たんぱく質は「身体を作るために欠かせない」「筋力アップのために必要」な栄養素として知られています。しかし、たんぱく質が不足してしまうと起こる症状についてはあまり知られていません。
そこで今回は、たんぱく質が不足すると起こる症状や健康への悪影響について詳しく解説します。最後に「たんぱく質摂取にオススメのレシピ」も紹介します。
たんぱく質が不足すると起こること
たんぱく質は脂質・炭水化物と並び、三大栄養素といわれている栄養素です。たんぱく質が不足してしまうと、身体にさまざまな悪影響を及ぼすといわれています。ここでは、たんぱく質が不足すると起こりやすくなる症状について詳しく紹介します。
筋肉量が低下する
たんぱく質には、筋肉を合成したり筋肉の減少を抑制したりする働きもあります。たんぱく質不足は筋肉量を低下させることに直結するため、要注意です。
筋肉の合成だけではなく「臓器」「肌や髪の毛」も、実はたんぱく質によって円滑に働いていることをご存知でしょうか。
たんぱく質が不足すると筋肉量が低下しやすくなります。結果、臓器の働きも低下しやすくなってしまい、身体にさまざまな不調として現れて行きます。
太る・疲れやすい身体になる
筋肉は人が生きて行くために必要なエネルギーを発生させる働きがあります。一方、たんぱく質の量が少なくなってしまうとエネルギーも少なくなります。
その結果、身体の基礎代謝が低くなり、「脂肪を溜め込みやすい身体=太りやすい身体」になってしまう可能性があります。つまり、エネルギー不足によって疲れやすい身体になりやすいでしょう。
運動や筋トレで筋肉量を増やそうとする人もいますが、たんぱく質を摂取しないでトレーニングすると逆に筋肉量の低下を招いてしまうので注意しましょう。
髪や肌のトラブル増加
たんぱく質は、お肌のハリやツヤに欠かせないコラーゲンを構成しています。たんぱく質が不足するとともにコラーゲンも不足してしまうため、シワやシミなどの肌トラブルにつながる可能性があるでしょう。
美肌のためには「成長ホルモン」という物質の分泌が大切ですが、たんぱく質には成長ホルモンの分泌を促進させてくれる働きもあります。たんぱく質不足は美容・健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性が高いため、しっかりと摂取しましょう。
髪の毛も「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質で構成されています。たんぱく質不足は髪の毛の潤い低下・抜け毛・切れ毛・白髪などの原因になるため、毛髪のためにもたんぱく質の摂取は大切です。
集中力の低下
集中力・やる気を出してくれる「セロトニン」「ドーパミン」などという脳内物質は、たんぱく質からできています。そのため、たんぱく質が不足すると集中力・思考力の低下につながりやすく、無気力・脱力感・不安感・イライラなど、さまざまな心の不調にもつながるおそれがあります。心の不調の原因はさまざまですが、対策方法の一つとしてたんぱく質の十分な摂取を心がけてみてください。
必要なたんぱく質量の目安
たんぱく質は筋肉量を増やしたいと考えている人だけではなく、いつまでも美しくいたい人・健康的に過ごしたいと考えている人にも大切な栄養素です。
しかし、一体どのくらいのたんぱく質が必要なのか、疑問に感じてしまう人も少なくありません。
そこでここでは、さまざまな目的別に必要なたんぱく質量の目安を紹介します。
健康維持なら、体重×1g
健康維持のためにたんぱく質を摂取したい場合は、体重×1gが目安になります。
体重が60kgなら60g、体重が100kgであれば1日に100gのたんぱく質が必要になる計算です。
たんぱく質摂取は、身体の機能を高めたり、肌・髪の毛を美しく保ったりするだけではなく、精神的にもメリットがたくさんあります。
筋肉量アップなら、体重×2.8g
筋肥大を目的とするなら、体重×2.8gの摂取を目指しましょう。体重が60kgなら168gのたんぱく質が必要になる計算です。2.8gが厳しければ、最低でも体重×2gのたんぱく質摂取は確保するように意識してみましょう。
筋肉量アップにつながるたんぱく質の量については、さまざまな研究が進められています。実験結果にばらつきがあるものの、理想は「1日に体重×2.8g」です。
体重×2.8g以上の摂取はあまり効果に差がないため、無駄になってしまう可能性があります。筋肉量アップを目的としたたんぱく質摂取は「体重×2.0~2.8gまで」と覚えておくといいでしょう。
