プロテインは筋トレ・ダイエットの強い味方になります。しかし、プロテインを飲んでいても筋トレ・ダイエットの成果がなかなか出ず、「どのくらいの期間で効果が出るの?」と焦ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、筋トレ・ダイエットに励んでいる人に向けて、プロテインの効果が出る期間はいつなのかを解説します。効果を最大限に引き出す方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
筋肉の発達とプロテイン(たんぱく質)の関係
日常的に筋トレをしている人・スポーツに取り組む人の多くはプロテインを飲んでいます。プロテインは日本語でたんぱく質を表し、一般的にはたんぱく質を補給するためのサプリメントを指します。牛乳・大豆を原料として加工し、粉末状にすることで、食材からたんぱく質を摂取するよりも消化吸収しやすくしているのです。
プロテインは筋肉の発達に不可欠な材料になる
たんぱく質は人間の身体にとって重要な栄養素です。骨格・血管・内臓・皮膚など身体のさまざまな部分の主成分となります。もちろん、筋肉もその一つです。つまり、たんぱく質は筋肉を合成するための材料となるため、不足すると筋肉が発達できません。
筋肉は、運動などの刺激・負荷がかかることで筋肉の組織(筋繊維)が傷つき、筋繊維が修復される過程で以前よりも太く強くなっていきます。この過程を繰り返すことによって筋肉が発達するため、筋繊維が修復されて新しく筋肉が作られるときに、材料となるたんぱく質を十分補給しておく必要があるのです。
つまり、筋肉を発達させるためには、筋トレなどの運動と、適切な栄養(プロテイン)の摂取が重要です。
なお、筋肉は運動により徐々に強くなるため、毎回同じ負荷のトレーニングだと筋肉が損傷しにくくなります。したがって、筋肉の発達に合わせてトレーニングの強度を高めなければなりません。高強度のトレーニングにはさらなるエネルギー・栄養が必要になるので、摂取すべきプロテインの量も調整する必要があります。
ダイエット目的でもプロテイン摂取を
「筋肉を増やしたいのではなく、身体を絞りたい・ダイエットしたい」という場合にも、積極的なプロテイン摂取をオススメします。理由は、ダイエットで重要な基礎代謝が、筋肉量に比例するためです。
基礎代謝とは、心臓を動かす・体温を維持する・真っ直ぐに立つなど、人が活動するために消費するエネルギーのことです。基礎代謝が高ければ、安静にしていても勝手に消費されるエネルギーが多くなるので、より痩せやすい状態になります。
ダイエットのために有酸素運動を取入れている人も多いかもしれませんが、強度の高い有酸素運動は、脂肪より早く筋肉が分解されてエネルギー源として使われます。また、空腹時など栄養不足のときに運動をすると、身体は筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。筋肉が分解されると筋肉量が減り、基礎代謝が落ちるため、かえって痩せにくい体質になってしまうのです。
ダイエット目的であっても、筋肉量を減らさないようにプロテイン摂取を心がけましょう。
ダイエットとプロテインの関係について、詳しくは以下の記事でも解説しているので、あわせてご覧ください。
筋トレ+プロテインの効果が出るのは最低3か月から!
筋トレしながらプロテインを継続的に摂取した場合、筋トレの効果が実感できるまでには最低3か月の期間が必要です。
前述のとおり、筋肉が発達するには筋肉の損傷・修復の過程が欠かせません。ただし、強度の低いトレーニングだと筋肉が損傷せず、発達もしにくくなります。したがって、限界まで追い込む強度で筋トレをおこなう必要があります。
高強度で損傷した筋肉はすぐに回復するわけではなく、十分な休息期間を設けなくてはなりません。同部位の筋トレをする場合、毎日ではなく2~3日に1回程度の頻度でおこなうのがオススメです。
筋肉は少しずつ発達するため、効果が実感できるまでには3か月ほどかかります。他人から気づかれるほど明らかな変化が表れるのは、筋トレ開始から半年ほど経った頃が目安です。根気良く継続するようにしましょう。
ダイエットで筋トレに取り組む場合は、元の体型などの個人差はありますが、3か月で5kgほどの減量が目安です。パワーリフティング・ボクシングなど、体重によって階級が決まるスポーツ選手だと、短期間のうちに減量をおこなうケースもあります。しかし、一般的なダイエットであれば、短期間で急激に体重を減らすのは健康的とはいえません。
ダイエットに取り組んでいると体重の増減が気になってしまいますが、筋肉量を増やすことでダイエット前よりも体重が重くなるケースも考えられます。筋肉は脂肪よりも組織の密度が高く、同じ体積で比べると重量が大きいため、筋トレによって脂肪が減っても、筋肉の増加によって体重が増えてしまうのです。
ダイエット中に体重が増えてしまっても、筋肉量が増えたのだと認識し、数字にとらわれずにトレーニングを継続するようにしましょう。
筋トレ・ダイエットでプロテインを活用する方法について、詳しくは以下の記事でも解説しています。
プロテインの効果を最大限引き出す方法
ここでは、プロテインの効果を最大限引き出すために、大切なポイントを3つご紹介します。プロテインを取入れるのであれば、より効率的に摂取できるように意識してみてください。
