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下腿三頭筋のストレッチ効果・方法を山本義徳が解説!

今回取り上げるのは、ふくらはぎを構成する「下腿三頭筋」の役割・ストレッチ効果です。

トップアスリートも指導する山本義徳先生が、下腿三頭筋のストレッチで期待される効果から具体的なストレッチのやり方まで、ポイントを押さえて紹介します。

ストレッチをおこなう際の注意点・効果アップが期待できるサプリメントもお伝えしますので、読めばすぐに実行できる内容です。ぜひご一読ください。

下腿三頭筋とはどのような筋肉?

筋肉は部位によって役割が違います。最初に、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)の位置・役割を理解しておきましょう。筋肉ごとの役割を理解してストレッチをおこなえば、より高い効果が期待できるはずです。

下腿三頭筋は「ふくらはぎ」を構成する筋肉

ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」は3本の筋でできています。1本は「ヒラメ筋」で、ほかの2本がヒラメ筋上部で左右に分かれている「腓腹筋」(ひふくきん)です。

下腿上端からアキレス腱につながるのがヒラメ筋、大腿骨から始まるのが腓腹筋です。腓腹筋の始まりは2つに分かれています。それぞれ大腿骨下端の内側・大腿骨下端外側から出て、どちらもアキレス腱につく構造です。

性質の異なる「ヒラメ筋」と「腓腹筋」

ヒラメ筋と腓腹筋の違いを解説します。

・ヒラメ筋

下腿三頭筋のうち深層にある筋肉で、浅層には腓腹筋が重なっています。ヒラメ筋はつま先の動きに力を発揮し、ひざを曲げているときもヒラメ筋が筋力を持続させます。ヒラメ筋は歩くときに良く使われるため、疲れが溜まりやすい部位です。

・腓腹筋

腓腹筋は浅層にあり、ひざ関節をまたぎ、ひざ・脚両方の関節の動きに関わります。つま先を伸ばす運動・ひざを曲げる運動にも関係し、こむら返りが起きるのは腓腹筋のけいれんによるといわれています。

腓腹筋は速筋群の割合が多く、ヒラメ筋は遅筋群が主体です。速筋とは素早く強く収縮する筋肉で、短距離走やウエイト・トレーニングなど短時間で大きな力を発揮するときに使われます。遅筋は収縮こそゆっくりであるものの、持久力を持った筋肉です。

下腿三頭筋のストレッチ効果

次に、ふくらはぎを構成する下腿三頭筋のストレッチにより、どのような効果が得られるのかを見ていきます。ストレッチの目的を明らかにしておくことで、より高い効果が期待できるでしょう。

疲れが溜まりにくくなる

ストレッチをおこなうと、筋肉の周囲の血液・老廃物の流れが良くなり、血流が改善し老廃物が排出されやすくなります。その結果、脚に溜まった疲労感が軽減される効果が期待できるというわけです。

脚のだるさの要因の一つに「むくみ」があります。だるさを放置しておくと、疲れは取れにくく慢性的なものになりがちです。ストレッチはむくみ解消効果も期待できるので、むくみが気になる人は積極的にストレッチをおこないましょう。

ケガをしにくくなる

体温が低い状態の身体は柔軟性に欠け、関節の可動域も限定されがちです。ストレッチなどで体温を上げると筋肉の柔軟性が高まり、関節の可動域が広がって、運動でケガをしにくい状態の身体になります。

さらにストレッチで血流量が増えて体内の酸素供給量が上がると、交感神経の働きが活発になり、集中力アップも期待できます。集中力の高まりで身体の反応が早くなると、リスク回避も機敏におこなえ、ケガ防止につながるでしょう。

下腿三頭筋のストレッチ方法・ポイント

下腿三頭筋のストレッチ方法を4種紹介します。どの部位に効かせているのかしっかり理解したうえで、それぞれのストレッチをおこないましょう。

基本のストレッチ

アキレス腱伸ばしの要領でおこなうストレッチで、腓腹筋・ヒラメ筋両方に効果が期待できます。

ひざが脚先より前に出ないように注意してください。後方へ下げた脚のかかとは床から浮かないようにして、しっかりひざを伸ばします。

1. 立った姿勢から片脚を前に出してひざを軽く曲げる
2. 出した脚のひざを軽く握るか、壁に手のひらを当てると安定する
3. 後ろ脚のひざを伸ばし、かかとが床から離れないようにする
4. 後方へ下げた脚のひざを曲げながら下腿を伸ばす
5. 脚先を外側・外側に向けておこなうと、しっかり筋肉を伸ばすことができる
6. 1回につき20~30秒かける

床でできるストレッチ

床でおこなうストレッチ方法とポイントを紹介します。

2.3.の段階で、ひざは曲げず、かかとは地面につけておきます。片脚でもバランスが取れる人は、片方の脚の上に、軽くひざを曲げたもう片方の脚を乗せて伸ばしてみてください。腓腹筋は外側頭・内側頭に分かれているため、かかとの向きを変えるのも良いでしょう。

