バルクアップとは、筋肉量を増やし、身体を大きくする事を指します。ボディメイクの基本ともいえるでしょう。バルクアップの最中は間食をしながら筋肉を育てていく事が大切です。
では、なぜ間食を取入れる必要があるのでしょうか。その理由を詳しく解説するとともに、間食としてオススメのおやつも紹介します。
バルクアップ中に間食が必要な理由
バルクアップの最中は間食(おやつ)が推奨されています。効率良く筋肉量を増やすために重要な要素となるからです。では、間食はどのような役割を担うのでしょうか。
食事だけでは摂りきれないエネルギーを補給
筋肉を大きく育てるためには、食事がとても重要な要素となります。バルクアップのために筋トレをしていても、食事で摂取するカロリー以上にワークアウトによる消費カロリーが大きければ、身体を大きくする事はできません。
バルクアップを目指すなら、摂取カロリーは普段よりも500~1000Kcalほど多く摂取する必要があります。ただ、普段どおりの食事ではここまで摂りきれない事もあります。
また、やみくもにカロリーを摂取するのではなく、三大栄養素(たんぱく質・糖質・脂質)をバランス良く摂取することが重要です。バルクアップ中の食事で目指したい三大栄養素のバランスは、たんぱく質30%・炭水化物40~50%・脂質20~30%です。この割合を目安に献立を組む事をオススメします。
「PFCバランスとは?バルクアップと減量に最適なPFCを山本先生が解説」の記事へ
筋肉の分解を防ぐ
空腹を感じたときには、すでに脂肪燃焼が進んでいる状態にあります。空腹状態は血糖値が低下した状態なので、体脂肪を燃焼してエネルギーとして使い始めるためです。
しかし、空腹状態が長く続くと、身体は筋肉を分解してエネルギーを得ようとしてしまいます。筋肉の分解を防ぐためには、空腹状態を作らない事が大切なのです。
小腹が空いたと感じたら適度に間食を取り、筋肉の分解を防ぐようにしましょう。
血糖値の低下を緩やかにする
空腹を感じているときは、血糖値が下がっている状態です。この状態で筋トレのような強度の高い運動をすると、低血糖状態を引き起こし、場合によっては体調不良になる可能性があります。
また、血糖値が下がった状態で食事をすると身体は脂肪を蓄えようとしてしまいます。代謝も落ち、身体に脂肪がつきやすくなります。
こういった事を避けるため、ワークアウト前・途中などに適宜間食を摂り、血糖値を一定に保つ必要があります。血糖値が安定していれば脂肪が常に燃焼しやすい状態をキープできるメリットが生まれます。
コンビニで買えるおやつも!オススメの間食を紹介
ここからは、ワークアウト前後に気軽に摂取できる間食を紹介します。コンビニなどで販売されているものもピックアップしているので、トレーニングジムに向かう途中で準備する事も可能です。
たんぱく質が摂取できる間食
たんぱく質は、良質な筋肉を作るために必要な栄養素です。積極的に摂取できる食品は次のとおりです。
- サラダチキン:高たんぱく低カロリーの食材。脂質・炭水化物が少ない。
- ゆで卵:手軽に摂取できるたんぱく質の代表。アミノ酸スコアは100で、必須アミノ酸すべてを摂取可能。ビタミン・ミネラルも豊富なうえ、安く簡単に作れるのも魅力。
プロテインバー:スティック状で食べやすく、持ち運びも簡単。手軽にたんぱく質が摂取できる一方で、炭水化物・脂質も含まれているので食べ過ぎには注意が必要。
在宅時など、持ち運びの必要がないときには、プロテインもオススメです。間食代わりにプロテインを少量ずつ複数回に分けて飲めば、より身体に吸収されやすくなるメリットもあります。『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は味のバリエーションが豊富なので、気分によって味を変えながら楽しめるでしょう。
炭水化物が摂取できる間食
- 和菓子:小豆餡・ぎゅうひ・砂糖などで作られているので、たんぱく質や脂質は少ないものの、炭水化物を効率的に摂取可能。食過ぎには注意が必要ですが、低脂質なのでオススメ。
- おにぎり:手軽に炭水化物が摂れます。肉・マヨネーズの具材は運動前は避けたほうが良いですが、強度の高い運動をおこなう前であればおにぎりの具材程度の少量なら問題ありません。
炭水化物はエネルギー源として素早く身体に蓄えられます。ワークアウトなど強度の高い運動をおこなう前後は、糖分を補うために和菓子・おにぎりなどを適宜食べる事をオススメします。しかし、食べ過ぎてしまうと脂肪として蓄えられてしまうので、身体を動かさないときの間食としてはオススメできません。
脂質が摂取できる間食
- 70%以上の高カカオチョコレート:原材料であるカカオバターは良質な脂質です。代謝アップが見込めるカカオポリフェノールも含まれています。
- 素焼きミックスナッツ:脂肪燃焼を促してくれるオメガ3脂肪酸を摂取できます。食物繊維・たんぱく質も豊富です。塩味など味つきナッツは塩分過多になる可能性があるので注意が必要です。
脂質不足は、ホルモンバランスの乱れや肌荒れを引き起こし、代謝を低下させる可能性があるほか、肌荒れなどの原因にもなります。オメガ3脂肪酸など、良質な脂質を摂取しましょう。
食べてはいけない間食
バルクアップ中、特にトレーニング前の間食として食べる事を避けたい食べ物も存在します。
- 乳製品:乳製品に含まれる乳糖をうまく分解できず下痢などを引き起こしてしまう乳糖不耐性の人は、摂取を避けたほうが良いでしょう。健康に悪く、バルクアップの妨げにもなってしまいます。
- 揚げ物:消化が悪く、少量でも満腹感が得られるため、ワークアウト前のカロリー確保には向きません。
- 野菜:ほとんどが水分です。ワークアウト前の場合、カロリー・栄養素が摂取できません。
バルクアップを実践中にはこれらのものの摂取を控え、ワークアウトに効果的な栄養素を十分に摂取していきましょう。
以下の動画では、バルクアップ中に避けると良い食べ物について詳しく紹介しています。
まとめ
バルクアップのための運動をおこなっている場合は、食事にも気を遣う必要があります。特に三大栄養素の摂取を意識し、効率良くカロリー摂取をする事で、ワークアウト中に起こりがちな低血糖や、筋肉の分解を回避できます。
トレーニングを効果的なものにできるよう、お気に入りの間食を見つけましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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