アミノ酸の1種であるベータアラニンは筋肉を強くし、筋持久力やパフォーマンスの向上に役立つといわれています。そのため、バルクアップを目指すトレーニーやアスリートからも注目されている成分です。
今回の記事では、ベータアラニンをあまり良く知らない人に向け、その概要や期待できる効果、多く含まれる食品などを紹介します。効率的に摂取できる方法もお伝えするので、日々の筋トレのときに活用ください。
ベータアラニンとは?
アラニンはアミノ酸の1種で「α(アルファ)アラニン」「β(ベータ)アラニン」などに細分化できます。一般的に「アラニン」が指すのはアルファアラニンの事です。アルファアラニンは、たんぱく質を構成する成分の1つで、体内のほとんどの細胞に含まれています。
今回取上げるベータアラニンは、おもに筋肉のなかに存在している天然由来の成分です。ベータアラニンの働きはさまざまで、バルクアップのサポートのほかにも、補酵素と結びつき神経伝達物質としての役割を担ったり、ビタミンの1つであるパントテン酸の原料として使われたりします。
ベータアラニンの効果
ベータアラニンには、筋肉中のカルノシン合成を促進してLカルノシンレベルを上げる働きがあります。これにより、筋トレ後の乳酸の蓄積を減らし、持久力の向上をサポートする効果が期待できます。
運動をすると筋肉のなかには乳酸が溜まります。乳酸は、それ自体は疲労物質ではないものの、筋肉のpH値を低下させてしまいます。pH値が下がる、つまり筋肉が酸化すると、筋肉の収縮を妨げやすくなり、運動の継続が難しくなるのです。
カルノシンには、その乳酸を中和し、筋肉中のpH値低下を防ぐ働きがあります。ベータアラニンの働きによってLカルノシンレベルが上がると、乳酸の蓄積が減らせるので、持久力アップにつながると言われています。
持久力が上がる事によって、普段よりもハードな筋トレも可能になります。そうなれば、バルクアップなどの身体作りにも大いに役立つでしょう。
さらに、ベータアラニンの補給によって、反復スプリントのタイム短縮・能力向上の結果が得られたという論文も発表されています。
ベータアラニンとカルノシンについては、以下の記事でも紹介しています。
ベータアラニンフラッシュについて
ベータアラニンを摂取するにあたって「ベータアラニンフラッシュ」についても知っておきましょう。
ベータアラニンフラッシュとは、ベータアラニンを摂取してから5~10分後に手のひらなど肌にピリピリとした感覚が生じる事をいいます。これは、ベータアラニンの特徴であり、健康上に問題はありません。
ピリピリ感の程度は個人差があり、ベータアラニンの摂取を複数回に分けるとその症状を抑えられるといわれています。
ベータアラニンを含む食品は?
ベータアラニンは、どういった食品に多く含まれているのでしょうか。
以下の表は、アルファアラニン・ベータアラニンを含めた「アラニン」の含有量が多い食品をまとめたものです。どのような食品があるか、確認してみてください。
食品 | アラニン含有量(可食部100gあたり) |
豚肉/ゼラチン | 9,300㎎ |
にしん/かずのこ(乾) | 5,400㎎ |
卵白 | 5,300㎎ |
とびうお(煮干し) | 4,600㎎ |
たたみいわし | 4,400㎎ |
削り節 | 4,400㎎ |
焼きのり | 4,400㎎ |
とびうお(焼き干し) | 4,400㎎ |
ごまさば(さば節) | 4,400㎎ |
かつお節 | 4,300㎎ |
干しのり | 4,200㎎ |
まだら(干しだら) | 4,200㎎ |
かたくちいわし(煮干し) | 4,000㎎ |
味つけのり | 3,900㎎ |
するめ | 3,800㎎ |
いわのり(素干し) | 3,700㎎ |
大豆たんぱく(塩分無調整) | 3,600㎎ |
ホタテ貝柱(煮干し) | 3,400㎎ |
ビーフジャーキー | 3,400㎎ |
うるめいわし(丸干し) | 2,700㎎ |
乳糖/カゼイン | 2,700㎎ |
全卵 | 2,700㎎ |
繊維状大豆たんぱく | 2,700㎎ |
濃縮大豆たんぱく | 2,600㎎ |
いかなご(煮干し) | 2,500㎎ |
凍り豆腐(乾) | 2,400㎎ |
湯葉(干し・乾) | 2,400㎎ |
すけとうだら/すきみだら | 2,400㎎ |
しらす干し | 2,400㎎ |
豚肉(ヒレ・赤身肉、焼き) | 2,200㎎ |
若鶏肉(むね・皮なし、焼き) | 2,200㎎ |
若鶏肉(ささみ、ソテー) | 2,100㎎ |
豚軟骨(ゆで) | 2,000㎎ |
文部科学省の「食品成分データベース」でアラニンを含む食品を検索すると、上記の食品が並びました。アラニンは、豚肉のゼラチン部分の含有量が最も多いほか、魚介類や海藻類に多く含まれている事がわかります。
ベータアラニンを効率良く摂取するなら『VALX EAA9』
日々の筋トレの効果を向上させるには、持久力アップが見込めるベータアラニンをしっかりと摂取しておきたいところ。摂取量は1日に2~3gがベストです。
前章で紹介した食品から摂取するのも良いですが、効率良くベータアラニンを摂取するなら、山本義徳先生が完全監修したサプリ『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』がオススメです。
『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』には、9種類の必須アミノ酸に加えてベータアラニンも配合されています。1回分(約25g)のベータアラニン含有量は3,000㎎。1回の摂取で1日に摂りたいベータアラニンの量をクリアでき、トレーニング効果を最大限に引き出すように作られています。
ベータアラニンの摂取が足りないと思う人、もっと効率的にベータアラニンを摂取したい人は、『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』を活用してみてください。
まとめ
アミノ酸の1種であるベータアラニンは、筋肉中のLカルノシンレベルを上げる働きがあり、筋肉を強くし、持久力の向上が期待できる成分です。
トレーニーやアスリートにも注目されており、日頃の筋トレの成果を最大限に得るためにも積極的に摂る事をオススメします。
毎日の食事から必要な量のベータアラニンを摂取するのも良いですが、サプリメントをうまく活用する事で効率的にベータアラニンを補給できます。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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