スポーツ競技に取組んでいる人であれば、プロ・アマ問わず持っておきたい知識がアンチドーピングです。
ドーピングの対象となる薬物は世界アンチドーピング機関によって公表されますが、新たに対象となる薬物は都度追加されるため、場合によっては「ドーピングにあたるとは知らなかった」という事態も生まれかねません。
この記事では、アンチドーピングについて深く知りたい人のために、ドーピングからスポーツを守るための活動であるアンチドーピングの取組みや、我々がアンチドーピングの取組みにおいて気をつけたいポイントを解説します。
アンチドーピングとは
アンチドーピングとは、ドーピング(運動能力向上を目的とした不正薬物の使用)を排除し、クリーンで公正公平なスポーツを守るための活動です。プロアスリートに限ったものではなく、アスリートやスポーツ選手の安全を守り、競技がフェアに行われるようにするための取組みです。
公平性を保つためにドーピングの対象となる禁止薬物は毎年、世界アンチドーピング機関(World Anti-Doping Agency:WADA)によって公表されています。該当する不正薬物の服用には厳しい罰則が設けられています。
世界アンチドーピング機関(World Anti-Doping Agency:WADA)とは
WADAはドーピング根絶を目指して世界規模でのアンチドーピングを推進している組織です。世界各国でのドーピングの根絶を働きかけるなど世界的にドーピング防止活動を展開しています。発足は1999年でこのためのルール作りを担っており、不正薬物の使用に関する検査方法・検査基準や、違反者に対する罰則などを取り決めています。
なお、インフォームドチョイスと呼ばれるアンチドーピング認証プログラムも同機関が運営しています。
アンチドーピングの取組み
では、アンチドーピングのためにどのような取組みが行われているかについて紹介します。
WADAの取組み
WADAは、アンチドーピング活動推進のため、制度の整備・教育・啓発活動をしています。また、国際的な検査基準の統一、違反選手に対する制裁の決定、アンチドーピング認証プログラムのインフォームドチョイスも運営しています。
JADAの取組み
JADAは日本国内でアンチドーピングを推進する機関です。具体的な取組みとしては、国際レベルの競技大会はもちろん、国内の各種大会・ジュニア大会においてのドーピング防止に関する情報提供や指導があります。
また、スポーツ関連の医事団体への啓蒙活動も実施してます。
その他国内での取組み
上記のような機関の他にも、日本国内ではアンチドーピングに関する多くの取組みが行われています。
たとえば、ドーピング検査専門人材の育成や確保、アンチドーピングに関する研究開発の推進、ドーピング防止に関する教育や啓発の推進、WADA常任理事国としての活動などです。
また、文部科学省は世界的に採択されている「ドーピング防止に関する国際規約」を履行しアンチドーピングの推進を図るため、独自のガイドラインを策定。2018年には「スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律」が施行されました。
さらに2019年には「スポーツにおけるドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針」がすでに始まっているのです。
アンチドーピングの取組みで気をつけたいポイント
アンチドーピングに関して、私たちが日頃気をつけたいポイントを紹介します。「知らないうちにドーピングをしていた」とならないために、しっかりとした知識を身につけておきましょう。
普段利用するサプリや市販薬に注意
私たちが普段使用しているサプリメントや市販薬の中には、禁止薬物が含まれている可能性があります。
WADAは毎年禁止薬物を更新しており、新たに薬物、成分が禁止されるケースも多いので、今まで大丈夫だったものが禁止扱いされることもあるのです。
意図的ではなくても、禁止薬物を摂取しているとドーピング扱いになるので、日頃から情報をキャッチして対策しておくことが大切です。
禁止表国際基準にすべて載っているわけではない
禁止表国際基準は、WADAが公にしている禁止薬物のリストです。リストに基づいてサプリメントやプロテイン、服用薬がドーピング扱いになるかを判断しています。
ただし、リストに基づいて対策しても、完全にドーピングを避けるのは困難といえます。理由は、すべての禁止薬物が記載されているわけではないためです。「類似の~」や「たとえば~」といった表現も多いため、判断しにくい場合も多くあります。迷った場合は、医師や薬剤師に指導をあおぐようにしましょう。
サプリや漢方薬には細心の注意を
ドーピング対策の際には、特にサプリメントや漢方薬への注意を怠らないようにしましょう。というのも、サプリメントは食品・漢方薬は生薬扱いのため、全成分が明らかになっているわけではないためです。サプリメントや漢方薬は、アンチドーピングの観点から言えば、実は推奨されていません。専門家であっても禁止薬物が入っているか判断できないこともあるので取扱いに注意しましょう。
まとめ
アンチドーピングは、スポーツや競技の公平性を保つために必要不可欠な活動です。世界的にもその輪は広がっており、しっかりとしたルールに基づいて運用されています。
スポーツに携わる人は、知っておくべき重要な知識の一つですが、どんなに気をつけていても、知らないうちにドーピングをしてしまうケースも考えられます。そのため、日頃から情報をキャッチして、摂取するものに日頃から注意を払うことが大切といえます。
また、少しでも疑問があるのなら、専門家に聞いてみるのも良いでしょう。
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監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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