ワークアウトで筋肉を追い込む運動をおこなうと、エネルギーを大量に消費します。筋肉が痩せるのを防ぐためには、たんぱく質も補充しなければいけません。
「高カロリーな食事」を摂取すれば、エネルギーの消費を抑え、たんぱく質も補うことが可能です。しかし、脂質を過剰に摂取すれば、身体に脂肪が蓄積されるおそれがあります。
今回は、高カロリーで低脂質の食材を解説します。併せて、手軽に買えるコンビニ食材も紹介します。
「とにかく低脂質」はカロリーが不足しがち

おなか周りや二の腕を引き締めたいトレーニーは、体脂肪を減らすために「低脂肪、高カロリー」を意識した食事を心がけているのではないでしょうか。
脂質はエネルギーに変換されるものの、どうしても「体脂肪への蓄積」が懸念されます。
低脂質なものを選ぶ際に注意したいのは、炭水化物・たんぱく質・脂質の熱量(エネルギー)です。炭水化物・たんぱく質は1g当たり4kcalの熱量があります。脂質は1g当たり9kcalです。筋肉量を増やすには、たんぱく質を意識した食事が必要といわれています。
しかし、たんぱく質・炭水化物だけに頼った食生活は体調不良を引き起こします。1日の必要カロリーが不足すると、筋肉に蓄積されたグリコーゲンなどが放出されるので、筋肉量が落ちる原因につながります。
体調を整える観点からも、脂質などの摂取も意識しながらバランスの良い食事をとることが大切です。

高カロリー低脂質な食材を3大栄養素別に紹介!
「とにかく低脂質な食べ物」ではカロリー不足になるため、「高カロリーで低脂質の食べ物」を摂取するのが大切です。偏った食事にならないよう、これらを上手く組合せた献立づくりを心がけてください。
以下、高カロリーかつ低脂質な食材を、糖質(炭水化物)・たんぱく質・脂質の3大栄養素別に紹介します。
糖質源になる食材
糖質は白米・オートミール・さつまいもなど、炭水化物などの主食となる食べ物に含まれます。これらの食材は糖質が多く、低脂質です。
糖質は身体のエネルギーとして使われるので、1日の食事の中で効率良く摂取できます。
穀物類には食物繊維が含まれているので、腸内環境を整えてくれる効果があります。しかし、穀物類はたんぱく質が少ないので、副菜として野菜・肉の炒め物や魚料理などをプラスするのがオススメです。
白米や餅などは食べ過ぎてしまうと、明らかにカロリーや糖質過多に陥る可能性があります。ワークアウトを頻繁におこなう人は、通常よりもカロリーを多めに摂取するのが良いといわれます。1回当たりの適切な量をきちんと守って食べてください。
食材 | 熱量(kcal) | 糖質(g) | たんぱく質(g) | 脂質(g) |
白米 | 168 | 36.8 | 2.5 | 0.3 |
餅 | 235 | 49.5 | 4.2 | 0.4 |
オートミール | 380 | 59.7 | 3.7 | 5.7 |
さつまいも | 132 | 29.2 | 1.2 | 0.2 |
ジャガイモ | 76 | 16.3 | 1.6 | 0.1 |
(すべて食材100g当たりの数値)https://calorie.slism.jp/より計算

たんぱく源になる食材
たんぱく質はエネルギー源のみならず、筋肉を作り、身体の調子を整える栄養源になります。筋肥大を目指す人には欠かせない栄養素であり、必須アミノ酸の摂取にも関係します。必須アミノ酸の摂取を意識したいなら、卵白・鶏むね肉・納豆を積極的に食べることをオススメします。
とくにたんぱく質が豊富なのが鶏むね肉・ツナ水煮(ノンオイル)です。カロリー摂取を抑えたいなら、納豆を食べるのもベターです。
しかし、鶏むね肉・ツナ水煮の脂質は低いので油炒めなどの調理法で補うことをオススメします。魚介類にはタウリンが含まれており、肝臓の働きをサポートするインスリンの分泌を促してくれる働きもあるのでオススメです。
これらの食材だけではエネルギー源となるものは圧倒的に少ないので、主食との組合せでバランスをとることも大切です。
食材 | 熱量(kcal) | 糖質(g) | たんぱく質(g) | 脂質(g) |
イカ | 88 | 0.2 | 18.1 | 1.2 |
エビ(ブラックタイガー) | 82 | 0.3 | 18.4 | 0.3 |
ホタテ | 72 | 1.5 | 13.5 | 0.9 |
納豆 | 200 | 2.7 | 8.25 | 10 |
ツナ(ノンオイル) | 71 | 0.2 | 16 | 0.7 |
鶏むね肉(皮なし) | 108 | 0 | 22.3 | 1.5 |
卵白 | 47 | 0.4 | 10.5 | 0 |
(すべて食材100g当たりの数値)https://calorie.slism.jp/より計算
脂質源
脂質はエネルギー源になるほか、身体を寒さから守る働きがあります。ビタミンの吸収、細胞・ホルモン分泌も促すため、完全に摂取しないわけにはいきません。
脂質は、魚や肉だけではなくさまざまな食材にも含まれているため、普段の食事から1日に必要な量を摂取できます。
脂質を摂取する際は、植物性脂肪・青魚など不飽和脂肪酸を多く含む食材を選んでください。
オリーブオイルも不飽和脂肪酸を多く含まれているため、サラダドレッシングとして使ってください。食べ物から摂取するなら、アボカドの生食、サバの水煮、イワシ・サンマの刺身などがオススメです。
これらの食材は100g当たりのカロリーが高いので、摂りすぎには注意が必要です。1日当たり大さじ1杯程度の使用にとどめてください。

