栄養・食

MCTオイルで太った?!その原因と太らないためのポイント

近年、ダイエットに有効という理由から「MCTオイル」が人気を集めています。しかし、MCTオイルを摂取したことで、逆に太ってしまったという意見もあるため、その効果に疑問を感じている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、MCTオイルで太った場合に考えられる原因や太らないためのポイントについて詳しく解説します。MCTオイルでのダイエットに関心がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

MCTオイルで太った場合の原因とは?

ダイエット効果に期待してMCTオイルを摂取したにも関わらず、逆に太ってしまったという人がいます。
その原因として最も可能性が高いと考えられるのは「過剰摂取」です。

そもそも、ダイエットを成功させるためには、日々の消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにしなければなりません。しかし、過度な食事制限などで栄養バランスが崩れると、生命活動に必要なエネルギーも足りなくなってしまう可能性があるのです。

特に、油類に含まれる「脂質」は1gあたりのカロリーが高いため、ダイエット中は避けるべきと思われがちですが、摂取量を減らしすぎると健康に悪影響が及んでしまいます。

MCTオイルがダイエットに有効といわれている理由は、エネルギー効率に優れた「中鎖脂肪酸」だけを取り出して作られているからです。一般的な食用オイルに含まれている長鎖脂肪酸と比べると、中鎖脂肪酸には以下のような違いがあります。

  • 長鎖脂肪酸(炭素数が13個以上)
    小腸で消化・吸収されてから、リンパ管・血管を経て全身に行き渡り、エネルギーへと変わる。
  • 中鎖脂肪酸(炭素数が5~12個)
    小腸で消化・吸収されてから、門脈を経て肝臓に運ばれ、エネルギーへと変わる。

また、中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸より4~5倍も速く分解されるので、脂肪になりにくいというメリットがあります。ただし、MCTオイルも脂質をしっかり含んでいるため、カロリー自体は高めです。

MCTオイルは無味無臭なので、サラダやヨーグルトに直接かけたり、飲み物に入れたりして気軽に摂取できます。

逆にいえば、この「日常の飲食に取り入れやすい」というメリットが原因となって、過剰摂取に陥ってしまうケースが多いのです。

MCTオイルで太らないために

MCTオイルのカロリーが高いことは事実ですが、正しく摂取すれば太ることはありません。
ダイエットの大原則である「消費カロリー>摂取カロリー」を意識したうえで、太らないためのポイントもきちんと押さえておきましょう。

油なので飲むだけで痩せるわけではない

MCTオイルは一般的な食用オイルより消化・吸収が速いだけで、油そのものであることには変わりません。脂質を含んでいる分、当然ながらカロリーもあるので、飲むだけで痩せる・脂肪が燃えるといった効果はなく、むしろ肥満につながる可能性があります。

中鎖脂肪酸の性質上、脂肪になりにくいことは事実ですが、摂取しすぎるとエネルギーに変換しきれないため、余った分が脂肪として蓄積されます。脂肪がたまれば体重も増えるので、ダイエット中なのに太るという結果を生んでしまいます。

MCTオイルはあくまでダイエットの効果を高めるサポート役であり、楽して痩せる方法ではないことを覚えておきましょう。

ケトジェニックダイエットと同時進行で取入れる

MCTオイルを使う場合、糖質の摂取量を減らすケトジェニックダイエットと並行するのもオススメです。糖質制限によってエネルギー源となるブドウ糖が不足した場合、脂肪を分解して作られる「ケトン体」という成分が代わりに補ってくれます。

MCTオイルはケトン体をたくさん生成してくれるため、ケトジェニックダイエットと同時進行で取入れれば、脂肪の代謝がより活発になって、ダイエット効率もアップします。

なお、糖質制限中は筋肉を構成するたんぱく質(アミノ酸)も消費されうるので、たんぱく質が多く含まれている肉類・魚類もしっかり食べましょう。

1日の摂取/消費カロリーのバランス

ダイエットを成功させたいなら、「消費カロリー>摂取カロリー」となる状況を作ることが大切です。摂取カロリーを減らすためには、普段の食事にMCTオイルをプラスするのではなく、ほかのオイルから切り替えるという考えを持っておく必要があります。

また、エネルギー効率が優れているとはいえ、MCTオイルは脂質を含んでいるので、カロリー自体は高めです。そのため、運動やトレーニングにもしっかり取り組んで、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取るようにしましょう。

1日のMCTオイル摂取量を守る

MCTオイルの過剰摂取は肥満につながるため、1日あたりのオイル摂取量をきちんと守ることも重要となります。目安は1日30g、1回5gです。
1回あたりの摂取量が多いと、お腹を壊してしまう可能性もあるので、最初のうちは少量を複数回に分けて摂取するのが理想です。あらかじめ計量スプーンなどを用意して、しっかり量を調整できるようにしましょう。

まとめ

MCTオイルで太ってしまった場合、最も考えられる原因は過剰摂取です。MCTオイル自体はあくまで脂質を含んだ油なので、摂取しすぎると脂肪も体重も増えてしまいます。用途や摂取量をきちんと守りさえすれば、確かな効果が期待できるため、まずは正しい知識を身に付けましょう。

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監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

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