばかりの人は正しいトレーニングフォームを学び、狙った筋肉に刺激を加えることが非常に大切です。
そのため、ベンチプレスやスクワットなど、バーベルなどの設備が整っているトレーニングジムで動作に慣れることを山本先生は推奨しています。
始めから高重量を扱ったトレーニングではトレーニングフォームが崩れる恐れがあるため、重すぎない重量で始めて、少しずつ重量を増やすことを心掛けましょう。
ベンチプレス

筋トレの代表的な種目といえば「ベンチプレス」です。
鍛えられる部位
- 大胸筋
トレーニング時のポイント
- ベンチプレスに潰されないよう、セーフティーバーを設定する
- バーベルの真下にアゴがくるようにベンチに仰向けになる
- バーベルの81cmラインを目印にして、左右均等にバーベルを握る
- 大胸筋の下に位置する剣状突起という骨のあたりを目安に、息を吸いながらバーベルを下ろす
目安の回数と重量
- 基本的なセット数として「10回3セット」を推奨しています。
一般的な男性のベンチプレスはだいたい40kgを目安にして、1セット目は余裕をもって10回できて、3セット目はギリギリ10回できる重量にしてください。
- セット毎のインターバルを5分間空けて行うようにしましょう。

サイドレイズ

肩の「三角筋」を効果的に鍛えることができます。
鍛えられる部位
- 三角筋
トレーニング時のポイント
- ダンベルを両手に持ち、肘を軽く曲げる
- 地面と平行になるくらいの高さまで腕を持ち上げる
回数と強度
- フォームを身につけるために、15回×2セットできる重量から始めることを推奨しています。
- 慣れてきたら、3セットに増やすなど徐々にステップアップすることが大切です。
より、サイドレイズの刺激を強くしたい人には、以下の「山本スペシャル」がオススメです。

ラットプルダウン

ラットプルダウンは背中を広く、大きくすることができるトレーニングです。
鍛えられる部位
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
- 上腕三頭筋
トレーニング時のポイント
- 肩幅よりも拳一つ分広く持つ
- バーを顎の高さよりも下まで引く
回数と強度
- サイドレイズと同様に、フォームを身につけるために、15回×2セットできる重量から始めることを推奨しています。

クランチ

腹筋を鍛えることができます。
鍛えられる部位
- 腹直筋
トレーニング時のポイント
- 肩甲骨が少し浮く程度まで、上体を上げる
- 息を吐きながら腹筋をすることを意識しましょう。
スクワット

スクワットは、多くの筋肉を使うため、重い重量を扱うことができます。
鍛えられる部位
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 大臀筋
トレーニング時のポイント
- つま先は少し外側に向けることで、無理なく膝を曲げられます
- 腰を後ろに引くようにしてしゃがみ、膝が靴よりも前に出過ぎないようにする
回数と強度
- フォームを身につけるために、2〜3セットをウォームアップとして軽い重量から始めることを推奨しています。
- メインの重量でも2〜3セットおこなうようにしましょう。

自宅で初心者が行うトレーニング
ブルガリアンスクワット

ベンチの変わりにイスなどを代用して、通常のスクワットと比べて腰や膝への負担を少なくすることができます。
鍛えられる部位
- 大臀筋
- ハムストリングス
- トレーニング時のポイント
- 後ろ足をイスに乗せて、上半身は前傾する
トライアングルプッシュアップ

プッシュアップ(腕立て伏せ)は、自重で行うトレーニングとして基本的な種目です。手幅を狭くして正しいフォームで行うことで、大胸筋だけでなく上腕三頭筋も鍛えることができます。
鍛えられる部位
- 大胸筋の内側と上部
- 上腕三頭筋
トレーニング時のポイント
- 両手の親指と人差し指で三角形を作り、間に鼻をいれていくような感じでプッシュアップする。
- 肘を閉じた状態でナローベンチプレスを行うようなフォームになる
ロシアンツイスト

腹筋は自重トレーニングがメインです。
クランチなどの負荷とは違うため、外腹斜筋を鍛えることができます。
鍛えられる部位
- 腹横筋
- 外腹斜筋
- 腹直筋
トレーニング時のポイント
- 仰向けになり脚を上げる
- メトロノームのように、脚を左右に動かす
1週間のトレーニングメニュー
ここまでで具体的なトレーニングプログラムについて説明してきました。
筋トレをしたことない人を対象とした、1週間のプログラムを紹介します。
全身を1日で鍛えるプログラム
筋トレをしたことがない人の場合、3か月間は1日で全身を鍛える種目で大丈夫とのことです。
追い込んだトレーニングをするのではなく、フォームを確認しながら行うことがポイントになります。
慣れてきたら重量を上げたり回数を増やすことが効果的です。
日曜日:トレーニング日
月曜日と火曜日:おやすみ
水曜日:トレーニング日
木曜日:おやすみ
金曜日:トレーニング日
土曜日:おやすみ
トレーニングに関するQ&A
筋トレの効果が出るまでに必要な期間は?
筋肉の合成と分解は、トレーニングを始めた瞬間から起こっています。
2~3か月経つと、外見も変化してくるため、トレーニングの効果が実感できるでしょう。
有酸素運動はやったほうがいいのか?
有酸素運動をする場合、ウエイトトレーニングとは別の日に行うようにしましょう。
なぜなら、同じ日に行うと疲労が蓄積されてしまい、オーバーワークになる可能性が高くなるからです。
別の日に行うことで、疲労が分散されるだけでなく、代謝が高い時間が長くなるので体脂肪も燃焼されやすくなるというメリットもあります。
プロテインをどのくらい飲めばいいのか?
トレーニングを行っている人は、1日あたり体重×2g~2.8gのたんぱく質を摂取するように心掛けましょう。
具体的には、体重60kgの男性の場合、1日180g程度摂るようにしましょう。
あまり摂らないほうがいい食事とは?
栄養を大きく分けると、タンパク質・糖質・脂質に分けられます。
筋肉にとって必要な栄養素であるタンパク質は欠かせません。
カロリーを摂取しすぎないように、タンパク質の多く含まれた食べ物を摂る際は、代わりに脂質の多い食事を少し減らしましょう。
参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/460656/
まとめ
今回は、山本先生が推奨している筋トレ初心者にオススメのトレーニング方法と栄養に関して紹介しました。
最低でも3か月間はコツコツとトレーニングを続けることで、見た目にも変化がわかるくらい、筋肉を大きく成長させることができます。
自分が理想とするかっこいい身体に近づけるように、トレーニングや食事に関する知識を身につけてください。
YouTubeでは、初心者に向けた動画もあるので、参考にしてください。
監修者情報

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
【筋トレ大学PRO】
https://shop.valx.jp/shop/information_categories/kintoredaigaku-pro
【SNS】
X▶︎https://twitter.com/valx_official
Instagram▶︎https://www.instagram.com/valx_official/