アミノ酸

非必須アミノ酸のアルギニンとは?アルギニンで筋肉を活性化!

非必須アミノ酸のアルギニンはエナジードリンクにも配合されている事が多く、どのような効果があるのか気になる人も少なくありません。

そこで今回は、非必須アミノ酸のアルギニンを詳しく解説します。

「アルギニンとは何?」「筋トレにアルギニンは必要?」などアルギニンについて詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

アルギニンとはオールラウンダーな栄養素

アルギニンはアミノ酸の一種であり、ほかの栄養素との組合せで多方面への働きが確認されている成分です。ここでは、アルギニンの働きを詳しく解説します。

アルギニンとは非必須アミノ酸の一種

アミノ酸には20種類あり、そのうち9種が体内で生成できない必須アミノ酸、残りの11種が体内で生成できる非必須アミノ酸です。

アルギニンは体内で生成できるため非必須アミノ酸に分類されていますが、体内で生成できる量が少なく、不足した分を食事などで補給する必要があるため「条件下必須アミノ酸」「準必須アミノ酸」とも呼ばれています。子どもの場合は必須アミノ酸と言われる事もあります。

アミノ酸はたんぱく質を構成する重要な成分です。特に、アルギニンは筋肉の合成をサポートする働きが強く、筋トレをする人には欠かせない成分といえるでしょう。

体力補強をサポート

エナジードリンクなどに含まれる事が多いアルギニンは、体内でエネルギーを作り出すサポートをする働きがあります。「滋養強壮の源」ともいわれている成分であるため、優れた体力補強効果が期待できるでしょう。

なぜアルギニンの摂取が体力補強につながるのかというと、アルギニンの働きによってTCAサイクル(クエン酸回路)が活性化されるためです。

TCAサイクルとは人間のエネルギーの生産に関わるサイクルの事で、TCAサイクルが活性化されているときはエネルギーの生産がスムーズにおこなわれます。運動時に発生するアンモニア物質によってTCAサイクルは乱れやすくなりますが、アルギニンはアンモニアの解毒をサポートするため、エネルギーがスムーズに生産されて体力補強につながるとされています。

血管を拡げ血流を促進する

アルギニンの摂取によって体内の一酸化窒素(NO)産出量が増加すると、動脈がしなやかになり血管の拡張につながります。血管が拡張されると血流が促進されやすくなり、運動パフォーマンスの向上の効果も期待できるでしょう。

血流が良くなるとメタボリックシンドロームの対策・血管の健康維持などの健康サポート・肌のターンオーバーを整える・乾燥肌や顔色の改善などの美容方面への効果も期待できます。

なお、アルギニンを摂取して血流が促進するまで、約1時間かかります。運動パフォーマンスの向上目的でアルギニンを摂取する場合は、トレーニングの1時間前に摂取する事をオススメします。

ほかの栄養素と結びついてマルチに力を発揮する

アルギニンはほかの栄養素と結びついて、さまざまな効果を発揮する成分です。アルギニンがグリシン・メチオニンと結びつくとクレアチンという物質に変化し、運動パフォーマンスの向上・筋肥大・筋力向上などの効果につながるとされています。

筋肉のエネルギー源となるクレアチンは、強い負荷がかかる運動をしている人やトレーニング中の人にとって、強力な味方となってくれるでしょう。

そこでオススメなのが、山本義徳先生が完全監修した『VALX クレアチンパウダー』です。トレーニングで消費されたクレアチンを迅速に補給するサプリメントで、モノハイドレート純度99.9%の「クレアピュア®」を原料に使用しています。

 

ほかにも、アルギニンはオルニチンと結びつく事で成長ホルモンの分泌を促進させたり、脂肪燃焼をサポートしたりする働きもあります。結びつく栄養素によってさまざまな働きをしてくれるマルチな成分といえるでしょう。

アルギニンの摂取で得られる効果とは

アルギニンを摂取すると、どのような効果を得られるのでしょうか。ここでは、アルギニン摂取で期待できる3つの効果を紹介します。

効果1 成長ホルモンの分泌を促進

アルギニン摂取で期待できるおもな効果は「成長ホルモンの分泌促進」です。成長ホルモンと聞くと、子どもや思春期に分泌されるホルモンだと考える人が多いですが、成長ホルモンは大人になっても分泌され続けているホルモンです。

成長ホルモンには筋肉の増加や代謝アップをサポートする働きがあり、健康的な身体作りや健やかな生命維持には欠かせないホルモンです。しかし、成長ホルモンの分泌量は年齢とともに低下し、思春期以降は右肩下がりになります。

アルギニンを摂取すると成長ホルモンの分泌を促進させられるため、成長期の健やか発育を促すだけではなく、脂肪の代謝を促したり筋肉を強化したりする効果も期待できるようになるでしょう。

成長ホルモンの分泌量は、思春期をピークとすると「30~40代では50%」「60代では30%」程度の分泌量になると考えられています。筋肉強化のためにも役立つアルギニンですが、トレーニングをしない人も、年齢を重ねるとともに意識して摂取したい成分です。

効果2 免疫反応の活性化

アルギニンには「免疫機能をサポートする働き」があると考えられています。なぜアルギニンを摂取すると免疫力が高まるのかというと、アルギニンによって体内にある免疫細胞のマクロファージが活性化され、侵入してきたウイルス・細菌などを無力化させるからです。

マクロファージは白血球の一種で、活性化させる事で病気に負けにくい丈夫な身体を作れるといわれている細胞です。アルギニンはマクロファージの働きを促す効果があるため、免疫力向上の効果が期待されています。

味の素株式会社が発表した調査結果によると、一般的な栄養剤と比べてアルギニンは、摂取することによって「術後の合併症発症率が下がる」事も確認されています。

また、アルギニンの摂取は、細胞の増殖・修復に欠かせないポリアミンの生成もサポートします。ポリアミンは傷の治癒を助けたり、術後の回復を促したりする役目も担っているため、免疫力が低下しているときにも役立ちます。

効果3 血流促進

アルギニンは、一酸化窒素のニトリックオキサイド(NO)が結合してできたアミノ酸です。一酸化窒素には血管拡張・血液循環を良くする働きがあるため、アルギニンを摂取すると「血流促進効果」が期待できます。

血流が促進されると運動パフォーマンスが向上しやすく、海外では多くのアスリートが「トレーニング前のアルギニン摂取」を取入れているほどです。シトルリンを摂取するとアルギニン量も増える事から、アルギニンではなくシトルリンの摂取を好む人も少なくありません。

血管に柔軟性が出て血流が促進されると、即効的な運動パフォーマンスの向上につながりやすくなります。

まとめ

アルギニンは、筋肉肥大サポート・成長ホルモンの分泌促進・免疫力アップ・血流促進などのさまざまな効果が期待されています。

アルギニンは体内で生成できる非必須アミノ酸ですが、体内で生成される量が少ないため、サプリメントを利用して効率的に摂取する方法がオススメです。

トレーニング中の人はもちろん、健康維持や美容に役立てたい人も、積極的に摂取するように意識しましょう。

監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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