トレーニングには欠かせないプロテインですが、「プロテインを飲むと便秘になる」という声が聞かれることもあります。実際、プロテイン摂取は便秘を引き起こす原因になるのでしょうか?
今回の記事では、プロテインが便秘の原因になる理由と、便秘になりやすい人の特徴を説明したうえで、適切な対処法を解説します。記事の最後にはオススメのプロテインも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
プロテインを飲んで便秘になる原因とは?

便秘の定義は、排便が1週間で3回未満の状態です。排便が週に3回以上なければ、無理にプロテイン摂取を続けず、原因がプロテインかどうかの特定と適切な対策が必要と考えましょう。ここでは、プロテイン摂取が便秘につながる主な原因を3つ解説します。
腸内環境のバランスが崩れている
原因としてまず考えられるのは、腸内環境バランスの乱れです。腸はとても繊細で、ストレスや食生活の乱れによってすぐに影響を受け、便秘を引き起こします。
もともと腸内には多くの細菌が存在しますが、特に悪玉菌と呼ばれる細菌にとって、たんぱく質を消化する際に発生する窒素がエサになるといわれています。
プロテイン摂取でたんぱく質消化が増加し、窒素を食べた悪玉菌が増えると、腸内環境のバランスが崩れて便秘になる場合があるのです。
悪玉菌の問題は便秘だけにとどまりません。腸内環境が乱れると、肌荒れや重篤な疾病の一因にもなりうるので、腸内環境のバランスは可能な限り良い状態をキープしましょう。
プロテインに頼って栄養バランスが崩れている
栄養補給をプロテインに頼りすぎると、食物繊維不足をまねくリスクがあります。減量目的の食事制限で脂質・糖質・ビタミン・ミネラルなどが不足している場合も、便はスムーズに排泄されません。
トレーニング効果を高めるためにプロテイン摂取は欠かせませんが、プロテインだけに頼らず、食生活全体のバランスも考慮しましょう。特に、食物繊維・脂質・水分の不足には要注意です。
過剰摂取で消化できていない
人間の身体は、過剰な量のたんぱく質を消化吸収することができません。
プロテイン中心の食生活では食物繊維が不足した状態になりやすいうえに、消化も追いつかないため、結果として便秘を引き起こすのです。

プロテインを飲むと便秘になりやすい人の特徴
プロテインを摂取しても便秘になりにくい人もいれば、便秘になりやすい人もいます。実は、便秘になりやすい人には共通した特徴があります。以下のタイプに当てはまる人は、便秘になりやすい傾向にあるので、プロテインを飲む際は十分注意してください。
たんぱく質が消化されにくい体質
体質的にたんぱく質の消化が苦手なタイプの人がいます。プロテインには一般的な食事より多くのたんぱく質が含まれており、たんぱく質の消化が苦手な体質の人は、消化が追いつかず便秘になるケースがあります。
食物繊維や水分量が不足している
食物繊維・水分が不足した食生活の人や、生活習慣が乱れている人は、便秘になりやすい条件がそろっているため、プロテイン摂取で便秘になる可能性も高くなりがちです。
特に、食物繊維は善玉菌のエサとなり腸内環境を整え、便に水分を含ませたり、便のカサを増やすことで排便をスムーズにします。普段から食物繊維が不足気味の人は要注意です。
また、糖質制限などの食事制限を実施している人も、食物繊維を含めた栄養バランスが崩れて便秘になりやすい状態です。排便をスムーズにするには、水分・脂質・炭水化物も大切なので、プロテインを含めた食生活全体のバランスを見直してください。
便秘の原因がプロテインかもしれないときの対処法