自分に合った量のプロテインを毎日摂取する
1日に必要なたんぱく質の量は、個人の年齢・性別・運動量などによって異なります。したがって、自分に必要なたんぱく質量を把握し、食事・プロテインで毎日摂取することが大切です。
最低限必要とされるたんぱく質量は、厚生労働省のホームページで確認できます。ただし、これはあくまでも健康維持のための数値で、日常的に筋トレ・運動を取り入れている人にとってはやや少ない数値です。
逆に、運動量が少ない人が過剰にプロテインを飲むのもオススメしません。摂取しすぎたプロテインは、体外へ排出されたり、脂肪に変換されたりする可能性もあります。たんぱく質はエネルギー量も多いため、カロリーオーバーになってしまうこともあるでしょう。
自分に合ったプロテイン摂取量を知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
・毎日続けやすいプロテイン:VALXホエイプロテイン
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適切なタイミングで飲む
プロテインの効果を最大化させるためには、適切なタイミングで摂取することが大切です。筋肉が修復され合成が進むタイミング・トレーニングでエネルギーが必要なタイミングなどで栄養不足になると、筋肉が分解されたり、筋肉合成がうまく進まなかったりします。
以下は、プロテイン摂取に適したタイミングです。これらのタイミングを逃さないようにして、効率的に栄養補給をおこないましょう。
・運動の60~70分前
プロテインは、消化吸収に少し時間がかかるので、筋トレ・運動の60~70分前を目安に摂取するのがオススメです。トレーニング中のエネルギー不足を回避して、筋肉が分解されるのを防ぎます。
・運動後10~20分以内
運動後10~20分は、損傷した筋繊維が修復されて筋肉合成が進む時間帯です。このタイミングで筋肉の材料となるプロテインを摂取することで、筋肉合成をスムーズにします。
なお、運動直後はグルタミンを摂取するのがオススメです。グルタミンには、トレーニングで刺激を受けた筋肉の分解を抑制する働きがあります。
・就寝前
睡眠中は、筋肉の成長を促す成長ホルモンの分泌が活発になります。たんぱく質の吸収も高まるため、就寝前にプロテインを摂取して栄養不足を防ぎましょう。
・起床直後
睡眠中は栄養補給ができず、起床直後は栄養が枯渇している状態です。そのため、プロテインを摂取して血中のアミノ酸濃度を高めるようにしましょう。血中アミノ酸濃度が低いままだと、その分筋肉の分解が進んでしまうため、起床直後のプロテイン摂取がオススメです。
プロテインの摂取タイミングについて、詳しくは以下の記事でも解説しています。
目的に合わせた栄養バランスを心がける
前述のとおり、年齢・性別・運動量によって1日に摂取すべきたんぱく質量は違います。同様に、筋トレ・ダイエットをおこなうにあたっては、ほかの栄養素とのバランスも重要です。筋肉を増やしたい人も、ダイエットしたい人も、食事のコントロールは欠かせません。どのような目的で筋トレをするのかによって、適した栄養バランスを心がけるようにしましょう。
栄養バランスを考えるときに指針となるのが「PFCバランス」です。Pはたんぱく質・Fは脂質・Cは炭水化物を表します。
・筋肥大目的の人
筋肉を増やす目的で筋トレに励む人は、以下のPFCバランスが目安です。
たんぱく質(P):30%
脂質(F):20~30%
炭水化物(C):40~50%
ただ、筋肥大を目指す人にとってはPFCバランス以上に、増量するための総摂取カロリーも重要です。筋肥大目的のトレーニングは強度が高いため、必要なエネルギー量が多くなります。総摂取カロリーが少ないとエネルギーが足りなくなることもあるため、消費カロリーよりも摂取カロリーを増やす必要があります。
・ダイエット目的の人
ダイエット目的で筋トレに励む人は、以下のPFCバランスが目安です。
たんぱく質(P):15~30%
脂質(F):60~70%
炭水化物(C):10~15%
上記のPFCバランスは、山本義徳先生が推奨するケトジェニックダイエットを実践する場合に適しています。ケトジェニックダイエットとは、糖質の代わりに脂質をエネルギー源とする身体へ変換するダイエット方法です。
PFCバランスについて、詳しくは以下の記事でも解説しています。
まとめ
筋肉を増やしたい・ダイエットしたいという人で、プロテインを活用している場合、プロテインの効果が出るまでには、最低でも3か月ほど必要です。自分に合った量・適切なタイミング・目的に合わせたPFCバランスを心がけることで、プロテインの効果を最大限引き出しましょう。
プロテインは一度に消化吸収できる量に限りがあるため、毎日継続することが大切です。記事内で紹介したプロテインは、どれも味・溶けやすさにこだわり、飲みやすさを追求しています。たんぱく質含有量も高いので、効率的に栄養補給したい人はぜひチェックしてみてください。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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