ケトジェニックダイエットは、糖質の摂取量を抑えることで主要エネルギーを糖質メインから脂肪メインに切替え、脂肪燃焼を促すダイエット法です。
ケトジェニックダイエットには、糖質を多く含む炭水化物以外の食品であれば、比較的自由に摂取できる魅力があります。しかし、これまでご飯・パン・麺類などの炭水化物中心の食事をしてきた人の場合、ダイエット期間中にどのようなメニューを食べればいいのか想像できないこともあるでしょう。
今回は、ケトジェニックダイエットにおける献立づくりの基本的な考え方を確認したうえで、オススメのメニューとPFCバランスを意識した3食の献立例を紹介します。
ケトジェニックダイエットの献立の基本
ケトジェニックダイエットでは、糖質を抑えることが最も大切です。しかし、健康を維持しながら痩せるためには、糖質・炭水化物だけでなく、ほかの栄養素も意識したメニューづくりの基本を守る必要があります。
主食は抜いておかずを増やそう
ケトジェニックダイエットにおける献立づくりの基本は、以下のような主食を抜く代わりにおかずを増やすことです。
- ご飯
- パン
- 麺
- コーンフレーク など
実のところ、ケトジェニックダイエットで抑えたい糖質や炭水化物は、野菜・果物・魚介類にも含まれています。そのため、食品から栄養摂取をする限り、糖質を完全にカットすることはできません。
ケトジェニックダイエットのメニューを考えるときには、糖質・炭水化物の割合が大きい主食を抜くだけでなく、野菜・調味料から摂取できる糖質量まで抑えることを目指します。
理想のPFCバランスでたんぱく質と脂質をしっかり摂ろう
身体の機能を維持しながら健康的に痩せるには、糖質・炭水化物のほかに、脂質・たんぱく質などの摂取量にも注目する必要があります。そこで目安になるのが、PFCバランスです。
PFCバランスとは、一日の食事において、たんぱく質・脂質・炭水化物の3大栄養素がどれくらいの割合を占めるかをあらわす比率のことをいいます。ケトジェニックダイエット中は、以下のPFCバランスを意識した食事をするのがオススメです。
- たんぱく質:30%
- 脂質:60%
- 炭水化物:10%
ケトジェニックダイエットにオススメのメニュー
ケトジェニックダイエットのメニュー・献立を考えるときには、以下3つのカテゴリの料理を組合せるのがオススメです。
メイン料理
メイン料理とは、いわゆる主菜のことです。肉・魚・卵・大豆製品を主材料とするメニューになります。
【主菜のメニュー例】
- サイコロステーキ
- ローストビーフ
- ポークソテー
- チキンナゲット
- 水晶鶏
- 水炊き鍋
- サバ缶のトマト煮
- 鮭のホイル焼き
- 鮭の南蛮漬け
- サーモンと野菜のパン粉焼き
- たらのレンジ蒸し
- いわしのタンドリー焼き
- ホワイトオムレツ
- スパニッシュオムレツ
- 目玉焼き
- 卵まるごと袋煮
- 豆腐とチーズのオムレツ
- 豆腐のお好み焼き
- 湯豆腐
- 厚揚げのチーズ焼き
- 豆腐と納豆のユッケ など
メイン料理に使われる食材は、カロリーが高く、コレステロールの上昇につながるものが多い傾向があります。料理メニューを考えるときには、一日3食のすべてを肉料理にするのではなく、朝は豆腐と肉、昼は魚と豆腐というように、異なる食材を組合せて食べるのがオススメです。
とくに、豆腐の大豆たんぱく質は、血液中のコレステロールを低下させる働きがあるだけでなく、カロリーが低いのも魅力。さまざまな料理にアレンジがしやすいため、満足感が欲しいときにも豆腐の活用がオススメです。
副菜・小鉢
副菜とは、野菜・海藻・きのこ類などをメインに使ったメニューです。ビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源でもあることから、副菜は身体の調子を整える料理ともいえます。なかには、納豆・卵・厚揚げなどのたんぱく質と、野菜を組合せた副菜もあります。
【副菜・小鉢のメニュー例】
- ブロッコリーとカッテージチーズの塩昆布和え
- 枝豆と大豆のマリネ
- えびとブロッコリーのサラダ
- 白菜と桜えびの炒め煮
- ほうれん草とベーコンのソテー