普段は便秘にならないのに、プロテインを飲むと便秘になる人は、原因がプロテインの可能性があります。便秘の原因の特定方法と対処法を理解し、万が一、便秘になったときに適切に対応できるようにしておきましょう。
まずはプロテインの摂取を中断する
プロテインを飲んで便秘になったら、いったんプロテイン摂取を中断します。それでも便秘が続けばプロテインが原因とは考えにくいですが、便秘が改善すればプロテインが原因である可能性が高いでしょう。
それをふまえたうえで、以下の対処法を試してください。
食生活を改善する
便秘の改善で大切なのは、食生活です。特に食物繊維の摂取を意識してください。脂質の不足も便秘の原因になるので、良質な脂質を意識的に摂取し、排便を促す水分も十分に摂りましょう。
なお、不規則な生活習慣も排便リズムを狂わせます。食事・睡眠・入浴などを含めて規則正しい生活を心がけ、トイレタイムもゆっくり取ってください。
食物繊維の多い食品とは
食物繊維を多く含む代表的な食品は、おから・こんにゃく・キャベツ・白菜・きのこ類(しいたけ・えのきなど)・海藻類(わかめ・寒天など)です。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、野菜・果物・海藻などに多い「水溶性食物繊維」は便の水分を増やし、便をやわらかくし、また腸内環境を整える善玉菌のエサになります。一方、豆類・きのこ類などに多い「不溶性食物繊維」は、便のカサを増やし、腸の動きを促します。
なお、玄米・とうもろこし・さつまいもなども食物繊維が豊富ですが、糖質も多めなので、減量中の人は摂取量に注意してください。
トレーニングをされている方でなくても、食物繊維は積極的に摂取したい栄養素です。上記の食品を意識して摂ることで、排便のリズムを整えましょう。
良質な脂質も大切
脂質に含まれる脂肪酸は大腸を刺激し、排便を促します。オリーブオイルなどの良質なオイルを適量摂取すると、豊富に含まれるオレイン酸が腸を刺激するだけでなく、潤滑油として排便をスムーズにする効果も期待できます。
また、オリーブオイルに含まれるβ-カロテン・ビタミンEには抗酸化作用があり、便秘と併発しやすい肌荒れの防止に役立つのもポイントです。
水分もしっかり確保
水分は消化器官の反射を促し、便をやわらかくして排便につなげる働きがあります。水分が不足していると、便が固くなり量も減少するため、腸内では便が移動しにくい状態になります。
水分を一度にまとめて摂取しても排出されてしまうので、朝起きたとき・歩いたあと・運動するとき・入浴前後・就寝前など、こまめに飲んで水分不足にならないように心がけてください。
少しずつプロテインを飲む量を増やす
プロテインの摂取を中断して便秘が改善する場合、便秘の原因がプロテインの可能性があります。
それでも、バルクアップ・ボディメイクのためにプロテインを飲み続けたい場合は、無理をせず少しずつ飲む量を増やして行くことが重要です。食物繊維・脂質・水分などの摂取を意識して食生活を見直したうえで、多めのたんぱく質摂取に身体を慣らしていきましょう。
たんぱく質の消化吸収能力には個人差があり、慣れるまでにどの程度の時間がかかるかは人によって異なりますが、適切に対処すれば、腸の調子を保ったままプロテインを摂取することも可能です。

【山本義徳プロデュース】オススメプロテインの紹介
便秘の原因や適切な対処法を理解したうえで、プロテイン摂取を継続したい人のために、人気トレーナー山本義徳先生プロデュースのオススメプロテインを紹介します。
山本義徳先生は、静岡県出身のボディビルダー・トレーニング指導者です。トレーナーとして、メジャーリーガーやJリーガーなど、多くのトップアスリートを指導してきました。サプリメントにも精通していることから、サプリメント博士とも呼ばれています。
2019年4月に開設されたYouTubeチャンネル「山本義徳 筋トレ大学」は、登録者数48万人を超える人気を獲得しています。
山本義徳 筋トレ大学の登録はこちらから
山本義徳 筋トレ大学

VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト

『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、山本義徳先生プロデュースのホエイプロテインです。
WPI(ホエイプロテイン アイソレート)とは、ホエイから炭水化物・脂肪・乳糖・乳脂・灰分などを取り除き、たんぱく質の含有率90%以上を実現する製法です。乳糖はほとんど除いてあるため、「お腹を下しやすいので牛乳が苦手」という人でも安心してお飲みいただけます。
フレーバーは、定番のプレーン味・チョコレート風味、牛乳で割るとイチゴミルク風味になるストロベリー風味、デザート感覚で楽しめるライチヨーグルト風味、完熟バナナの香りを再現したバナナ風味、特有の香りとほろ苦さが楽しめる抹茶風味の6種類で、飽きることなく続けられるバラエティ豊かなラインナップです。
VALX ホエイプロテイン

『VALX ホエイプロテイン』は、Amazon新着ランキングで1位を獲得したVALXの自信作です。山本義徳先生の願いである「たんぱく質含有率が高く、美味しくて溶けやすい、負担なく続けられるプロテイン」を実現しています。
フレーバーは、チョコレート・ベリー・ヨーグルト・カフェオレ・バナナ・レモネード・抹茶の7種類から、好みに合わせて選べます。
1日2~3回、トレーニング前・トレーニング後・間食・寝る前などにご活用ください。万が一、便秘になった場合は、いったん摂取を中断してプロテインが原因かどうか確認し、食生活を改善しながら身体が慣れるように少しずつ量を増やしていきましょう。
まとめ
プロテインを飲んで便秘になる場合、腸内環境や栄養バランスの乱れ、消化不良などが原因として考えられます。体質的にたんぱく質の消化が苦手だったり、食生活に食物繊維・水分が不足していたりする人は、便秘になる可能性が高いでしょう。
プロテインの摂取を中断して便秘がおさまれば、便秘の原因はプロテインだと判断できます。
プロテインの摂取を継続したい場合は、食物繊維・脂質・水分を意識して食生活を見直したうえで、プロテインの摂取量を少しずつ増やすようにしましょう。良質なプロテインを選ぶことも大切です。

監修者情報

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。
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