アミノ酸

ヒスチジンを多く含む食品5選!含有量比較【山本義徳監修】

ヒスチジンは必須アミノ酸のうちの一つに分類される重要な栄養素です。子供の成長にとって欠かせない大切な役割を担っており、日頃から不足しないように食事などで積極的に摂取する必要があります。

ヒスチジンはどのような働きをし、どの食品に多く含まれているのでしょうか?

この記事では、ヒスチジンがもたらす効果・どのような食品に多く含まれるのかなどを紹介します。
ヒスチジンを摂取する際の注意点も一緒に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

ヒスチジンは唯一体内で合成できる必須アミノ酸

ヒスチジンは、ギリシャ語で「組織」を意味し、必須アミノ酸のうちの一つに分類されています。

ヒスチジンは、子供のうちは体内で合成することはできません。大人になると合成が可能になるため、唯一体内で合成できる必須アミノ酸という珍しい特徴があります。

ヒスチジンは、私たちの体内で成長に関する働きや神経機能補助などの役割を果たし、それ以外にもさまざまな効果が期待できるアミノ酸です。
おもに、カツオ・マグロなどの魚類・乳製品に多く含まれ、食品から摂取することができます。

ヒスチジンが不足すると、大人の場合は体内のバランスが乱れ、皮膚疾患・神経系に異常などが現れることがあります。子供の場合は、成長不良・神経機能の低下など発育に悪い影響を及ぼします。

ヒスチジンは、大人だけでなく子供の成長のためにも、普段の食事から積極的に摂取することが重要です。

ヒスチジンが身体にもたらす効果

ヒスチジンは、私たちにとって欠かすことのできない重要なアミノ酸ですが、身体の成長に関する働きや神経機能補助以外にもさまざまな効果が期待できます。

以下では、ヒスチジンを摂取することで私たちの身体にもたらされるさまざまな効果のうち、代表的なものを紹介します。

ダイエット効果

2004年、日本栄養・食糧学会誌で、「ヒスチジン摂取が中高年肥満女性の減量に及ぼす影響」の研究が掲載されました。この研究では、118名の中高年肥満女性を対象とした3か月間の減量プログラムが実施されました。

その結果、ヒスチジン摂取量とエネルギー摂取量に負の相関が認められ、さらにはヒスチジン摂取量と血清遊離脂肪酸濃度との間には正の相関が認められたのです。
つまり、ヒスチジンが肥満の予防・改善に有効なことが示唆されました。

出典:ヒスチジン摂取が中高年肥満女性の減量に及ぼす影響

食事により摂取されたヒスチジンは、脳内でヒスタミンに変換され、満腹中枢に作用することで満腹度が向上し、食欲を抑制するといわれています。
また、脂肪細胞では、交感神経を刺激することで脂肪燃焼を促進する効果があるとされました。

このようにヒスチジンには肥満の予防・改善の2つの作用があり、摂取することによってダイエット効果が期待できます。

関節炎を和らげる効果

ヒスチジンは体内でヒスタミンに変換され、外部からの刺激・薬などにより血管を拡張させる効果があります。血管が拡張すると血流が良くなることで関節炎などの痛み・ストレスを緩和してくれます。

慢性関節炎などで悩んでいる人は、日頃からヒスチジンを積極的に摂取することをオススメします。

脳卒中の発症リスク低下

オランダのエラスムス大学医療センターのDina Vojinovic氏らによって、食品由来の代謝物と脳卒中の発症リスクに関する追跡調査・研究がおこなわれました。

研究によって、ヒスチジンの値が1標準偏差増加するたびに、脳卒中の発症リスクが10%低下したことが明らかになりました。

ヒスチジンは肉類・卵・乳製品・穀類などの食品に多く含まれ、体内に摂取することでヒスタミンに変換されます。ヒスタミンには強い血管拡張作用があり、さらに神経伝達物質として機能することで血圧や炎症を抑える効果があることが分かっています。

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ヒスチジンを多く含む食品5選!含有量比較

ヒスチジンが含まれるのはカツオ・マグロなどの青魚・鶏胸肉・豚赤身肉・牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品・大豆製品です。特に魚類に多く含まれ、魚料理を上手く日常生活に取入れることで子供から大人まで摂取しやすくなります。

子供のうちはヒスチジンを体内で作ることができないので、積極的に食事から摂取することが重要です。

以下の表は、ヒスチジンを多く含む食品と含有量を比較しています。

食品名 ヒスチジン含有量

(100gあたりmg)

