ダイエットにはさまざまな方法があります。
最近とくに注目を集めているのが、炭水化物を減らして脂質量を増やすケトジェニックダイエットと、脂質量を減らすローファットダイエットです。
それぞれやり方が異なりますが、効果・継続のしやすさなどには差があるのでしょうか。
この記事では、ケトジェニックダイエットとローファットダイエットの違いについて詳しく解説します。
自分に合った方法でストレスなくダイエットを成功させたい人は、ぜひ参考にしてください。
ケトジェニックとローファットの違い
そもそもケトジェニックダイエットとローファットダイエットは、どのようなダイエット方法なのでしょうか?それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエットとは、脳・筋肉などのエネルギー源としてケトン体を利用するダイエット方法のことです。
具体的には、糖質の摂取量を減らし、脂質の摂取量を増やします。これによってケトン体がエネルギー源として多く利用されるようになり、身体はケトーシスへ傾いていくのです。
ケトン体とは脂肪の合成・分解において生じる中間代謝産物で、アセト酢酸・3-ヒドロキシ酪酸・アセトンが含まれます。
少し前までは、脳のエネルギー源は糖だけだと考えられていました。しかし、一部の研究者は数十年前に、ケトン体も脳のエネルギー源であることを明らかにしていたのです。
ケトジェニックダイエットについては以下の記事でも詳しく解説しています。
ローファットダイエットとは
ローファットダイエットとは、脂質の摂取を抑えて摂取カロリーを減らすダイエット方法です。
人はさまざまな栄養素をもとに活動をしていますが、なかでも身体のエネルギー源となるたんぱく質・脂質・炭水化物の3つは「3大栄養素」とも呼ばれています。
3大栄養素のうち、1gあたりのカロリーが最も高いのが脂質です。
ローファットダイエットでは脂質の摂取量を減らすことで、食事の量自体はあまり減らさずに効率良く摂取カロリーを抑えられます。
ローファットダイエットについては以下の記事でも詳しく解説しています。
ケトジェニックとローファットでストレスが少ないのはどっち?
ケトジェニックダイエットは糖質の摂取を制限するのに対し、ローファットダイエットは脂質の摂取を制限します。いずれも食べられる食材には制限があるため、一概にどちらのほうがストレスが少ないとはいえません。
制限する対象とストレスの感じ方の関係は、人によって異なります。それぞれの特徴を理解したうえで自分に合う方法を選んでみましょう。
こちらでは、ケトジェニックダイエットとローファットダイエット、それぞれの優れている点を解説します。
ケトジェニックダイエットの優れている点
ケトジェニックダイエットは、以下の点で優れています。
- 血糖値が上昇しにくく体脂肪が増えにくい
- 食欲を抑えやすい
- 食べられる料理が幅広い
脂質を多く含む食品のなかには糖が少ないものもあります。
筋肉などに運ばれてエネルギー源となる糖ですが、余るとインスリンによって脂肪組織で中性脂肪への変換が促進されてしまいます。つまり炭水化物を一度にたくさん食べるとエネルギー変換が追いつかず、体脂肪に変わる可能性が高いのです。
ケトジェニックダイエットでは糖質を制限するため血糖値が上がりにくく、体脂肪も増えにくくなります。
また、脂質は消化に時間がかかり、また満腹感を生じさせる働きもあり、食欲を抑えやすいというメリットも見逃せません。
さらに、脂質はお肉などの脂のみならず、バター・オリーブオイルなどさまざまな食品に含まれているので、ダイエット中でも幅広い料理が楽しめるでしょう。
山本義徳先生は、基本的にケトジェニックダイエットを推奨されています。
ローファットダイエットの優れている点
ローファットダイエットは、以下の点で優れています。
- 炭水化物を食べられるため満足度が高い
- 低脂質なら甘いものも食べられる
- カロリーを抑えやすい
ローファットダイエットはカロリーの高い脂質の摂取量を減らす分、炭水化物の摂取量を増やせます。ご飯・パンを制限する必要はなく、それらの食品が好きな人にとっては、ダイエット中でも満足感を得やすい点がメリットです。
また、ローファットといっても、脂質の摂取量をゼロにするわけではありません。制限内の脂質量であれば問題はないので、和菓子など低脂質のスイーツであれば楽しめます。
炭水化物を増やせる分、食べる量はあまり減らさずにカロリーを抑えられるのもローファットダイエットならではの特徴です。
ケトジェニックとローファットはどっちが痩せやすいのか
ケトジェニックダイエットとローファットダイエットの痩せやすさは、筋肉量や体質によって異なります。それぞれに向いている人の特徴を見ていきましょう。
ケトジェニックダイエットが向いている人
ケトジェニックダイエットが向いているのは、エネルギー源としてケトン体を使いやすい状態の人・グリコーゲンをうまくエネルギー源として使えない人です。
具体的には、以下のような人を指します。
- トレーニングしていて筋肉量が多い人
- 運動量・活動量が多い人
- 太りやすい体質の人
ケトン体は四肢などの筋肉で多く使われるため、トレーニング歴が長く筋肉量が多い人は、ケトジェニックダイエットでエネルギーを消費しやすくなります。
1回あたりの運動量が多い人も、ケトジェニックダイエットに向いています。グリコーゲンが枯渇したあとはエネルギー源がケトン体に切り替わるためです。とくに、運動時間の長いマラソンなどをおこなっている人は、うまくいきやすいでしょう。