- ごぼうのナッツ和え
- 生ハム入り洋風なます
- コールスローサラダ
- コブサラダ
- ほうれん草のおひたし
- もやしと豆苗のピリ辛ナムル
- トマトとツナのサラダ
- にんじんシリシリ
- めかぶ納豆豆腐
- アボカド納豆
- 菜の花の辛子和え
- カプレーゼ
- 切り干し大根のサラダ など
ダイエット中に腹持ちを良くしたい場合は、胃腸内をゆっくりと移動する、水溶性食物繊維を意識した副菜選びをするのもオススメです。
おやつ・間食
空腹によるストレスを防いだり、血糖値を安定させたりするため、ケトジェニックダイエット中はおやつ・間食を上手に取入れることも大切です。近頃では、コンビニエンスストアなどでも以下のような低糖質のおやつを買いやすくなりました。
- 無糖ヨーグルト
- ナッツ類
- チーズ
- ハイカカオチョコレート
- プロテインバー
- 茎わかめ
- ビーフジャーキー
- 小魚アーモンド
- あたりめ
どうしてもお菓子のようなものが食べたい場合は、小麦粉の代わりに、アーモンドパウダー・生おから・高野豆腐などを使ったスイーツを自分で作るのもオススメです。生おから・高野豆腐を材料にすれば、たんぱく質も効率良く摂取できます。ただし、おやつを自作するときには、糖質量を必ず抑えるようにしてください。
【自作おやつの例】
- 高野豆腐クッキー
- おからマフィン
- 豆乳とヨーグルトのスムージー
- 大豆粉のスコーン
ケトジェニックダイエット中の3食献立例
ケトジェニックダイエットで朝昼晩の献立を考える場合、一日に必要な摂取エネルギー量とPFCバランスから、たんぱく質・脂質・糖質をどれだけ摂取すればいいかを考えます。一日に必要な摂取エネルギー量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の推定エネルギー必要量(kcal/日)という項目で紹介されています。
参考:日本人の食事摂取基準(2020年版)
例えば、一日に必要な摂取エネルギーが2,000kcalの人の場合、ケトジェニックダイエットのPFCバランスをあてはめると、以下の割合で各栄養素を摂る必要があります。
- たんぱく質:600kcal
- 脂質:1,200kcal
- 糖質:200kcal
上記の場合、たんぱく質は朝昼晩の3食+間食で600kcalを摂取すればいいということです。しかし、一般のレシピ情報には、メニュー全体のカロリーが記載されている一方で、たんぱく質・脂質などの栄養素がそれぞれ何kcal分含まれているかは書かれていません。
自分のPFCバランスに合った献立を考えるときには、以下の各栄養素1gあたりのカロリーを使ってグラム換算した必要量を計算します。
- たんぱく質:4kcal/g
- 脂質:9kcal/g
- 炭水化物:4kcal/g
一日に2,000kcalのエネルギーを必要とする人の場合、以下のグラム数で各栄養を摂取することになります。
- たんぱく質:約150g
- 脂質:約133g
- 炭水化物:約50g
ここでは、一日に2,000kcal が必要な人にPFCバランスの考え方をあてはめた場合、各食事でどのようなメニューを食べられるかを簡単に紹介していきます(注:各栄養素の必要量だけに着目した献立例になります)。
朝食
- 牛もも肉のステーキ(たんぱく質16.4g・脂質11.6g・糖質0.4g)
- 具だくさんオムレツ(たんぱく質28.1g・脂質17.7g・糖質1.6g)
- 納豆豆腐(たんぱく質14.5g・脂質8.6g・糖質9.9g)
- 生姜スープ(たんぱく質5g・脂質2.7g・糖質3.9g) など
昼食
- ゴーヤチャンプル(たんぱく質19g・脂質15.4g・糖質4.7g)
- たらのレンジ蒸し(たんぱく質19.7g・脂質0.5g・糖質4g)
- 夏野菜と海鮮のサラダ(たんぱく質12.1g・脂質10.6g・糖質3.7g) など
夕食
- 鮭の野菜鍋蒸し(たんぱく質21.6g・脂質10.1g・糖質6.3g)
- トマトのロールキャベツ(たんぱく質21.9g・脂質11.5g・糖質14.1g)
- 厚揚げの味噌チーズ焼き(たんぱく質11.4g・脂質11.9g・糖質2.1g) など