カツオ(かつお節) 5,600mg
サバ(さば節) 4,600 mg
イワシ(田作り) 3,300 mg
牛乳・乳製品(カゼイン) 2,700 mg
マグロ(赤身) 2,600 mg

ここからはヒスチジンを多く含む食品を使用したオススメ料理を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

カツオ

カツオを使ったオススメの料理は、ご飯がすすむ「かつおの蒲焼」、簡単でおしゃれな「かつおたたきのカルパッチョ」、香ばしさが絶妙な「かつおのキーマカレー」、簡単にできる「カツオチャーハン」などです。

初夏と秋、1年に2回あるかつおの旬の時期に食べるのが特にオススメです。
栄養満点なので大人だけでなく子供でも食べやすいように調理しましょう。

サバ

サバでオススメの料理としては、和食の定番「サバの塩焼き」・「サバの照り焼き」、カフェで人気の「サバサンド」をはじめ、「サバの竜田揚げ」などがあげられます。
サバは脂がのっているので焼いても揚げてもおいしい青魚です。

イワシ

イワシでオススメの料理は、おしゃれな一品「イワシの香草パン粉焼き」、イワシが香ばしい「イワシと万願寺のパスタ」、ワインに合う「カタクチイワシのマリネ」、生姜でさっぱりとした「イワシのしょうが煮」などです。

イワシはおなじみの定番和食だけでなく、イタリアンをはじめとした洋食メニューにも良く使われます。

牛乳・乳製品

牛乳・乳製品では、甘くておいしい「かぼちゃの冷製スープ」、牛乳で作る「濃厚カルボナーラ」・「味噌クリームパスタ」、きのこたっぷり「きのこグラタン」などの料理です。

そのままでも飲みやすい牛乳を使ったコクのある味わいの料理が特徴で、家庭で余っている牛乳を手軽に利用できるのでオススメです。

マグロ

マグロでオススメの料理は、簡単でおいしい「まぐろのアボたま丼」、見た目も豪華な「マグロ巻き寿司」があります。そのほかにも、「マグロのレアカツ」、作り置きにも最適な「マグロの生姜焼き」などがあげられます。

マグロを使った料理は、ほかの食材と合わせてもおいしく、子供から大人にも大人気です。

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ヒスタミン中毒に注意

ヒスタミン中毒とは、ヒスチジンを多く含む食品を常温で放置するなどの不適切な管理にもとで摂取することにより発症する食中毒です。

マグロ・カツオ・サバ・アジなどの赤身魚やそれらの加工品が食中毒のおもな原因となっています。
ヒスタミンは、ヒスチジンにヒスタミン産生菌の酵素が作用することで生成されます。耐熱性があるため調理工程では除去することができません。

そして、一度生成されると食中毒を防ぐことができないので、ヒスチジンが含まれている食品の温度管理などには十分注意する必要があります。

予防法としては、魚などを購入した際には常温に放置せず、すぐに冷蔵庫で保管することが大切です。

まとめ

これまでで、ヒスチジンの働きや身体にもたらす効果・ヒスリジンを多く含む食品などを解説してきました。

ヒスチジンは、唯一体内で合成することができる必須アミノ酸です。
私たちの健康維持に欠かすことができない重要なアミノ酸ですが、子供のうちは体内で合成できないため、食事などで積極的に摂取する必要があります。

ヒスチジンを多く含む食品は、管理方法にも注意しながら上手に摂取しましょう。

食事だけでなくサプリメントでヒスチジンを摂取するのも手軽でオススメです。

『VALX EAA9(イーエーエーナイン)』は、国内はもちろん、海外でも有名なボディービル・パワーリフティング界のレジェンドである、山本義徳先生が完全監修したサプリメントです。

ヒスチジンを含めた9種の必須アミノがしっかり含まれているので、トレーニング中のドリンクとしても最適です。

以下の4つのフレーバーからお好みに合わせて選ぶことができます。

  • シトラス風味
  • コーラ風味
  • パイナップル風味
  • ノンフレーバー

 

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監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
静岡県出身の日本のボディビルダー・トレーニング指導者。プロ野球選手のダルビッシュ有や松坂大輔などをはじめ、多くのクライアントを指導している。サプリメントにも精通しており、サプリメント博士の異名を持つ。
2019年4月に開設したYouTubeチャンネル『山本義徳 筋トレ大学』は登録者数69万人を超える。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
山本義徳先生の知識と経験に基づいたトレーニング方法や、プロテインやサプリメントの情報を科学的根拠(エビデンス)に基づいて、YouTube動画を随時更新しています。

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