太りやすい体質の人は一般にグリコーゲンのエネルギー変換効率が悪いため、ケトン体をエネルギー源にするケトジェニックダイエットのほうが向いているといえます。
ローファットダイエットが向いている人
◇ローファットダイエットが向いている人
ローファットダイエットが向いているのは、グリコーゲンをエネルギー源に換える能力が高い人・筋肉量が少ない人です。
具体的には以下のような人を指します。
- 太りにくい体質の人
- 運動量・活動量が少ない人
- 身体が冷えやすい人
- 脂・肉で胃もたれしやすい人
ボクサーなど、運動歴の長さに対し筋肉量が少ない人は、糖質をエネルギーにする能力が高いのでローファットダイエットがオススメです。
運動量が少ない人は、基本的に糖質をエネルギー源として使い切っていない状態にあります。ケトン体をエネルギー源として使うことに身体が慣れていないため、運動量が少ない人はローファットダイエットから始めるほうがうまくいきやすいでしょう。
また、冷え性の人は筋肉が少なく、血液の流れが悪く、体脂肪をうまくエネルギーに変えられません。まずはローファットダイエットで体脂肪率を落とし、血流を良くしてからケトジェニックダイエットをしてみましょう。
胃腸が弱い人は脂質を消化しにくいので、ローファットダイエットから始めるのがオススメです。
肥満度が高い人はローファットからケトジェニックへの切替えがオススメ
体脂肪率が高い人は、体重に対して筋肉量が少なくなっています。
ケトン体は筋肉で多く使われるため、筋肉量が少なければケトジェニックダイエットをしようとしてもエネルギー変換がなかなかうまくいきません。
この場合、まずはローファットダイエットで体脂肪率を落としてからケトジェニックダイエットに切替えると、うまくいきやすいでしょう。
男性は体脂肪率25%以上、女性は体脂肪率35%以上が肥満のラインですので、体脂肪率の基準にしてみてください。
ただ、それぞれのダイエット方法にも注意点があります。
ローファットダイエットで気をつけなければならないのは、脂肪を多く含む食品を避けるために、肉類などの摂取が不足し、結果的にたんぱく質が不足することです。
一方、ケトジェニックダイエットでは、ケトーシスが機能しない状況においてはエネルギー不足が強く発生し、筋肉量の減少につながる可能性があります。十分な脂質の摂取が鍵となります。
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選択するダイエット法に合った栄養バランスを意識して、理想の体型に近づけましょう。
ケトジェニックダイエット・ローファットダイエットの栄養バランスは、以下の記事でも解説しています。
ケトジェニックとローファットにオススメの食材
ケトジェニックダイエットには、低糖質・高たんぱく・高脂質の食材が適しています。
具体的には、全卵・牛サーロイン・豚バラ・青魚・ナッツ・アボカドといった食材です。
ローファットダイエットに適しているのは低脂質・高タンパクな食材です。
具体的には、卵白・たら・たい・ひらめ・鶏ささみ・胸肉(皮なし)などが適しています。
サプリメントはローファット・ケトジェニックの強い味方!
ローファットダイエットもケトジェニックダイエットも、栄養不足には注意が必要です。
とくに、ローファットダイエットではたんぱく質が不足しやすくなりますし、ケトジェニックダイエットでは肉類・魚類に飽きてしまうことも考えられます。
とりわけ重要なのはたんぱく質の摂取量を確保することです。ダイエット中はプロテインも活用して、効率良く栄養バランスを整えましょう。
たんぱく質含有量90%以上のVALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、吸収速度の速いホエイプロテインのなかでもたんぱく質含有率が高いプロテインパウダーです。
ホエイプロテインは、製法によってたんぱく質含有率が異なります。
多くのホエイプロテイン製品は、ろ過した牛乳からホエイを凝縮するWPC製法を利用しており、たんぱく質含有率は80%程度です。
しかし、『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』ではさらに不純物を取り除くWPI製法を採用しており、90%以上のたんぱく質含有率を誇っています。
1食あたりの脂質量はわずか0.2gである一方、たんぱく質は21.6g含んでおり、効率の良いたんぱく質摂取が可能です(チョコレート風味)。
フレーバーは6種類ありますので、従来のプロテインの味が苦手だった人も好みの風味を選べます。
まとめ
ケトジェニックダイエットは脂質の中間代謝物であるケトン体をエネルギー源に利用する方法で、ローファットダイエットは脂質量を減らして摂取カロリーを抑える方法です。
両者はそれぞれ異なるメリットや向き不向きがあるので、この記事を参考にして自分に合う方法を選んでみてください。
ダイエット期間中はたんぱく質の摂取が減りやすいため、プロテインパウダーの活用がオススメです。
有名アスリートを数々指導してきた山本義徳先生監修の『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』などを活用して、健康的にダイエットを成功させましょう。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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