ケトジェニックダイエット中のメニュー幅を広げる万能食材
ケトジェニックダイエットに必要なPFCバランス栄養素を食品だけから摂取する場合、以下のような悩みや問題が生じることがあります。
- 脂質60%を目指すと、PFCバランス30%以上のたんぱく質を摂ってしまう
- 脂質とたんぱく質のPFCバランスをクリアすると、糖質も多くなってしまう
- 炭水化物を抜くため、エンゲル係数が高くなってしまう
- すぐお腹がいっぱいになってしまう
- これだけ多くのメニューを作るのは大変だ など
こうした問題を解消するには、以下の万能食材やサプリメントを活用するのがオススメです。ケトジェニックに合った食材・メニューのバリエーションが広がると、ダイエットもストレスなく続けやすくなります。
ふすま粉
ふすまとは、小麦粒の表皮部分を指します。小麦粉に使用される胚乳の半分以下の糖質となるため、ケトジェニックダイエット中に食べにくい、パン・パン粉代わりに活用できる食材です。
ふすま粉は、工夫次第でメニューの幅を広げてくれる一方で、商品によって糖質量が違う場合があるため注意が必要です。ダイエット中に活用するときには、成分表示をきちんと確認してください。
MCTオイル
先述の例で、一日あたりの摂取カロリーが2,000kcalの人は、約133gもの脂質を摂らなければなりません。脂質を効率良く摂取するには、ケトーシスな身体になりやすくする中鎖脂肪酸のMCTオイルを活用するのがオススメです。MCTオイルには、油特有の癖もなく無味無臭に近いため、スムージー・コーヒー・味噌汁などに入れて摂ることもできます。
初めてMCTオイルを買う人には、山本義徳先生が監修する『VALX MCT オイルパウダー』がオススメです。100%ココナッツ由来のカプリル酸(C8)だけを使うことで、糖質ゼロを実現しました。冷たいもの・温かいものの両方に溶けやすいパウダータイプで、油浮きしないところも魅力です。
プロテイン
ケトジェニックダイエットに必要なたんぱく質を肉・魚・卵・豆腐などの食材だけから摂取する場合、脂質も増えてしまうため、カロリーオーバーなどの可能性も出てきます。この問題を解消するには、おやつ・間食にプロテインのサプリメントを活用するのがオススメです。
ただし、プロテインには糖新生に使われる糖原性アミノ酸が多く含まれています。ケトーシスに変化していない導入期・プロテインの摂りすぎには注意をしてください。
山本義徳先生が完全監修する『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、効率良くたんぱく質を摂取したい人にオススメの商品。全フレーバーで、最も高品質なWPIプロテインを90%含有しているサプリメントです。『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』には、以下6つのフレーバーが用意されています。
- プレーン風味
- チョコレート風味
- ストロベリー風味
- ライチヨーグルト風味
- バナナ風味
- 抹茶風味
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、ダイエット中に甘いものが飲みたいときに活用するのもオススメ。先述の『VALX MCT オイルパウダー』と組合せて飲むことも可能です。
まとめ
ケトジェニックダイエット中のメニュー・献立づくりの基本は、以下の2つです。
- 主食は抜いておかずを増やす
- 理想のPFCバランスでたんぱく質と脂質をしっかり摂る
ケトジェニックダイエットでは、摂取カロリー全体のうち60%もの脂質を摂る必要があります。普段の食事とおやつ・間食だけでPFCバランスの維持が難しい場合は、『VALX MCTオイルパウダー』と『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』を活用してみてください。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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