詳しくは以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてください。
たんぱく質不足を解消するオススメの食べ物・食事
たんぱく質不足解消のためには、まず「食事の見直し」から始めましょう。私たちの身体は食べ物からできているため、なにをどのくらい食べるのかはとても重要です。
ここからは、たんぱく質不足を解消するための食事・効果的な食べ方について詳しく解説します。
なお、材料・分量はあくまで一例や目安なので、ご自身の好み・体重などに合わせてアレンジしても大丈夫です。
豚ヒレ肉のホイル焼き
材料(1人分)
- 豚ヒレ肉 125g
- 塩コショウ 少々
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- とろけるチーズ 20g
豚ヒレ肉のホイル焼きは、誰でも簡単に柔らかく仕上げることができるオススメメニューです。
豚ヒレ肉・調味料・チーズを合わせてトースター・オーブンで焼くだけで簡単に作れます。
チーズを加えることでさらにたんぱく質量がアップしているので、筋力アップを目指す人にぴったりでしょう。お好みで、野菜を加えてもおいしくいただけます。
サラダチキンのサラダ
材料(1人分)
- サラダチキン 1パック(115g)
- レタス 1/4個(100g)
- ミニトマト 6個
- きゅうり 1/2本
- 黒コショウ 適量
- オリーブオイル 大さじ2杯
- 粉チーズ 大さじ2杯
- 酢 大さじ1杯
- 塩 少々
- きゅうり 1/2本
市販のサラダチキンを使って手軽に作れるサラダ料理です。焼いたり煮たりする必要がないので、料理をする時間があまりない人でも挑戦しやすいでしょう。
サラダ料理はたんぱく質が不足しがちですが、サラダチキン・チーズなどを追加することでたんぱく質不足をカバーできます。具材はあくまで例なので、お好みでアレンジして大丈夫です。
たんぱく質を効率良く補うためのオススメプロテイン3選
食事で補えない分のたんぱく質は、プロテインで効率的に摂取するのがオススメです。ここでは、筋肉量アップ・健康維持のためにぴったりのプロテインを紹介します。
VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト
『VALX ホエイプロテイン WPI パーフェクト』は、ホエイプロテインデイリーランキング1位・プロテインデイリーランキング1位・サプリメントデイリーランキング1位の実力派です。
価格も4,752円(税込)とリーズナブルで、毎日しっかり続けやすいのがポイントです。味も飽きがこない6種類のフレーバーがそろっています。プロテインらしくないまろやかな口当たりが高く支持されています。
どのフレーバーもたんぱく質含有量90%以上なので、たんぱく質をしっかり摂取したい人にぴったりでしょう。
VALX ホエイプロテイン
『VALX ホエイプロテイン』はおいしさや飲みやすさを追求した商品です。1kg3,218円(税込)と価格もリーズナブルなので、プロテイン摂取量が多い人には特にオススメです。
フレーバーは「チョコレート風味」「ベリー風味」「ヨーグルト風味」「抹茶風味」「カフェオレ風味」「バナナ風味」「レモネード風味」とレパートリーが多く、好みに合わせた味が見つかるでしょう。
まとめ
たんぱく質が不足してしまうと筋肉量の増加につながりにくいだけではなく、美容・健康のためにも悪影響が起こりやすくなります。
健康維持のためなら「体重×1g」、筋肉増量が目的なら「体重×2.8g」のたんぱく質を1日に摂るように心がけましょう。
食事からのたんぱく質摂取はもちろん、より効率的にたんぱく質を摂取したい場合はサプリメントやプロテインなどの併用もオススメです。
監修者情報
山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。
【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下)
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる
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