1. 平らなところで両手を床につき、脚はひざをつく
2. ひざを伸ばしながらヒップを天井に向かって突き上げるようにする
3. かかとはしっかりと地面につけたままの状態を保つ
4. ふくらはぎが伸びた状態で20秒キープする
5. 以上を3セット繰り返す

ヒラメ筋を伸ばすストレッチ

次は、ヒラメ筋を伸ばすストレッチ方法とポイントです。ひざを立てているほうの脚はかかとを浮かせないように気をつけます。腓腹筋ではなくヒラメ筋に効かせるようにしてください。

1. 平らな場所で片ひざを立て、姿勢を整えて深くしゃがむ
2. その体勢から前に体重をかけるように上半身を傾ける
3. この姿勢を両脚それぞれ20秒キープする
4. 以上を3セット繰り返す

タオルを使ったストレッチ

タオルを使ったストレッチの方法とポイントを紹介します。手で脚がつかめない人でも、タオルを利用すれば力まずふくらはぎの筋肉がストレッチできるはずです。脚の指先だけでなく、甲から足首を曲げるようにします。ひざはできるだけ伸ばしたままにしておこないましょう。

1. 床に座った体勢で片脚にタオルを引っかける
2. 手でタオルを引っ張り、足首を徐々に曲げる
3. アキレス腱からふくらはぎまでの筋肉が伸びている状態を10~15秒キープする
4. ゆっくりと深く呼吸をする

下腿三頭筋をストレッチする際の注意点

下腿三頭筋をストレッチする際の注意点を解説します。

リラックスしておこなう

ふくらはぎのストレッチはリラックスしておこなってください。伸ばしている筋肉をあまり意識してしまうと、筋肉に力が入りがちです。ストレッチ中はあえて筋肉を意識せず、深呼吸を繰り返しましょう。

炎症があるときはストレッチしない

前述のとおり、ストレッチには体温を上昇させる効果があります。

筋肉に炎症があるときに身体を温めると、症状が悪化してしまいかねません。筋肉に炎症・痛みなどがあるときには、ストレッチは控えましょう。筋肉を伸ばすなどのトレーニング・ストレッチは、炎症が治まったあとにしてください。

筋トレの効果をアップするストレッチ方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

筋トレの効果を高める正しいストレッチの方法を紹介!ストレッチの常識を変えろ!https://www.youtube.com/watch?v=XtZup3wAxUQ トレーニング効果やケガの予防には、タイミン...

脚が重い・だるいと悩むときはビタミンEを摂取しよう

ビタミンEは血行促進作用が期待できる栄養素です。ビタミンEを摂取することで血液の流れがスムーズになります。体内のすみずみまで新鮮な酸素と栄養素が届くことで、血行不良に起因する疲れ・凝りを和らげる効果が期待できます。脚に重さやだるさを感じたら、意識してビタミンEを摂取しましょう。

ビタミンは食事からだけでは充分な量が摂りづらいため、効率良く必要な量を摂取するには、サプリメントの利用がオススメです。

『VALX マルチビタミン 脂溶性ビタミン』は、吸収効率を考えてオイルタイプの原料を厳選。飲みやすいソフトカプセルタイプなので毎日続けられるでしょう。

さらに、『VALX マルチビタミン 脂溶性ビタミン』には、ビタミンKのなかで高い栄養価が注目されているMK-7が200μg配合されています。ビタミンKは筋肉の基盤となる骨を形づくる栄養素であり、筋トレの際には欠かせないものです。

まとめ

下腿三頭筋はふくらはぎを構成する筋肉で、腓腹筋・ヒラメ筋に分かれ、つま先・ひざ関節の動きに関わります。下腿三頭筋をストレッチすると疲れが溜まりにくく、ケガもしづらくなるといえるでしょう。

ふくらはぎのストレッチはリラックスしておこない、あえて筋肉を意識せず、深呼吸を繰り返します。

脚に重さ・だるさを感じたら、血行改善効果が期待できるビタミンE摂取がオススメです。サプリメントなら必要量が手軽に摂取できるため、一度試してみると良いでしょう。

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監修者情報

山本義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)
1969年静岡生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ボディビルダーとして国内外の大会で活躍。世界2冠を獲得する等、数多くの優勝経験を持つ。その後、アスレティックトレーナーとしてメジャーリーガーやJリーガー、総合格闘家等幅広いクライアントへトレーニングおよび栄養指導を行う。2019年4月にトレーニングのノウハウや食事、ダイエットに関する情報を発信する『VALX 山本義徳 筋トレ大学』を開設し、登録者数72万人を突破。2024年8月には、更に深い知識やより細かいメカニズムを徹底解説した動画コンテンツ『筋トレ大学PRO』を新たに開設し、より上級者に向けたトレーニングや健康に関する情報を発信している。

一般社団法人 パーソナルトレーナー協会 理事

【主な著書】
・ウェイトトレーニングー実践編ー
・ウェイトトレーニングー理論編ー
・アスリートのための最新栄養学(上)
・アスリートのための最新栄養学 (下) 
・最高の健康 科学的に衰えない体をつくる

【You Tube】
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