増量・減量で活躍!脂質が少ないオススメコンビニ食

ボディメイクをおこなう際、体重を増やしたり、体重を絞って引き締めたりする必要があります。
体重を増やす場合、脂質を摂取するのが近道です。しかし、ボディメイクや筋トレの世界では、「脂肪を増やす」のは御法度です。脂質を抑えてカロリーを多く摂取することが大切です。
手軽に購入できる、脂質が少ないオススメのコンビニ食を紹介します。
とうふそうめん
とうふそうめんとは、そうめんのように細長く成型された豆腐です。めんつゆをかけるだけですぐに食べられるので、自炊が苦手だけど自宅で食事制限をしたい人に最適です。通常のそうめんと比べてもカロリーを抑えることができます。もちろん、脂質も少ないので体脂肪をそぎ落としたいときにオススメします。
とうふそうめんに、コンビニの生野菜サラダやサラダチキンをトッピングすると、脂質を抑えながら、食欲を満たせるメリットがあります。
シーフード系のサラダ
コンビニのチルドコーナーには生野菜サラダがあります。エビ・わかめ(海藻類)などが多く含まれたシーフード系サラダもオススメです。エビ・イカなどが入ったサラダは、うまみもあるうえ、低脂肪かつ高たんぱくです。わかめなどの海藻類にはタウリンやミネラルが含まれており、身体を整える効果が期待できます。生野菜は食物繊維が豊富のため、腸内環境を整えてくれます。
野菜がメインのスープ
脂質やカロリーへのこだわりが強いと、どうしても栄養が偏ってしまいがちです。ワークアウトに励んだら、体調不良に陥って体脂肪を落としにくくなることも考えられます。
足りない栄養素を補いたいときにオススメなのが野菜スープです。野菜がメインのスープを取入れれば、野菜だけではなく塩分なども摂取できます。
昆布やおかかのおにぎり
昆布・おかかのおにぎりもオススメです。昆布・おかか・海苔はミネラルを補うことが可能です。白米とのセットなので炭水化物のエネルギーも確保できます。昆布・おかかはうまみも凝縮されているので、体重を絞りたい際に口さみしくなったときでも「食べたい」気持ちを満たしてくれます。
冷たいおにぎりは、レジスタントスターチ(難消化性のでんぷん)の効果で太りにくいともいわれています。効率良くカロリーを摂取したいときに最適です。食べ過ぎると塩分過多になるので注意してください。

高カロリー低脂質な食事にプラスしたいサプリメント
高カロリーかつ低脂質な食事を心がけても、ワークアウトを集中的におこなえば、カロリーを多く消費してしまいます。たくさんの負荷をかけても筋肉がなかなかつかないと感じる場合は、食事だけでは栄養素などが足りていない可能性も考えられます。
以下、ワークアウトをしている人のために、山本義徳先生が完全監修したオススメのサプリメントを紹介します。
不足しがちなアミノ酸を補う『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』

『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』
山本義徳先生の完全監修のもと、9種類の必須アミノ酸を完全網羅した、VALXの自信作です。水に溶けやすいのでワークアウトドリンクなどに向いています。食事だけでは補いきれない必須アミノ酸を含むアミノ酸をバランス良く摂取できるので、ワークアウトに取り組んでいる人にもオススメです。フレーバーはコーラ風味・シトラス風味・パイナップル風味など豊富に用意しています。アミノ酸サプリメント特有の「飲みにくさ」を解消し、多くのユーザーに長く愛用されています。
筋肥大に欠かせないたんぱく質

『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』
高カロリー低脂質の食事をとっていても、たんぱく質の摂取は十分ではありません。体脂肪を落として筋肉量を高めたい場合、ワークアウト中のプロテインの摂取がオススメです。『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、身体に吸収しやすいホエイプロテインを採用しています。WPI製法によって、純度の高いたんぱく質を抽出しているので身体への吸収もスムーズです。フレーバーはライチヨーグルト風味・抹茶風味など6種類から選ぶことができます。
高カロリーで良質な油をプラス!話題のMCTオイル

『VALX MCTオイルパウダー』
いま話題のMCTオイルは、ヤシの実から中鎖脂肪酸だけを抽出した良質のオイルです。中鎖脂肪酸は、脂肪の蓄積を抑制し運動能力を高める効果があるので、トレーニーに最適です。山本義徳先生が完全監修した『VALX MCTオイルパウダー』は、パウダータイプなので、身体に吸収されやすくスムーズにエネルギー変換されます。食事制限をしながら効率良くエネルギーを摂取したい人にもオススメです。
冷たいワークアウトドリンクに混ぜるのはもちろん、温かい汁物に混ぜるのも一案です。無味無臭のパウダーなので油浮きもなく、食事の味を損ねることもありません。
まとめ
身体の調子を整えるためには、高カロリー・低脂肪の食事をとるのがオススメです。
「とにかく低脂質な食べ物」ではカロリー不足になるため、「高カロリーで低脂質の食べ物」を摂取するのが大切です。普段の食事に積極的に取入れるべき食材や、コンビニで手軽に購入できるメニューなどを意識しながら、無理なく高カロリー・低脂質な食生活を目指してください。
ワークアウトに励んでいるトレーニーの場合はカロリー不足に陥らないよう、サプリメントを上手に取入れることをオススメします。

監修者情報

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
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