プロテインのメリットを活かすためには、混ぜる飲み物にも配慮すべきでしょう。特に牛乳など、飲み物によってはプロテインの効果を最大限得ることができないおそれがあるからです。
この記事では、プロテインを牛乳に混ぜる事で生じるデメリットとオススメの飲み物、そしてダマを作らずプロテインを上手に混ぜるコツを解説します。筋肥大効果を高めるEAAとの併用にもふれているので、プロテインのおいしい飲み方・上手な摂取方法を知りたい人は参考にしてください。
プロテインは牛乳と混ぜないほうがいい
ホエイプロテインは、牛乳からたんぱく質を抽出したもので、消化吸収が速いのが特徴です。しかし、牛乳に溶かすと脂肪分の影響で、消化吸収速度が遅くなってしまいます。牛乳に混ぜて飲むと摂取カロリーも高くなるので、カロリーオーバーにつながりやすくなります。
プロテインは牛乳に溶かすと甘みや風味が増しますが、たんぱく質の吸収が高まるわけではありません。また、最近のプロテインは水に溶かしても味の良いものが多いため、あえて牛乳に溶かさなくても飲みやすくなっています。
「高たんぱく質かつカロリーが低い」「消化吸収速度が速い」というプロテインのメリットを活かしたいなら、水に溶かして飲むのがオススメです。
水で飲みづらさを感じる場合は、牛乳ではなく豆乳に混ぜてみてはどうでしょうか。豆乳は、100gあたりのたんぱく質含有量が牛乳より多く、カロリーは牛乳の2/3程度です。さらに鉄分やビタミンB群、イソフラボンなども豊富に含むため、牛乳以上のメリットが期待できます。
なお、プロテインを溶かすための飲み物は、コーヒーや果汁100%ジュースでも良いとされています。しかし、コーヒーは味が悪くなる事があります。また、果汁ジュースは味は良くなり飲みやすくなりますが、果糖が含まれている分、カロリーを摂りすぎてしまう危険があります。実際に混ぜて飲む際には注意しましょう。
プロテインを何で割ると良いのかは、以下のコラムや動画でくわしく解説しています。
9C. 水と牛乳、どっち?プロテインのオススメの割り方を紹介
ダマを防ぐ!プロテインを混ぜるときのコツ
プロテインは、溶かすときにダマになってしまう事があります。ダマになっても栄養価は変わりませんが、できればなめらかなおいしいプロテインを飲みたいと思う人が多いでしょう。
そこで、ダマを防ぐちょっとしたコツを解説します。
まず、コップやボトルに入れる順番を、水→プロテインの順番にします。水をプロテインよりも先に入れておけば、底や隅に粉がたまりにくくなるためです。
さらに、プロテインの粉を入れる前のちょっとした工夫で、よりダマになりにくくなります。その工夫とは、水の入ったコップやボトルに粉を入れる際に、プロテインの粉を軽くシェイクしてから入れる事です。あらかじめシェイクするひと手間を加えるだけでも、プロテインはより溶けやすくなります。
なお、水は常温のほうが溶けやすいですが、最近のプロテインは冷たい水でも比較的溶けやすいため、温度はあまり気にしなくても良いでしょう。
専用のブレンダーボトルに入れて持ち運ぶなら、先に粉を入れておいてシェイクし、そのあと水を入れてもOKです。ボトルは、底が丸みを帯びていて角がなく、ステンレス製のブレンダーボールつきのものを使うと、プロテインを上手に溶かせます。
プロテインがダマになりにくい専用のボトルを探しているなら、以下のコラムを参考にしてください。
EAAと組合せるとトレーニング効果が高まる
プロテインをベースとして、吸収の速いEAAで必須アミノ酸を補えば、トレーニングの筋肥大効果をより一層高める事が可能です。
まず、プロテインをトレーニングの60分ほど前に飲み、あらかじめ血中アミノ酸濃度を高めておきます。その状態で、トレーニング中に吸収速度の速いEAAを摂取すれば、血中アミノ酸濃度の高い状態を長時間維持できます。
ただし、トレーニング中に摂取するEAAは10~15g程度(1日の総摂取量の目安)にとどめ、水に溶かして少しずつ飲むようにしましょう。一度に大量のEAAを摂取すると、浸透圧性の下痢を起こす可能性があります。
より安全で使いやすいEAAサプリメントを探しているなら、アンチドーピング認証を取得している『VALX EAA9』がオススメです。
EAAを効果的に摂取する方法は、以下の動画で解説されています。
まとめ
プロテインを牛乳に混ぜると、カロリーが高くなり消化吸収速度が遅くなります。プロテインのメリットを最大限に活かすためには、やはり水に溶かして飲むのが良いでしょう。
プロテインがうまく溶けない場合は、あらかじめ粉をシェイクしておくと溶けやすくなります。専用のブレンダーボトルを使うとダマができにくくなるため、おいしくプロテインを飲みたい人はブレンダーボトルの使用がオススメです。
なお、プロテインは、EAAと併用するとバルクアップ効果を高められます。効率良くトレーニングの効果を引き出したい人は、EAAの利用も視野に入れましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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