プロテインを飲む際、実際に飲んだプロテインの量がそのまますべてたんぱく質として体内に吸収されるわけではありません。プロテインに含まれるたんぱく質の量や、自分に必要なたんぱく質の量を知り、適切な量を摂取する事が筋力アップには大切となります。
そこで今回は、プロテインのたんぱく質量や、年齢や性別ごとに必要とされるたんぱく質量の基準などについてわかりやすく解説します。
プロテインを飲まずに食品だけで十分にたんぱく質を摂取できるのかについても紹介していますので、食品中のたんぱく質量の目安や摂取方法についての理解を深められる内容となっています。
プロテインのたんぱく質量は商品によって異なる
たんぱく質の摂取を目的としてプロテインを購入するのであれば、まずはその商品にどれくらいのたんぱく質が含まれているかを確認しましょう。
なぜなら、プロテインに含まれるたんぱく質量は商品によって異なり、どの商品でも同じ量のプロテインを飲めば同量のたんぱく質が摂取できるとは限らないためです。
「この商品は安くてお買い得だな」と思って購入したプロテインが、実際には含有しているたんぱく質量が少なく、自分の求めるたんぱく質量を満たすためにはたくさんの量を飲まなければならないかもしれません。
割安と考えて購入したプロテインも、たくさん飲む必要があれば結果的に割高となってしまう可能性もあるのです。
お得なプロテインかどうかは、商品価格を1gあたりのたんぱく質量で換算すればわかります。
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』プレーンは、たんぱく質の含量が96.4%(1g中96.4%がたんぱく質)となっており、コストは抑えつつ高いたんぱく質含量を実現している商品です。
年齢・性別から見る必要たんぱく質量
必要なたんぱく質の量は年齢や体重、性別などによっても異なります。
年齢や性別ごとに必要なたんぱく質量は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を見るとわかります。
性別 | 男性 | 女性 | ||||||
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 目標量 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 目標量 |
0〜5(月) | – | – | 10 | – | – | – | 10 | – |
6〜8(月) | – | – | 15 | – | – | – | 15 | – |
9〜11(月) | – | – | 25 | – | – | – | 25 | – |
1〜2(歳) | 15 | 20 | – | 13~20 | 15 | 20 | – | 13~20 |
3〜5(歳) | 20 | 25 | – | 13~20 | 20 | 24 | – | 13~20 |
6〜7(歳) | 25 | 30 | – | 13~20 | 25 | 30 | – | 13~20 |
8〜9(歳) | 30 | 40 | – | 13~20 | 30 | 40 | – | 13~20 |
10〜11(歳) | 40 | 45 | – | 13~20 | 40 | 50 | – | 13~20 |
12〜14(歳) | 50 | 60 | – | 13~20 | 45 | 55 | – | 13~20 |
15〜17(歳) | 50 | 65 | – | 13~20 | 45 | 55 | – | 13~20 |
18〜29(歳) | 50 | 65 | – | 13~20 | 40 | 50 | – | 13~20 |
30〜49(歳) | 50 | 65 | – | 13~20 | 40 | 50 | – | 13~20 |
50〜64(歳) | 50 | 65 | – | 14~20 | 40 | 50 | – | 14~20 |
65〜74(歳) | 50 | 60 | – | 15~20 | 40 | 50 | – | 15~20 |
75以上(歳) | 50 | 60 | – | 15~20 | 40 | 50 | – | 15~20 |
例えば、30~49歳の場合、一日のたんぱく質摂取推奨量は男性65g、女性50gとなっています。
ある一定の年齢までは、歳をとるにつれて必要となるたんぱく質は増え、男性よりも女性のほうが必要なたんぱく質は少ないです。
この推奨量は「食を含む一日で必要なたんぱく質量」となるため、すべてをプロテインで満たす必要はありません。食事から摂取しつつ、足りない分をプロテインで補うと良いでしょう。
一般的に、プロテインでは「年代×1g」摂取するのが良いとされており、20代なら20g、30代なら30gのプロテインを飲むのが望ましいです。
ただし、この数字は「運動をおこなわない」場合の目安です。トレーニングやバルクアップを目的とする場合には、より多くのたんぱく質量が必要になります。トレーニングをおこなう人は、最低でも体重1kgあたり2g以上を目指しましょう。
また、年齢を重ねるにつれて、総エネルギー量に対するたんぱく質の絶対量が不足する傾向が見られます。特に高齢者の場合、あっさりとした食事を好むようになるなどして、たんぱく質が不足しがちです。
運動する人や高齢者はたんぱく質を意識して十分に摂取し、それ以外の人も自分に必要な量のたんぱく質をしっかりと取るようにしましょう。
食品だけでたんぱく質を摂取しきれるのか?
たんぱく質の必要量について考えていくと、「プロテインを飲まなくても、食品だけで必要なたんぱく質量を確保できるのでは」という疑問が生まれるかもしれません。結論からいえば、食品だけでも一日に必要なたんぱく質量を補う事は可能です。
しかし、たんぱく質摂取を食品だけに頼った場合、カロリーオーバーになる可能性が高いです。
たんぱく質40gを食品から摂取しようとする場合、例えば肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)なら約200gを食べる必要があります。
牛肉100gのカロリーが200~500kcal程度になるため、200gを食べるとなると、それだけで400~1000kcalも摂取する事になります。
毎日の食事で肉だけを食べるという事はないでしょうから、そこに白米などの主食や、副菜なども食べる事を考慮しなければいけません。たんぱく質の摂取を食事だけでおこなおうとすると、カロリーオーバーになりやすいでしょう。
摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太る原因となり、たんぱく質の必要量を満たせても脂質や糖質が過多となっては、生活習慣病などのリスクも高めてしまいます。
毎日のバランス良い食事に加え、プロテインを用いる事で、カロリーを抑えながら効率良く必要な量のたんぱく質を摂取できるようになります。
まとめ
プロテインのたんぱく質量は商品によって異なるので、その商品がお得かどうか見極めるためには、1gあたりのたんぱく質含有量を見る必要があります。
一日に必要なたんぱく質の量は年代や性別・運動量によって異なります。ハードな筋トレをおこなう場合や、絶対量が不足しがちな高齢者、普段の食生活でたんぱく質量が足りない人はプロテインで補うと良いでしょう。
また、必要なたんぱく質量をすべて食品で確保する事もできますが、カロリーオーバーとなるリスクがあります。プロテインを上手に利用してたんぱく質を摂取しながら、逞しく健康的な身体づくりを目指していきましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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